筋子（すじこ）は、鮭の卵巣を膜ごと塩漬けにしたもので、プチプチとしたイクラとはまた違った、ねっとり濃厚な旨みが魅力です。ご飯にのせるだけで贅沢な一品になりますが、いざ買おうと思うと「どこで売ってるの？」と迷う人も多いでしょう。ここでは、筋子が買える場所を、スーパー・市場・通販などに分けて詳しく紹介していきます。
筋子が買えるスーパーはどこ？
まず身近な場所として思い浮かぶのはスーパーです。特に秋の鮭シーズン（9月〜11月頃）になると、多くのスーパーで生筋子が店頭に並びます。鮮魚コーナーをよくチェックしてみましょう。
全国展開しているイオンやイトーヨーカドー、西友などの大型スーパーでは、北海道産や三陸産の筋子を期間限定で取り扱うことがあります。パック詰めされたチルド商品として販売されていることも多く、手に取りやすい価格帯のものから高級な生筋子まで種類もさまざまです。
地域によっては、年中見かけるスーパーもあります。特に北海道・東北エリアでは、筋子が日常的に食卓に並ぶ文化があり、通年で塩筋子や醤油漬け筋子が販売されています。一方で関西や九州では取り扱いが少なく、「筋子はあまり見たことがない」という声も多いようです。その場合は、季節限定販売を狙うか、通販を活用するのが現実的です。
魚市場や専門の鮮魚店なら新鮮な筋子が手に入る
スーパーよりも鮮度にこだわりたいなら、魚市場や地域の鮮魚専門店がおすすめです。代表的なのが、東京の豊洲市場や北海道の二条市場など。秋になると、北海道や三陸から届いた生筋子が並び、家庭用にも購入できます。
こうした市場の小売店では、グラム単位での販売も多く、自分でほぐしてイクラの醤油漬けを作るために買う人も少なくありません。職人が目利きした良質な筋子を扱っているため、粒がしっかりしていて鮮度も抜群です。
また、地域の魚屋さんも見逃せません。昔ながらの商店街にある魚屋では、季節ごとに筋子やイクラを入荷している場合があります。スーパーには並ばない産地直送のものが見つかることもあるため、近くの魚屋を覗いてみるのもおすすめです。
業務スーパーや食材店での取り扱い
業務スーパーや業務用食材店では、冷凍の筋子を扱っている場合があります。特に「冷凍生筋子」や「ほぐし筋子」といった商品は、プロの飲食店向けに仕入れられていることが多く、内容量も多めです。
店舗によっては、冷凍庫の中に業務用パックが並んでいることもあります。入荷状況は地域差があるため、確実に購入したい場合は事前に問い合わせておくのが良いでしょう。まとめ買いをして小分け冷凍しておけば、長期間楽しめます。
コンビニで筋子は買える？
コンビニでは、筋子そのものを販売しているケースはほぼありません。ただし、筋子を具材にしたおにぎりやお弁当で味わうことはできます。例えば、セブンイレブンやローソンなどでは、地域限定で「筋子おにぎり」が登場することがあります。東北や北海道など、筋子が身近な地域では特に見かけやすい商品です。
通販で買える筋子：自宅にいながら産地直送
近年、筋子を通販で買う人が増えています。楽天市場やAmazon、Yahoo!ショッピングなどの大手通販サイトでは、塩筋子・生筋子・醤油漬け筋子など、多様な商品が揃っています。冷凍配送が基本なので、季節を問わず購入できるのが魅力です。
特に人気なのは、北海道産の筋子。産地直送のショップでは、採れたてをすぐに加工・冷凍しているため、鮮度が非常に高いのが特徴です。また、レビューを見れば味や塩加減、粒の大きさなどの違いも参考にでき、自分の好みに合う商品を選びやすくなっています。
通販のメリットは、地方ではなかなか手に入らない商品を全国どこからでも注文できること。自宅用はもちろん、贈答用に化粧箱入りの商品も多数あります。お歳暮やお中元として筋子を贈る文化も根強く、年末には注文が集中する傾向があります。
生筋子を買って自家製イクラを楽しむ
筋子を買う最大の楽しみは、自分でイクラを作れることかもしれません。生筋子をぬるま湯に入れて膜をほぐし、粒をばらしてから醤油やみりんで漬け込めば、家庭で簡単に自家製イクラが作れます。秋の味覚として人気が高く、SNSでも「生筋子からイクラを作った」という投稿が多く見られます。
生筋子は鮮度が命なので、購入後はできるだけ早く処理するのがポイント。冷凍品を購入した場合は、低温でゆっくり解凍してから調理すると美味しさを保てます。
筋子の種類と選び方
筋子には「生筋子」「塩筋子」「醤油漬け筋子」などの種類があります。
- 生筋子：鮭の卵をそのまま取り出した状態。イクラ作りに最適。
- 塩筋子：塩漬けされた伝統的な保存食。ご飯にのせると絶品。
- 醤油漬け筋子：すでに味付けされており、解凍してすぐ食べられる手軽さが人気。
選ぶ際のポイントは、粒の大きさと色合い。粒が大きく、透明感のある紅色をしているものは新鮮で良質な証拠です。塩筋子の場合は、白っぽくなっていないかをチェックしましょう。塩加減が強いものもあるため、用途に応じて選ぶのがおすすめです。
季節ごとの流通と価格の目安
筋子は秋が最も流通量が多く、価格も比較的安定しています。旬を外れると入手が難しくなり、価格が上がる傾向にあります。特にお正月前後は需要が高まり、高級筋子や贈答用筋子の価格が上昇することもあります。
一般的な価格帯は、スーパーでは100gあたり500〜1,000円前後。通販や専門店では、産地や加工方法によって1,000〜2,000円ほどになることもあります。品質を重視するなら、レビュー評価や産地表示をしっかり確認しましょう。
こんな場所でも買える：道の駅・物産展・百貨店
意外な穴場として、道の駅や地域の物産展もおすすめです。北海道や東北の道の駅では、地元の鮭から作られた塩筋子やほぐし筋子が販売されており、観光客にも人気の商品です。また、百貨店の地下食品売り場（いわゆる「デパ地下」）でも、贈答用の高級筋子を取り扱うことがあります。
年末になると、デパ地下ではおせち用の魚卵類が充実し、筋子やイクラの醤油漬けも多く並びます。ギフト用に木箱入り・瓶詰めタイプなども登場し、特別感のある商品が選べます。
筋子はどこで買える？まとめとおすすめの買い方
筋子は、スーパー・市場・通販のほか、地域の魚屋や道の駅など、さまざまな場所で購入できます。旬の秋には新鮮な生筋子が多く出回るため、この時期を逃さないようにチェックするのがポイントです。鮮魚コーナーをこまめに覗いてみると、思わぬ出会いがあるかもしれません。
手軽さを重視するなら通販、鮮度を重視するなら市場や専門店。地域によって取り扱い状況が異なるので、住んでいる場所に合わせて探すのがコツです。自家製イクラを作る楽しみや、贈答用の高級筋子を選ぶ喜びも含めて、筋子の魅力をじっくり味わってみてください。
最後にもう一度。筋子はどこで買える？
スーパー、魚市場、通販サイト——探してみれば、意外と身近な場所で出会えるかもしれません。旬の味覚を、自分のスタイルで楽しんでみましょう。
