こんにちは。今回は、Technics(テクニクス)の完全ワイヤレスイヤホン「EAH AZ100」を実際に使って感じた音質やノイズキャンセリングの実力を、じっくりレビューしていきます。
前作のEAH AZ80が高く評価されていたこともあり、期待値はかなり高め。果たしてその進化は本物なのか?音質・機能・装着感など、細かくチェックしてみました。
EAH AZ100とは?最新フラッグシップの概要
EAH AZ100は、Technicsが2025年に発売した完全ワイヤレスイヤホンの新モデルです。
価格はおおよそ4万円前後とプレミアムクラスに位置づけられていますが、そのぶんスペックも非常に充実しています。
まず、搭載されているのは新開発の10mmドライバー。磁性流体を使った構造で、ドライバーの振動をより正確に制御し、歪みの少ない再生を可能にしています。
防水性能はIPX4相当。軽い雨や汗なら気にせず使えるので、通勤やジムでも安心です。
再生時間はANC(ノイズキャンセリング)オンで約7時間、ケース併用で最大28時間。長時間のリスニングにも十分対応できるバッテリー性能です。
BluetoothはLDAC・LE Audio・LC3に対応し、ハイレゾ音源のワイヤレス再生や低遅延通信も可能。さらに、最大3台までのマルチポイント接続に対応しているのも嬉しいポイントです。
音質レビュー:低音の深さとバランスの良さに感動
Technicsといえば、音にこだわるブランド。その期待を裏切らないのがEAH AZ100の最大の特徴です。
最初に聴いて感じたのは、低音の深みとキレの良さ。ドラムの一打やベースのリズムがしっかりと存在感を持ちながらも、決して他の音を潰さない絶妙なチューニング。
「重厚なのにスッキリしている」――そんな表現がぴったりです。
中音域はボーカルの位置がやや前に出ていて、歌声がくっきりと浮かび上がります。特にアコースティック系やジャズ、女性ボーカルの楽曲では、その透明感が際立ちます。
高音域も刺さることなく、粒立ちが細かく、シンバルの余韻やストリングスの伸びが自然に広がっていく印象です。
音の定位も優秀で、ライブ音源などではステージの広がりを感じられるほど。
「どこで鳴っているか」がわかる空間表現力は、まさにTechnicsらしい完成度といえるでしょう。
ノイズキャンセリングの実力:自然さと静寂の両立
EAH AZ100のノイズキャンセリング(ANC)は、強力すぎず、自然な静けさを重視したタイプです。
電車やバスなどの低周波ノイズはしっかりカットされ、音楽再生中はほとんど気になりません。
また、空調音や街の環境音などもスッと消えていく感じで、「無理やり遮断する」よりも「耳が楽になる」方向にチューニングされています。
一方で、他社の最上位機(BoseやSonyのフラッグシップ)と比べると、絶対的な静寂感はわずかに劣る印象。
ただし、Technicsが目指しているのは“自然な静寂”であり、圧迫感のないリスニング体験。これを理解して使うと非常に快適です。
さらに、外音取り込みモード(アンビエントモード)の自然さも特筆すべき点。
イヤホンを装着したまま会話しても違和感が少なく、音楽と環境音のバランスも良好です。外でのウォーキングやオフィス利用でも使いやすい設計といえます。
操作性とアプリの使い勝手
専用アプリ「Technics Audio Connect」を使えば、EAH AZ100の魅力をさらに引き出せます。
アプリからは、ノイズキャンセリングの強度調整や外音取り込みレベル、音質イコライザー、タッチ操作のカスタマイズなどが可能です。
プリセットも複数あり、低音強調やボーカル重視など、自分好みに簡単に切り替えできます。
操作レスポンスは比較的スムーズで、アプリの安定性も高め。
ただし、初回設定時は項目が多く、慣れるまでは少し時間がかかるかもしれません。とはいえ、一度設定してしまえば使い勝手は非常に良好です。
また、3台同時マルチポイント接続は想像以上に便利。
たとえば、ノートPCで音楽を聴きながらスマホの通話を受け、さらにタブレットで動画を再生するといったマルチな使い方が可能です。
切り替えも自動的に行われるため、仕事やプライベートを問わず活躍してくれます。
装着感とデザイン:長時間でも疲れにくい
見た目は前作EAH AZ80と似ていますが、細部のフィット感が大幅に改善されています。
ハウジング形状がコンパクトになり、耳の奥に自然に収まるよう設計されています。重量も片耳約5.9gと軽く、長時間のリスニングでも負担を感じにくいです。
イヤーピースは複数サイズが付属し、遮音性と密着感のバランスがとても良いです。
装着した瞬間に“ピタッ”と収まる感覚があり、動いてもズレにくい点は通勤・通学など日常使いにも適しています。
デザイン面では、Technicsらしい上質で落ち着いた印象。マットな質感と控えめなロゴが高級感を漂わせ、ビジネスシーンにも自然に溶け込みます。
バッテリーと通話品質
バッテリー性能も安心感があります。
ANCオンで7時間、ANCオフなら9時間以上の連続再生が可能で、ケース併用なら最大28時間まで使えます。
急速充電にも対応しており、15分の充電で約1時間再生できるのも便利です。
また、通話品質も高評価ポイント。
複数のマイクとAIノイズリダクション技術により、周囲の騒音を効果的に抑えつつ自分の声をクリアに伝えられます。
風の強い屋外やカフェのような環境でも、声がこもらず聞き取りやすい印象です。
他モデルとの比較と選び方
EAH AZ100を購入検討している人の多くが、Sonyの「WF-1000XM5」やBoseの「QuietComfort Ultra Earbuds」と迷うのではないでしょうか。
それぞれの方向性を整理すると──
- Technics EAH AZ100:音質重視・自然なANC・多機能
- Sony WF-1000XM5:ANC最強・豊富なAI機能
- Bose QuietComfort Ultra Earbuds:圧倒的な静寂感・重低音重視
このように、EAH AZ100は「音楽の心地よさ」と「使いやすさ」のバランスに優れています。
絶対的な静けさよりも、自然な音場や高解像度サウンドを楽しみたい人にぴったりです。
こんな人におすすめ
- 音質を最優先にイヤホンを選びたい
- 自然なノイズキャンセリングが好み
- 複数デバイスで使う機会が多い
- 高級感のあるデザインを重視する
逆に、「とにかく最強のノイキャンが欲しい」「低音をドンドン鳴らしたい」というタイプの人は、BoseやSonyのほうが満足度が高いかもしれません。
しかし、EAH AZ100の“聴き疲れしない音”と上品なチューニングは、長時間の使用や幅広いジャンルの音楽に最適です。
まとめ:EAH AZ100のレビュー!音質・ノイズキャンセリングの実力を改めて
最後にもう一度まとめると、EAH AZ100はTechnicsが掲げる「上質な音体験」をしっかり体現したイヤホンです。
音質の完成度はクラスを超えるレベルで、自然なノイズキャンセリングと快適な装着感がその魅力をさらに引き立てています。
強すぎるANCよりも、音楽そのものをじっくり楽しみたい。そんな人にこそ試してほしい一台です。
EAH AZ100のレビューを通して感じたのは、「派手さよりも上質さ」──それこそがこのイヤホンの最大の価値だと思います。
