「最近、ワンデーアキュビュートゥルーアイが店頭で見つからない」「通販でも在庫が減ってきている」──そんな声を耳にした人も多いかもしれません。
長年人気を集めてきたジョンソン・エンド・ジョンソン（J&J）の定番コンタクトレンズですが、2024年に入り“販売終了”の動きが現実になっています。
この記事では、販売終了の背景や理由、そして後継・代替レンズの選び方まで、わかりやすく整理してお伝えします。
ワンデーアキュビュートゥルーアイとは？
「ワンデーアキュビュートゥルーアイ（1DAY ACUVUE TRUE EYE）」は、アキュビューシリーズの中でも“目の健康”と“快適な装用感”を両立した、1日使い捨てタイプのシリコーンハイドロゲルレンズです。
登場当初から人気を集めた理由は、次のような特徴にあります。
- 高い酸素透過性：シリコーンハイドロゲル素材により、角膜に必要な酸素をしっかり通す。長時間の装用でも目が疲れにくい設計。
- UVカット機能：A波・B波の両方を高い割合でカット。屋外での紫外線対策にも優れる。
- ナチュラルなつけ心地：薄くて柔らかく、装着時の違和感が少ないと評判。
そのため、長時間パソコンやスマートフォンを使う人、乾燥が気になる人など、多くのユーザーから支持を集めてきました。
実際に販売終了しているの？
「完全に終売になったのか？」という点ですが、現時点では**一部度数の製造・販売終了（縮小）**というのが正確な状況です。
ジョンソン・エンド・ジョンソン公式サイトでは次のように発表されています。
「世界的な生産体制の見直しにより、ワンデーアキュビュートゥルーアイの製作度数を縮小いたします。ベースカーブ9.0mm・8.5mmの一部度数を2024年6月29日をもって販売終了といたします。」
具体的には、
- ベースカーブ9.0mm：度数 −5.25〜−12.00、＋0.50〜＋5.00
- ベースカーブ8.5mm：度数 −5.25〜−12.00
これらが対象となり、該当度数はすでに一部店舗で在庫限りとなっています。
つまり、「全製品終了」ではなく、「強度近視・遠視など一部仕様の生産停止」という段階的な終了です。
ただし、こうした部分的な終了はやがて全仕様の終売につながることも多く、ユーザーとしては早めの対応が必要です。
販売終了に至った理由
ワンデーアキュビュートゥルーアイがなぜ縮小・終了の方向へ向かっているのか。その背景には複数の要因が重なっています。
1. 世界的な生産体制の見直し
ジョンソン・エンド・ジョンソンはグローバルでの生産ラインを再構築しており、効率化や原材料コストの最適化を進めています。
需要の少ない度数や旧型製品を整理し、製造・流通コストを抑えるために一部仕様の生産を終了したと考えられます。
2. 製品ラインナップの再編
ワンデーアキュビュートゥルーアイは、今でこそスタンダードな「シリコーンハイドロゲル素材」ですが、発売当初は最先端モデルでした。
その後、技術革新が進み、より高性能な上位モデルワンデーアキュビューオアシスやワンデーアキュビューオアシス MAX 1-Dayなどが登場。
メーカーとしても、旧モデルを整理し、新しい製品への移行を促す時期に来ているといえます。
3. 度数ごとの需要差
コンタクトレンズは度数やベースカーブによって売れ筋が大きく異なります。
販売終了対象となった強度近視や遠視の範囲は需要が少なく、製造コストが相対的に高いため、優先的に終了の対象になった可能性が高いです。
4. 市場の競争激化
近年は、他社からも高酸素透過・保湿性能を備えた1日使い捨てレンズが続々と登場。
ユーザーの嗜好が分散し、ワンデーアキュビュートゥルーアイのシェアが相対的に下がったことも影響していると考えられます。
現在の在庫状況と購入できる可能性
2024年夏以降、対象度数は順次メーカー在庫が終了し、販売店ごとに在庫限りの対応になっています。
通販サイトでは在庫が残っている店舗もありますが、取り扱い数は少なくなっており、度数によってはすでに完売しているケースもあります。
一方で、−0.50〜−5.00の一般的な近視度数は当面継続予定とされています。
ただし、今後も生産縮小が進む可能性があるため、継続利用を希望する方は早めの確認と在庫確保をおすすめします。
また、転売品や並行輸入品には品質リスクがあるため、必ず正規販売店・国内正規品を選ぶようにしましょう。
販売終了による影響と今後の対応策
ワンデーアキュビュートゥルーアイを長年使用してきた方にとって、今回の販売終了は大きな変化です。
今後の対応としては、次のポイントを意識しておくと安心です。
- 度数・ベースカーブを確認する：自分の使用している度数が終了対象かを必ずチェック。
- 在庫を確保する場合は慎重に：自己判断で大量購入せず、眼科で再度検査を受けてから購入する。
- 代替レンズを試す：同じブランド内の後継モデルや、他メーカーの同等性能レンズを試着して装用感を比較する。
- 長期保管に注意：未開封でも使用期限があるため、ストックしすぎには注意。期限切れレンズは使用しない。
販売縮小はすぐに全停止につながるわけではありませんが、今後の動きに備えて準備しておくことが大切です。
ワンデーアキュビュートゥルーアイの代替・後継レンズ候補
ワンデーアキュビュートゥルーアイを使っていた方におすすめできる代替モデルを紹介します。どれも装用感や性能のバランスに優れた製品です。
ワンデーアキュビューオアシス
ワンデーアキュビュートゥルーアイの実質的な後継とされるモデル。
酸素透過性がさらに高く、涙の蒸発を抑える独自技術が採用されています。
長時間装用でも乾きにくく、PC・スマホをよく使う人に特に人気です。
ワンデーアキュビューオアシス MAX 1-Day
最新モデルで、光環境やデジタル機器使用による目の疲れを軽減する設計。
乾燥感や夕方のぼやけを感じやすい人には最適な選択肢です。
その他の選択肢
どれもシリコーンハイドロゲル素材を採用しており、ワンデーアキュビュートゥルーアイと同等の酸素透過性と快適さを持っています。
ただし、フィッティングや装用感には個人差があるため、眼科で試してから選ぶのが安心です。
レンズを切り替える際の注意点
代替レンズを選ぶ際は、素材だけでなく以下の点にも注意しましょう。
- ベースカーブ（BC）や直径（DIA）が近いかどうか
- 酸素透過率・保湿性能・UVカット機能の有無
- 装用感（厚み・柔らかさ・摩擦感）
- 長時間使用時の快適性
目の状態や生活環境によって最適なレンズは変わります。
「これまで快適だったから同じものを」と考えず、定期検査で視力や角膜の状態を確認しながら選びましょう。
まとめ：ワンデーアキュビュートゥルーアイ販売終了の今後
ワンデーアキュビュートゥルーアイは、
「一部度数の販売終了 → 在庫限り → 段階的終売」
という流れで縮小が進んでいます。
完全終了までは時間がありますが、該当度数を使用している方は早めの対応が必要です。
同ブランドのワンデーアキュビューオアシスシリーズや他社のシリコーンハイドロゲルレンズが後継候補として有力です。
販売終了の背景には、生産体制の再編や新モデルへの移行といった大きな流れがあります。
これを機に、自分の目により合ったレンズを見直すチャンスと捉えるのも良いでしょう。
最後にもう一度まとめると──
「ワンデーアキュビュートゥルーアイが販売終了」と聞いて焦る必要はありません。
しかし、確実に変化は進んでいます。
大切なのは、自分の度数と目の状態を把握し、次の一歩を早めに準備しておくことです。
