「メクリッコが販売終了したって本当？」
そんな声がSNSや通販サイトの口コミでちらほら見かけるようになりました。オフィスや学校での事務作業でおなじみだったあの“紙めくり”用のアイテムが、なぜ姿を消してしまったのでしょうか。この記事では、販売終了の背景から今後の再販の可能性、そして代替商品までをわかりやすく解説します。
メクリッコとはどんな商品だったのか
「メクリッコ」は文具メーカーのプラス株式会社が発売していた、指にはめて紙をめくりやすくするためのリング型指サックです。
ゴム製の指サックより柔らかく、滑りにくいエラストマー素材を使っており、長時間の作業でも蒸れにくいのが特徴でした。
S・M・Lなどサイズ展開も豊富で、カラーもピンクやブルーなど複数あり、性別や用途に合わせて選べることからオフィス文具の定番として愛されてきました。
デザイン面でも従来の指サックの「いかにも事務用品」という印象を変え、見た目にもかわいらしいと評判。特に「リング型メクリッコキャッチ」は紙の角をしっかりつかむ設計で、封筒や伝票などをめくる作業が多い人には欠かせない存在でした。
メクリッコが販売終了になった背景
ここ数年、「メクリッコ」が各通販サイトで“取扱停止”や“販売終了”の表記になっているのを確認した人も多いでしょう。
実際、プラス社の公式X（旧Twitter）でも「生産終了となっております」との回答があり、主要な型番の生産が終了していることは事実です。
なぜ人気のあった商品が販売終了となってしまったのか。明確な公式発表はありませんが、複数の要因が重なったと考えられます。
原材料やコストの上昇
近年はゴムや樹脂といった原材料価格の高騰、さらに輸送費・人件費の上昇が続いています。
メクリッコのような低価格の日用品では、製造コストが上がると利益率を維持するのが難しくなります。
プラス社の文具関連のお知らせでも「原材料や物流費の高騰により一部商品の取扱いを終了する場合がある」との文言があり、この流れの一環としてメクリッコが生産終了になった可能性は高いでしょう。
ペーパーレス化による需要の減少
もうひとつ大きな要因が、オフィスのペーパーレス化です。
デジタル文書や電子契約の普及により、紙を扱う機会そのものが減っています。
かつては伝票整理やコピー資料の仕分けなど“紙をめくる作業”が日常的にありましたが、今ではその頻度が激減しました。
紙を使うシーンが減れば当然、紙めくり用具の需要も下がります。
メクリッコもこうした時代の変化の影響を受けたと考えられます。
製品ライフサイクルとブランド整理
文具メーカーは常に新商品を投入し、古い製品を順次入れ替えています。
メクリッコも発売から長い年月が経ち、製品としてのライフサイクルを終えたタイミングで、ラインナップ整理が行われたと見るのが自然です。
特にプラス社では「メクール」シリーズなど他の紙めくり製品も展開しており、ブランド間での統合や機能差別化を図った結果、メクリッコが整理対象になったと推測されます。
現在の入手状況と在庫情報
すでに多くの通販サイトではメクリッコの新規販売が終了しています。
ミスミでは「2023年4月に販売終了。推奨代替品はなし」と明記され、アスクルやカウネットでも「取扱停止」「在庫限り」と表示されている型番があります。
ただし、まだ一部では流通在庫が残っている場合があります。
Amazonやモノタロウ、楽天市場などで検索すると、SサイズやLサイズなどが“残りわずか”として販売されていることがあります。
購入を検討している人は、在庫があるうちに確保しておくのがよいでしょう。
ただし、旧モデルや長期保管品では素材の劣化が起きている場合もあります。新品同様の品質を保証できないことを理解した上での購入が安心です。
再販の可能性はあるのか
結論から言うと、現時点で再販の予定は発表されていません。
公式SNSの返信では「再販についてはお約束できませんが、ご意見は社内で共有します」との返答があったのみで、再生産やリニューアルに関する具体的な動きは確認されていません。
文具業界では過去に一時的に廃盤となった商品が、ユーザーの要望で限定復刻するケースもありますが、メクリッコについてはそうした報道も見当たりません。
したがって、今後の再販を期待するよりも、代替商品を検討する方が現実的です。
メクリッコの代わりに使えるおすすめ商品
メクリッコが手に入らなくなった今、同じように紙をめくりやすくするための代替商品を探している人も多いでしょう。ここでは、使い心地や用途が近い製品をいくつか紹介します。
1. プラス「メクール」シリーズ
同じプラス社が展開する“指先に塗るタイプ”の紙めくり補助剤です。
指サックのように装着する必要がなく、指に軽く塗るだけで摩擦を強化して紙をめくりやすくします。
コンパクトで持ち運びやすく、ネイルをしている人にも人気です。
2. コクヨ「フィンガーキャップ」シリーズ
こちらは従来型の指サックタイプ。柔らかい素材でフィット感が高く、文具店でも安定して入手できます。
メクリッコの使用感に近く、事務作業が多い人には馴染みやすい代替品です。
3. 無印良品や100円ショップの指サック
無印良品では、シンプルで透明な指サックが販売されています。
また、100円ショップでも複数サイズ入りの指サックが手軽に手に入ります。大量に使いたい場合やコスパを重視したい人にはこちらもおすすめです。
メクリッコ販売終了を惜しむ声も多数
SNS上では「長年愛用していたのにショック」「他の指サックではしっくりこない」といった声が多く見られます。
特に、メクリッコ特有の柔らかいフィット感や指先の動かしやすさを好んでいたユーザーにとっては、代わりが見つからないという意見も少なくありません。
また、カラーリングやデザインの可愛らしさも人気の理由でした。
“事務用品っぽくない指サック”という点が、女性ユーザーを中心に支持されていたのです。
今後の文具市場と紙めくり用品の行方
文具業界では、ペーパーレス化が進む一方で「アナログ回帰」の動きも見られます。
手帳やノート、手書きメモの人気が再燃しているように、紙を使うシーンが完全に消えることはありません。
そのため、紙めくり用品というカテゴリ自体はニッチながらも一定の需要が続くと考えられます。
もしプラス社が今後、新しい素材やデザインで“次世代メクリッコ”のような製品を出す可能性があるとすれば、そうしたアナログ需要の復活がきっかけになるでしょう。
まとめ：メクリッコが販売終了した理由と今後の選択肢
メクリッコの販売終了は、
- 原材料費や人件費の上昇
- ペーパーレス化による需要減
- 製品ライフサイクルの整理
といった複合的な要因によるものでした。
現在はメーカー公式でも生産が終了しており、再販の予定は明らかになっていません。
しかし、同社の「メクール」シリーズや他社のフィンガーキャップなど、代替となる商品は複数あります。
紙をめくる作業が欠かせない人は、自分の作業スタイルに合った商品を選ぶことで、メクリッコの代わりとして十分な満足感を得られるでしょう。
最後にもう一度。
「メクリッコが販売終了したのはなぜ？」という疑問には、時代の流れとコストの現実が関係していました。
愛用していた人にとっては残念ですが、今後も使いやすい文具を選ぶことで、作業効率を落とすことなく快適に過ごすことができるはずです。
