「コルセアのPCケースが販売終了した」という話を耳にして、驚いた人もいるのではないでしょうか。
自作PCを組むうえで人気の高いブランドだけに、もし本当に終売なら心配になりますよね。
結論から言うと、コルセアのPCケース全体が販売終了したわけではありません。
正確には、「一部の旧モデルが生産・販売を終え、新しいシリーズへと世代交代している」状態です。
ここでは、販売終了の背景や後継モデル、現在の販売状況をわかりやすくまとめました。
一部モデルは「販売終了」リストに掲載
コルセアの日本正規代理店であるアスク株式会社では、公式サイトに「販売終了製品一覧」を公開しています。
そこにはPCケースのカテゴリーもあり、以下のようなシリーズが掲載されています。
- iCUE 4000D RGB Airflow シリーズ
- iCUE 5000D RGB Airflow シリーズ
- 4000D Airflow Tempered Glass
- 5000D Airflow Tempered Glass
- iCUE 465X RGB
- Carbide 175R RGB
- Carbide 275Q
- 110Q など
これらはいずれも、以前は人気の高かったモデルばかり。
特に「4000D」や「5000D」はコスパの良さとデザイン性で評価が高く、販売終了の知らせにショックを受けたファンも少なくありません。
ただし、これらがリストに載っている=ブランドが撤退、という意味ではありません。
むしろ、コルセアは積極的にラインナップを刷新しており、新シリーズへ切り替わっているのです。
販売終了の背景は「世代交代」と「設計トレンドの変化」
なぜ人気モデルが次々と販売終了になるのか。
その理由は、PCケースの設計トレンドやユーザーのニーズが進化しているからです。
コルセアはここ数年で「CORSAIR 4000 シリーズ」「CORSAIR 5000 シリーズ」「CORSAIR 7000 シリーズ」という世代構成を整備し、さらに最新では「AIR 5400」「FRAME 4500X」などの新シリーズを投入しています。
これらは冷却性能、組みやすさ、デザイン性のすべてを見直した構造になっており、旧モデルよりも優れたエアフロー設計やケーブルマネジメントを実現しています。
特に最近は、「デュアルチャンバー構造」「ピラーレスデザイン」「RGBライティング強化」などが新しい潮流です。
そのため旧モデルは、構造的な古さや機能面での限界から、順次生産終了となっていると考えられます。
現在も販売中のモデルと後継シリーズ
では、今買えるコルセアのPCケースにはどんなものがあるのでしょうか。
主に次のシリーズが現行ラインとして展開されています。
- CORSAIR 4000 シリーズ:バランス重視のミドルタワー。組みやすさと冷却性能の両立。
- CORSAIR 5000 シリーズ:より拡張性の高いモデル。水冷や大型GPUにも対応。
- CORSAIR 7000 シリーズ:ハイエンド志向のフルタワーケース。配線やラジエータ設置の自由度が高い。
- AIR 5400 / AIR 6500:最新の「トリプルチャンバー構造」を採用。内部空間を3層に分けることで、エアフロー効率を最大化。
- FRAME 4500X:前面と側面が強化ガラスになったスタイリッシュモデル。iCUE LINK対応でRGB制御も容易。
これらはいずれもコルセア公式サイトや国内代理店の製品ページで紹介されており、完全に新しい世代へ移行していることがわかります。
在庫状況:旧モデルは「在庫限り」、新モデルは安定供給中
販売終了した旧モデルは、国内ECサイトでも「在庫限り」「販売を終了しました」という表示が増えています。
たとえば「Carbideシリーズ Air 240」はすでにヨドバシカメラなどで販売終了と明記されています。
一方、最新モデルはAmazonや楽天市場、パソコンショップ系ECサイト(ドスパラ、ツクモ、パソコン工房など)で通常販売されています。
たとえば「6500X TG White」や「3500X RS-R ARGB」などは、2025年現在も新品として流通中です。
つまり、旧シリーズが終了しつつも、現行ラインはしっかり供給されているという状況です。
そのため「もうコルセアのケースは買えない」という心配は不要です。
販売終了モデルを買うメリットと注意点
在庫が残っている販売終了モデルを狙うのも一つの選択です。
メリットと注意点を整理しておきましょう。
メリット
- 旧モデルは在庫処分で安く購入できる場合がある。
- 構造がシンプルで組みやすいモデルも多い。
- 定番デザインを好むユーザーには根強い人気がある。
注意点
- 修理・部品供給が終了している可能性がある。
- 最新マザーボード規格(E-ATXなど)や大型GPUに非対応のことも。
- USB Type-Cポートなど最新I/Oがないモデルも多い。
- 在庫が減ると価格が逆に高騰する場合もある。
購入前に、代理店サイトの「販売終了リスト」や保証条件を必ず確認しておくと安心です。
コルセアでは、廃盤製品でも保証期間内であれば同等品との交換対応が明記されています。
コルセアのPCケースを選ぶ際のポイント
新旧どちらを選ぶにしても、次のポイントを意識すると後悔しにくいです。
- 使用目的に合ったサイズを選ぶ
ミドルタワーで十分なのか、将来の拡張を考えてフルタワーにするのかを明確に。 - 冷却設計をチェックする
エアフロー重視ならメッシュパネルモデル、水冷重視ならラジエータ対応を確認。 - 組みやすさ・ケーブルマネジメント
最新モデルでは裏配線が非常にしやすく、清掃性や美観も向上しています。 - 価格と在庫状況のバランス
旧モデルを安く狙うか、新モデルを長期的に使うかは好みと予算次第。 - 保証とサポート
正規代理店扱いなら保証対応も安心。中古や並行輸入品はサポートが受けられない場合もあるため注意。
販売終了モデルの代わりに注目したい後継ライン
もし「4000D」「5000D」などの旧モデルを探していた人なら、次の新シリーズが実質的な後継モデルです。
新モデルでは、冷却効率・静音性・RGB制御・デザイン性のいずれもアップグレードされています。
特に「6500X」シリーズは左右対称のピラーレス構造が特徴で、サイドガラス越しに内部が映える美しい設計。
組みやすさや拡張性を重視するなら、この世代のケースがベストバランスといえます。
今後の展開とまとめ:コルセアのPCケースは進化を続けている
まとめると、コルセアのPCケースは「販売終了=撤退」ではなく、「旧モデルの整理と新世代への切り替え」です。
確かに、人気の旧モデルが次々と生産終了になっているのは事実ですが、その裏ではより高性能・高品質な後継モデルが続々登場しています。
- 一部モデルはEOL(販売終了)となっている
- 新シリーズ(AIR・FRAME・7000系など)が現行ラインとして展開中
- 国内では在庫限りの旧モデルもあり、購入可能なショップも存在
- 長期利用を考えるなら最新モデルのほうが安心
コルセアは長年、自作PC愛好家の信頼を集めてきたブランドです。
販売終了のニュースを見て不安になる必要はありません。
むしろ今は、デザインと機能性が進化した新シリーズを選ぶチャンスの時期と言えるでしょう。
コルセアのPCケースが販売終了?今後の動きに注目
「コルセアのPCケースが販売終了」という言葉だけを見ると不安になりますが、実態は製品ラインの整理と世代交代です。
4000Dや5000Dなど旧モデルのファンだった人は、最新の6500Xや4500Xなどをチェックしてみると、その進化ぶりにきっと驚くはず。
これからもコルセアのPCケースは、新しい時代の自作PCを支える存在として進化を続けていくでしょう。
