静岡県袋井市にある古刹・法多山(はったさん)といえば、参拝のお供やお土産として人気の「法多山だんご」。
「厄除けだんご」としても知られ、江戸時代から地元の人や観光客に親しまれてきた名物です。
この記事では、そんな法多山だんごがどこで買えるのか、販売店や通販事情、限定商品の情報までを詳しく紹介します。
法多山だんごとは?歴史と人気の理由
法多山尊永寺の名物として知られる「法多山だんご」は、正式には「法多山名物 厄除け団子」と呼ばれています。
その歴史は江戸時代中期までさかのぼり、1854年頃、寺士が参拝者向けに考案したことが始まりといわれます。
将軍家から「くし団子」と命名されたのがきっかけで、以来、厄除けや招福の意味を込めて販売されてきました。
この団子は、もちもちとしたお団子に甘さ控えめのこし餡を包んだ素朴な味わいが特徴。
お茶請けとしてもぴったりで、食べた人が「懐かしい味」と口を揃える人気の理由です。
参拝後にこの団子を食べると“厄が落ちる”という言い伝えもあり、観光だけでなく信仰文化とも深く結びついています。
法多山だんごの販売店|一番確実に買えるのは現地
法多山名物だんご企業組合で購入
法多山だんごを確実に買うなら、法多山尊永寺の境内にある「法多山名物だんご企業組合」が基本です。
ここが製造元でもあり、直売店として毎日多くの人で賑わっています。
販売方法は少し独特で、まず券売機で購入チケットを買い、窓口で引き換えるスタイル。
営業時間は午前8時から午後5時ごろまで。早朝参拝のついでに立ち寄る人も多く見られます。
お土産用のパッケージは6カサ入りと12カサ入りの2種類。
価格は目安として6カサ入りが700円前後、12カサ入りが1,400円前後です(時期により変動あり)。
団子は箱入りで持ち運びしやすく、手土産や法要の供物としても選ばれています。
境内の「だんご茶屋」で味わう
法多山境内には「だんご茶屋」という休憩処もあります。
こちらでは出来立ての法多山だんごをその場で味わうことができ、観光客からも大人気。
参拝後に一息つきながら、お茶とともにいただく団子は格別です。
イートインの団子は1皿2カサ入りで200〜250円ほど。
販売方式はここでも券売機形式で、購入後にカウンターで受け取る流れ。
木々に囲まれた静かな空間で、湯呑み茶と一緒に味わうひとときは法多山ならではの体験です。
製造所でも販売あり
法多山名物だんご企業組合の製造所(袋井市豊沢2610-1)でも、お土産用法多山だんごの販売が行われています。
こちらも直売のため、新鮮な団子が手に入ります。
ただし、観光要素や茶屋の雰囲気を楽しみたい場合は、やはり境内での購入がおすすめです。
静岡駅や浜松駅では買える?
「帰りに駅で買える?」「お土産売り場にもある?」と気になる人も多いですが、
実は常設での販売は法多山以外にほとんどありません。
静岡駅や浜松駅の構内売店、サービスエリア、ドン・キホーテ、業務スーパーなどの量販店では基本的に取り扱いなし。
まれに百貨店や地元イベントで「法多山厄除け団子」が出店されることもありますが、期間限定の催事販売であることがほとんどです。
つまり、確実に買いたいなら現地へ行くのが一番確実。
それだけ「ここでしか食べられない味」としての価値が守られているともいえます。
法多山だんごはお取り寄せできる?
「遠方だから通販で買いたい」という声も多いですが、結論から言うと公式通販はありません。
理由はシンプルで、賞味期限が短く日持ちしないためです。
法多山だんごは保存料を使わない昔ながらの製法で作られており、賞味期限は基本的に当日〜翌日。
そのため、発送して届く頃には風味が落ちてしまうという課題があるのです。
一部の個人がフリマアプリやネットショップで転売しているケースもありますが、品質管理や衛生面の保証がなく、公式には推奨されていません。
確実かつ安全に楽しむなら、やはり現地での購入が最善です。
季節限定の特別だんごも人気
法多山では、通常の厄除け団子のほかに季節限定の味も登場します。
これを目当てに訪れるファンも多く、SNSでも話題になることが多いです。
代表的なのは以下のような限定団子です。
- 茶だんご(功徳日限定)
毎月1回「功徳日」に販売される人気限定品。お茶の風味が豊かで行列必至。 - さくらだんご(春限定)
桜の時期だけ登場する淡いピンク色の団子。見た目も華やかでお花見にもぴったり。 - 栗だんご(秋限定)
秋に登場する限定団子で、ほっくりした栗餡が魅力。季節感たっぷりの味です。
これらの限定商品は数に限りがあるため、早朝から並ぶ人もいるほど。
販売日や時間は公式サイトやSNSで発表されるため、事前にチェックしてから行くのがおすすめです。
イベント・物産展での販売情報
法多山だんごは地域イベントや物産展に登場することがあります。
例えば袋井市内や静岡県内の祭り、百貨店の「静岡フェア」などで特別出店するケースがあります。
また、2025年秋には大井川流域のイベント「かどでマルシェ」でも販売され、地元名産として多くの人が買い求めました。
ただし、これらのイベント販売は期間限定かつ不定期。
確実に買えるわけではないため、SNSで最新情報をチェックしておくと安心です。
購入時の注意点と美味しく食べるコツ
法多山だんごは非常に繊細な和菓子です。
お土産用を購入する際は、次の点に注意しておくと良いでしょう。
- 賞味期限が短い:基本的に当日〜翌日まで。旅行最終日に買うのがベスト。
- 直射日光・高温多湿を避ける:常温保存が基本ですが、冷蔵は避けるのがポイント。
- 食べ方:餡を包んだ状態で竹串に刺さっており、そのまま食べるだけでOK。
冷めた場合は、軽く電子レンジで温めるとやわらかさが戻ります。
また、参拝者が多い時期(特に正月や功徳日)は長蛇の列ができることもあるため、
午前中の早い時間帯に訪れるのがおすすめです。
法多山だんごを買える場所まとめ
改めてまとめると、法多山だんごを確実に買える場所は以下の通りです。
- 法多山尊永寺 境内の「法多山名物だんご企業組合」直売所
- 境内の「だんご茶屋」(その場で食べられる)
- 法多山だんご企業組合 製造所(袋井市豊沢)
これら以外では基本的に常設販売は行われていません。
季節限定の出店や催事はあるものの、不定期なので事前確認が必要です。
法多山だんごはどこで買える?まとめ
法多山だんごは、静岡県袋井市の法多山尊永寺でしか味わえない特別な団子です。
お取り寄せや通販はできないものの、その分「現地でしか出会えない味」としての価値が際立っています。
境内の茶屋で食べる出来立ての団子や、季節ごとの限定品は、旅の思い出をより深めてくれるはずです。
遠方から訪れるなら、参拝と合わせて“だんご巡礼”を楽しむ感覚で。
手にした瞬間から、静岡の歴史と味わいが詰まったひとときを体験できるでしょう。
