「株ってどこで買えるの?」と疑問に思ったことはありませんか?
銀行の窓口で「この会社の株をください」と言っても買えません。実は、株を買うには“特別な口座”を作る必要があります。ここでは、初めて株を買いたい人向けに、証券口座の開設方法から実際の購入手順までを、できるだけわかりやすく解説します。
株を買うには「証券会社」で口座を作ることから始まる
株を買える場所は、銀行や郵便局ではなく「証券会社」です。
証券会社とは、株式や投資信託などを売買するための“仲介業者”のこと。私たちは証券会社に注文を出し、証券会社が代わりに東京証券取引所などで株を売買してくれます。
証券会社には大きく分けて2種類あります。
- ネット証券:インターネットで完結するタイプ。スマホやパソコンで手軽に取引でき、手数料が安いのが特徴。
- 店舗型証券(対面型):実際に窓口や営業担当と相談できるタイプ。初心者でも安心感があるが、手数料はやや高め。
最近は楽天証券やSBI証券、マネックス証券などのネット証券が人気です。手数料の安さやスマホアプリの使いやすさで、若い世代や投資初心者に広く利用されています。
証券口座ってなに?どうして必要なの?
株を買うには「証券口座」という専用の口座が必要です。
これは銀行口座とは別物で、株や投資信託を管理するための専用口座です。証券口座を通して、株式の購入や売却、配当の受け取りなどを行います。
開設手続きは意外と簡単。最近はネットで申込みが完結する証券会社がほとんどです。
必要なものは主に次の3つ。
- マイナンバーカード(または通知カード+本人確認書類)
- 本人確認書類(運転免許証、健康保険証など)
- 銀行口座(入出金のため)
申し込み後、審査を経て数日〜1週間ほどで口座が開設されます。
開設費用や維持費は無料の会社がほとんどなので、気軽に始められます。
初心者におすすめの「ネット証券」
「株を始めてみたいけど、どの証券会社がいいの?」という人には、まずネット証券をおすすめします。理由はシンプルです。
- 取引手数料が安い
- スマホで簡単に操作できる
- 少額から投資できる
- アプリやサイトで情報収集がしやすい
たとえば、楽天証券やSBI証券なら、スマホアプリで口座開設から取引まで完結できます。
株価やチャートをリアルタイムで見られたり、気になる企業の情報をワンタップでチェックできたりと、初心者でも操作しやすい設計になっています。
一方で、店舗型証券は「人に相談しながら始めたい」という人に向いています。
営業担当者がつき、株選びのアドバイスや手続きのサポートをしてくれるため、初めてでも安心感があります。ただし、取引手数料はやや高くなる傾向にあります。
株を買うまでの基本ステップ
株を買う流れを、初心者向けに5ステップで紹介します。
1. 証券口座を開設する
まずは証券会社のホームページやアプリから申し込み。本人確認書類とマイナンバーを提出すれば、オンラインで完結します。
2. 証券口座にお金を入金する
株を買うには資金が必要です。自分の銀行口座から証券口座にお金を移します。
楽天証券やSBI証券などでは、銀行口座と連携して即時入金が可能です。
3. 買いたい株を選ぶ
どの企業の株を買うかを決めます。選び方のポイントは、業績、株主優待、配当金、将来性など。
最初は知っている企業や、身近なサービスを提供している会社を選ぶのもおすすめです。
4. 注文方法を決める
株は「成行注文」と「指値注文」の2種類で買えます。
- 成行注文:そのときの市場価格で買う(すぐに約定する)
- 指値注文:自分が買いたい価格を指定して注文する
「株価が下がったら買いたい」と思うなら指値注文、「今すぐ買いたい」なら成行注文が向いています。
5. 約定・保有・売却
注文が成立すれば、あなたがその企業の株主になります。
株主になると、配当金を受け取ったり、株主優待をもらえたりします。
株を売りたいときは、同じように証券口座から売却注文を出します。
少額から始められる「1株投資」
「株を買うには何十万円も必要」と思っている人も多いですが、最近は1株から買えるサービスが増えています。
たとえば、SBI証券の「S株」やマネックス証券の「ワン株」などでは、1株単位で投資ができます。
通常の株取引は100株単位が基本です。
例えば株価が1,000円なら、100株=10万円が必要です。
でも、1株投資なら1,000円から始められるわけです。
この仕組みのおかげで、投資のハードルはぐっと下がりました。
「まずは少しずつ株を持ってみたい」という初心者にはピッタリです。
株を買う前に知っておきたい注意点
株式投資にはリスクもあります。
「買った株が必ず値上がりする」わけではなく、株価が下がれば損をすることもあります。
そのため、以下の点を意識しておきましょう。
- 余裕資金で投資すること
生活費や急な出費に使うお金ではなく、余剰資金で始めるのが原則です。 - 短期での利益を狙いすぎない
株価は日々上下します。短期的な値動きに一喜一憂せず、長期でじっくり育てる意識が大切です。 - 情報を正しく選ぶ
SNSや口コミには誤情報も多いです。公式発表や証券会社のレポートなど、信頼できる情報を確認しましょう。 - 税金にも注意
株で利益が出た場合は、原則として20.315%の税金(所得税+住民税)がかかります。
NISA口座を利用すれば、一定額までの利益が非課税になるため、初心者はNISAを活用するのもおすすめです。
外国株も買える?その仕組みとは
国内株だけでなく、アメリカ企業などの外国株を買うこともできます。
楽天証券やSBI証券など、多くのネット証券が米国株の取引に対応しています。
外国株を買う際は、次のような特徴があります。
- 為替の影響を受ける(ドル円の動きで利益が変わる)
- 配当金に外国の税金がかかる
- 取引時間が日本と異なる(夜間取引になることが多い)
ただし、最近は「円貨決済」対応の証券会社もあり、円のまま米国株を買えるようになっています。
テスラやアップル、マイクロソフトなど、世界的企業の株も日本から簡単に買える時代です。
株を買える主な証券会社
初心者でも扱いやすい人気の証券会社をいくつか紹介します。
- 楽天証券:スマホアプリ「iSPEED」が使いやすく、ポイント投資にも対応。
- SBI証券:国内最大級の口座数。1株から買えるS株に対応。
- マネックス証券:米国株に強く、海外投資を考えている人にも人気。
- 松井証券:取引ツールがシンプルで、初心者にも見やすい設計。
- auカブコム証券:auユーザー向けの特典もあり、Tポイント投資も可能。
それぞれ特徴が異なるため、手数料やサービス内容を比較して自分に合う証券会社を選びましょう。
株を買うことは「企業に参加する」こと
株を買うというのは、単なる投資ではなく「企業の一部を持つ」ことでもあります。
その会社が成長すれば株価が上がり、配当も増えるかもしれません。
株主優待を通じて、企業とのつながりを実感できるのも楽しみのひとつです。
自分が応援したい企業や、身近に感じるブランドの株を持つと、ニュースや経済の見方も変わります。
投資は“難しいお金の話”ではなく、“社会と関わる体験”でもあるのです。
まとめ:株はどこで買える?初心者はネット証券から始めよう
株を買える場所は「証券会社」。
まずは証券口座を開設し、入金して、買いたい銘柄を選び、注文する――。
それが株購入の基本の流れです。
初心者には、手数料が安くて少額から始められるネット証券が向いています。
焦らず、まずは1株から少しずつ経験を積むことが大切です。
株式投資は、知れば知るほど面白い世界。
あなたも今日から一歩を踏み出して、自分のお金を“働かせる”体験をしてみませんか。
