「メディコートグレインフリーが販売終了になった」という噂を耳にして、驚いた方も多いのではないでしょうか。愛犬の食事を長く支えてきたフードがなくなるのは、不安や戸惑いもありますよね。ここでは、実際に販売終了となった背景や理由、そして今後の代替品選びについて詳しく見ていきます。
メディコートグレインフリーとはどんなフード?
メディコートグレインフリーは、ペットライン株式会社が製造・販売していた国産ドッグフードです。最大の特徴は「グレインフリー(穀物不使用)」という設計。米や小麦、大麦などの穀類を一切使わず、動物性たんぱく質を中心に作られたフードでした。
チキンテイストとフィッシュテイストの2種類があり、ライフステージ別に「1歳からの成犬用」などもラインナップ。オリゴ糖や亜鉛アミノ酸複合体、タウリンなどが配合され、腸内環境や皮膚・被毛の健康維持を意識した構成も人気の理由でした。
国産であること、そしてアレルギーや消化トラブルに配慮した内容から、特に小型犬や食に敏感な犬を飼う家庭で支持されていたブランドです。
販売終了は本当?公式発表の内容
結論から言うと、「メディコートグレインフリー」は公式に**販売終了(製造終了)**が発表されています。
ペットライン公式サイトの「終売品のお知らせ」によると、2023年3月29日付で「メディコートグレインフリー 1歳から チキンテイスト/フィッシュテイスト」の製造終了が案内されました。販売は「在庫がなくなり次第終了」との記載があり、その後、各販売店でも順次「販売終了」「終売」と表示されています。
また、ペットラインは2025年にかけて他のシリーズ(アレルゲンカット、懐石レトルトなど)も段階的に製造終了予定と発表しており、ブランド全体の再編が進んでいることがわかります。
なぜメディコートグレインフリーは販売終了したのか
公式発表では「諸般の事情により製造を終了」とだけ記されていますが、ペットフード業界の動向や関係者の声をもとにすると、いくつかの背景が推測できます。
1. 原材料コストの高騰と調達難
グレインフリー製品は、穀物の代わりに肉類や豆類、イモ類などを多く使用します。これらの原材料は価格変動が大きく、近年は世界的な物流コスト上昇や原料調達難も重なり、製造コストの維持が難しくなったと考えられます。
2. 市場ニーズの変化
ドッグフード市場では「健康志向」「ナチュラル志向」「高機能フード」などがトレンド。企業側もより付加価値の高い新シリーズに注力する傾向があります。メディコートグレインフリーもその流れを受け、既存のグレインフリーから「メディコート アドバンス グレインフリー」へブランドを刷新したとみられます。
3. 製品ラインの整理・再編
同社では複数シリーズを展開していましたが、近年は製品の統合やパッケージリニューアルを進めています。旧シリーズを整理し、新しい製品群に集約することで、ブランド全体の品質管理や流通効率を高める狙いがあるようです。
このように、単なる「売れ行き不振」ではなく、ブランド刷新や製造体制の見直しが主な理由といえそうです。
飼い主の声と口コミから見る実情
販売終了の知らせに、長年愛用していた飼い主の間では「困った」「ショック」という声が多く上がりました。
- 「うちの子が唯一食べてくれるフードだったのに、どこにも売っていない」
- 「店頭から突然消えてびっくりした」
- 「在庫をまとめ買いしたけど、賞味期限が不安」
一方で、良い評価も多く、「穀類不使用で安心」「便の状態が安定した」「皮膚の状態が良くなった」といった口コミも多く見られました。国産フードである点やコスパの良さも支持されていた理由です。
ただ、同時に「後継商品のアドバンスシリーズに切り替えたら少し値段が上がった」「粒の形や香りが違う」といった変化を感じる声もあります。製品リニューアルに伴う仕様変更は少なからずあり、完全に同じというわけではないようです。
代替としておすすめの選択肢
販売終了後、最も自然な選択肢は、公式が案内している**「メディコート アドバンス グレインフリー」**です。
こちらは旧シリーズのコンセプトを引き継ぎつつ、栄養設計や成分バランスを改良した製品。穀類不使用・動物性たんぱく質中心という基本方針は変わらず、より現代の犬の健康維持を意識した構成になっています。
もしアレルギー対策や食いつき重視で探している場合は、以下のようなポイントを比較するとよいでしょう。
- 主原料:チキン・魚・ラムなど、愛犬の好みや体質に合うか
- 穀類不使用(グレインフリー)または低アレルゲン仕様か
- 国産・輸入品などの原産国
- 成犬・シニア犬などライフステージ対応
- 添加物・保存料の有無
- 粒の大きさや匂いの強さ
また、他社製品の中にも「グレインフリー」や「アレルゲンカット」を掲げる国産ブランドが増えています。
たとえばニュートロ、モグワン、アカナ、カナガンなどは、穀類を使わない設計で人気です。価格や香り、脂質量などが異なるため、愛犬の体質や好みに合わせて少しずつ試してみるのも良い方法です。
在庫を見つけたら注意したいポイント
販売終了品は、ネットショップや一部店舗に在庫が残っていることもあります。ですが、購入前に以下を確認することが大切です。
- 賞味期限と製造年月日:終売から時間が経っているため、古い在庫の可能性あり。
- パッケージデザイン:旧モデルと新モデルが混在している場合があるので、成分表示を確認。
- 保管環境:高温多湿な場所で保管された製品は劣化していることも。
安く購入できるからといって大量買いするのは避け、あくまで一時的なつなぎ用に留めておくのがおすすめです。
フード切り替え時のコツ
愛犬のフードを変えるときは、いきなり全量を入れ替えず、少しずつ混ぜながら切り替えるのが基本です。
- 1〜3日目:旧フード7:新フード3
- 4〜6日目:旧フード5:新フード5
- 7〜10日目:旧フード3:新フード7
このように1週間ほどかけて徐々に割合を変えると、消化器への負担が少なく済みます。便の状態や食欲の変化を観察しながら、無理なく移行していきましょう。
また、アレルギーや持病がある犬の場合は、必ず獣医師に相談してから切り替えることをおすすめします。
メディコートグレインフリー販売終了後も焦らず対処を
メディコートグレインフリーの販売終了は確かに残念ですが、幸いにも同社からは改良版である「メディコート アドバンス グレインフリー」が登場しています。
フードの切り替えは、愛犬にとっても飼い主にとっても大きな変化。焦らず、成分や食いつきを比較しながら最適なものを見つけていくことが大切です。
販売終了は「終わり」ではなく、「新しい選択を考えるきっかけ」として前向きに捉えましょう。これまでの経験をもとに、愛犬により合ったフードを選べるチャンスでもあります。
メディコートグレインフリー販売終了まとめ
- メディコートグレインフリーは2023年3月に製造終了。販売は在庫限りで終了済み。
- 理由は、原材料コストの高騰やブランド再編などが背景と考えられる。
- 代替品としては「メディコート アドバンス グレインフリー」が公式推奨。
- 他社のグレインフリーフードも多数あるため、愛犬の体質に合うものを比較検討するのがおすすめ。
販売終了のニュースに動揺する気持ちは当然ですが、焦らず丁寧に切り替えていけば大丈夫。
愛犬にとってベストな食事をこれからも続けていきましょう。
