子どもの指先や集中力を育てる定番知育玩具として人気だった「ボーネルンドのルーピング」。保育園や子ども施設などでも見かけることが多く、「小さい頃によく遊んだ」という人も多いはずです。
そんなルーピングが、最近になって「販売終了になった」「店頭で見かけなくなった」と話題になっています。いったいなぜ販売が終了したのか?そして、今からでも入手できるのか?本記事ではその理由や背景、後継モデル・代替品の情報まで詳しく見ていきます。
ボーネルンドのルーピングとはどんなおもちゃ?
まずは簡単におさらいしましょう。
ボーネルンドのルーピングは、カラフルなワイヤーにビーズが通っており、子どもがそれを手で動かして遊ぶおもちゃ。単純な構造ながら、手先の巧緻性・空間認知・集中力・色や形への感覚を育てる知育玩具として、長年にわたって定番人気を誇ってきました。
シリーズには「ファニー」「チャンピオン」「スクィード」「汽車」などのバリエーションがあり、家庭用はもちろん、保育園・児童館・小児科の待合室などでも定番として置かれていました。
そんな「定番中の定番」とも言えるおもちゃが、なぜ販売終了になってしまったのでしょうか。
ルーピングが販売終了した理由
調べていくと、販売終了の背景にはいくつかの要因が重なっていることがわかりました。ここでは主な理由を3つに分けて解説します。
1. 海外メーカーとの契約終了
ルーピングはボーネルンドの自社製造ではなく、オランダの知育玩具メーカー「Joy-Toy(ジョイトイ)」が製造し、ボーネルンドが日本国内で輸入・販売していた商品です。
しかしこの契約が2023〜2024年ごろに終了。輸入販売の継続が難しくなったことが、販売終了の直接的な理由とされています。
契約が終了すると、同一商品を同じブランド名で販売し続けることができません。ボーネルンドとしても、別メーカーに切り替えて同じ構造のおもちゃを作るのは難しく、「ルーピング」という名称そのものが使えなくなった可能性もあります。
2. 知育玩具市場のトレンド変化
もうひとつの背景は、子どもの遊びや親の価値観の変化です。
近年の知育玩具は「五感を刺激する」「親子で一緒に遊べる」「デジタルと連携する」など、より多様な体験型に進化しています。その中で、シンプルな構造のルーピングは“昔ながらの定番”として愛されてきた一方、新しい世代の親には少し地味に映る面もあったようです。
また、同じ手指運動系の玩具でも「音が出る」「形が変わる」「組み合わせて遊べる」など、遊びの幅を広げる製品が増えており、ルーピングは市場の中で徐々に存在感を失っていきました。
3. コスト・環境・安全基準などの外部要因
さらに、海外製造に関わるコスト増加や環境基準の厳格化なども影響していると見られます。
欧州・日本ともに木製玩具に対する安全基準(塗料、素材、部品強度など)は年々厳しくなっており、少しの仕様変更にもコストが発生します。輸送費や原材料費の高騰も重なり、採算が合いにくくなったことが販売終了の一因と考えられます。
ボーネルンドは品質へのこだわりが非常に強い企業です。基準を満たさない商品を無理に継続するよりも、一度販売を終了し、新たなラインナップを見直す判断をした可能性が高いといえます。
販売終了の時期と現状
具体的な時期については、明確な公式発表はありませんが、2023年後半〜2024年にかけて「在庫限り」「終売予定」との記載が多く確認されています。
公式オンラインショップでも一部ルーピングがアウトレット扱いとなり、「メーカー取り扱い終了」と表記されていました。
そのため、現在は正規ルートでの新品販売はほぼ終了。残っているものは在庫限り、または中古・並行輸入品として流通している状況です。
まだ買える?ルーピングの入手方法
「どうしてもルーピングを手に入れたい!」という声も多いでしょう。完全に手に入らないわけではなく、いくつかの方法があります。
- ボーネルンド公式オンラインショップ(アウトレット)
不定期に在庫が戻ることがあるため、公式サイトをこまめにチェックするのがおすすめです。 - 大手ECサイト(Amazon・楽天市場など)
一部ショップではまだ在庫を持っている場合があります。ただし「在庫限り」「旧モデル」などの表記を必ず確認しましょう。 - 中古・リユース市場(メルカリ・ヤフオクなど)
状態の良い中古品も多く出回っています。プレミア価格になることもあるため、価格や状態をよく見て検討を。 - 並行輸入品の購入
海外ではまだ販売されている地域もあります。ただし、安全基準や保証の面で日本国内品と異なる場合があるため注意が必要です。
後継モデル・代替玩具のおすすめ
ルーピングのような「手指運動×知育」の効果を得られるおもちゃは、他のブランドからも多数登場しています。ここでは代替候補として注目されているシリーズを紹介します。
- ハペ ビーズコースター
木製のルーピング系玩具としてデザイン性が高く、色使いも豊富。安全基準も欧州レベルで安心です。 - エド・インター ルーピングトイ
日本のメーカーが手がける知育玩具ブランドで、国産ならではの安全性と柔らかい色合いが特徴。 - ピープル 純国産お米のどうぶつつみき
ルーピングとは構造が異なりますが、手指を使って遊ぶ点で発達支援効果が似ています。 - ボーネルンドの他シリーズ玩具
現行ラインナップには、ルーピングに代わる体験型玩具(積み木、マグネットトイ、アクティビティキューブなど)が多数あります。特に0歳〜2歳向けの知育アイテムを中心に、手指の発達を促す商品が充実しています。
代替品を選ぶ際は、「対象年齢」「素材」「遊びの目的」を意識すると、ルーピングに近い遊び体験が得られるでしょう。
なぜ定番おもちゃが次々と消えていくのか
今回のルーピングに限らず、ここ数年で長年親しまれてきた玩具の販売終了が相次いでいます。その背景には、次のような業界全体の流れがあります。
- 環境対応(塗料や木材の規制強化)
- 海外メーカーとの契約更新難航
- 原材料・物流コストの高騰
- 消費者ニーズの多様化と回転の速さ
つまり「昔ながらの定番だからこそ残る」という時代ではなくなりつつあります。親世代が“懐かしい”と感じるおもちゃが姿を消していくのは寂しいですが、その分、新しい形の知育や体験が登場しているのも事実です。
ボーネルンドのルーピング販売終了まとめ
- ルーピングはオランダのJoy-Toy社製で、ボーネルンドが輸入販売していた。
- 2023〜2024年にかけて契約終了・在庫限りで販売終了。
- 理由は契約満了、需要変化、コスト・環境基準など複合的。
- 現在は新品入手が難しく、中古・並行輸入・アウトレットが中心。
- ハペ ビーズコースターやエド・インター ルーピングトイなど、代替できる知育玩具が複数存在。
ボーネルンドのルーピングが販売終了した理由とは?これからの知育玩具選びに
ボーネルンドのルーピングが販売終了した理由は、単なる「人気低下」ではなく、契約・時代・市場の変化が重なった結果でした。
とはいえ、「手を動かして考える」「遊びながら学ぶ」という知育の本質は今も変わりません。
ルーピングが手に入らなくても、その理念を受け継ぐ玩具は多くあります。新しい世代の子どもたちにも、同じように夢中で遊び、学べる環境を作っていきたいものですね。
