Appleが2024年に発表した「AirPods4」。見た目はおなじみのデザインながら、中身は大幅に進化しています。この記事では、実際に使って感じた音質・ノイズキャンセリング・装着感などを中心に、旧モデルとの違いやProシリーズとの比較まで詳しく紹介します。
AirPods4とは？基本仕様と進化のポイント
AirPods4は、これまでのAirPodsシリーズの中で最も大きな変化を遂げたモデルと言っても過言ではありません。従来の第3世代AirPods3をベースにしつつ、上位機種であるAirPods+Pro+2の要素を取り入れた“中間モデル”のような立ち位置です。
まず注目したいのは、2種類のモデル展開。
・標準モデル（ANCなし）
・アクティブノイズキャンセリング（ANC）搭載モデル
この二つが同時に登場し、ユーザーの使い方や予算に合わせて選べるようになりました。どちらも最新のH2チップを搭載し、音質と接続の安定性が大きく進化しています。
また、充電端子がUSB-Cに統一されたのも嬉しいポイント。Lightningケーブルを卒業し、iPhone+15シリーズなどと同じケーブルで充電できるようになりました。さらに防塵防水性能はIP54へ向上し、ジムや通勤時にも安心して使えるタフさを備えています。
デザインと装着感：小さな変化でフィット感アップ
見た目だけ見ると「AirPods3とほとんど同じでは？」と思うかもしれません。しかし実際に装着してみると、フィット感がかなり改善されています。イヤホンの形状が微妙に調整されており、耳に自然にフィットするようになりました。
オープンフィット型なので、耳を完全に塞がず、長時間の使用でも圧迫感が少ないのが特徴です。オンライン会議や通勤・通学時にずっと装着していても疲れにくく、「軽くて自然」というAirPods4らしい使い心地が健在です。
一方で、密閉感を求める人にはやや物足りなく感じるかもしれません。遮音性重視なら、AirPods+Pro+2のようなカナル型を選ぶのが良いでしょう。
音質レビュー：H2チップでクリアかつ立体的に
AirPods4の音質は、従来モデルから明確に進化しています。H2チップの搭載によって、低音の量感がアップしながらも、全体のバランスが非常に良くなりました。
低音はふくよかで芯があり、ポップスやロックでも物足りなさを感じません。中高音域は透明感があり、ボーカルの輪郭がくっきりと浮かび上がります。AirPods3ではやや平面的だった音の広がりも、AirPods4では立体的に感じられ、音場の奥行きが増した印象です。
さらに「パーソナライズされた空間オーディオ」にも対応。自分の耳の形をiPhone+15でスキャンすることで、より自然な立体サウンドを体験できます。映画やライブ音源を聴くと、まるでステージの中央に立っているような臨場感があります。
ノイズキャンセリングと外音取り込み機能
AirPods4最大の進化といえば、やはりANC（アクティブノイズキャンセリング）対応モデルの登場です。
従来のAirPodsシリーズはProモデルでしかノイズキャンセリングが使えませんでしたが、第4世代ではついに標準AirPods4にも搭載されました。
実際に使ってみると、オープン型としては驚くほどしっかりとノイズを低減してくれます。地下鉄やカフェなどでも周囲の音が和らぎ、音楽に集中しやすくなりました。完全な静寂ではないものの、日常のざわめきや空調音などを自然にカットしてくれる感じです。
また、「外音取り込みモード」や「アダプティブオーディオ」も搭載。周囲の環境音に合わせて自動でANCを調整したり、会話を検知して自動的に音量を下げたりするなど、使い勝手が格段に向上しています。
通話品質とマイク性能
AirPods4は通話用マイクの性能も進化しています。
H2チップによる音声処理の改善で、相手の声がより明瞭に聞こえ、自分の声もクリアに伝わるようになりました。通話中のノイズリダクション性能が高く、風のある屋外でも声がこもりにくい印象です。
オンライン会議やボイスチャットでも十分な品質で、AirPods+Pro+2とほぼ同等と言ってよいレベル。特にiPhone+15やMacとの連携性は抜群で、デバイスを切り替える際のラグもほとんどありません。
バッテリー持ちと充電ケースの違い
AirPods4は、音楽再生で最大5時間（ANCオン時）〜6時間（ANCオフ時）の連続再生が可能です。充電ケースを使えば合計で約30時間程度使えるため、通勤・通学や旅行にも十分なスタミナを持っています。
ANCモデルのケースにはスピーカーが内蔵されており、「探す」アプリで音を鳴らして場所を特定することも可能。ワイヤレス充電にも対応しており、利便性はAirPods+Pro+2にかなり近いです。一方で、標準モデルはUSB-Cによる有線充電のみとなっています。
AirPods3との違い：買い替える価値はある？
第3世代AirPods3から買い替えるべきか、迷っている人も多いはずです。結論から言えば、AirPods4は明確な進化を実感できるモデルです。
特に注目すべき違いは以下の通りです。
- H2チップ搭載で音質・接続性・通話品質が向上
- ANCモデルが登場し、Proに近い静音性能を実現
- USB-C対応で利便性アップ
- ケースがよりコンパクトに
- IP54の防塵防水性能
AirPods3を使っていて不満がなかった人でも、ノイズキャンセリングの快適さを一度体験すると戻れないかもしれません。逆に、ANCに興味がない場合は旧モデルのままでも大きな不便はないでしょう。
AirPods+Pro+2との比較：どちらを選ぶべき？
AirPods+Pro+2とAirPods4の違いは、主に「装着感」と「遮音性能」にあります。
Pro 2はカナル型イヤーチップを採用しており、密閉性が高く、ノイズキャンセリングの効果もより強力です。静かな環境で集中して作業したい人や飛行機などで使うことが多い人にはAirPods+Pro+2が向いています。
一方、AirPods4はオープン型の軽い装着感が魅力。耳への圧迫が少なく、周囲の音もある程度聞こえるため、日常使いに最適です。通勤・通学や散歩など、“ながら聴き”にちょうどいいバランスに仕上がっています。
価格面でも、AirPods4（ANCモデル）はPro 2よりも1万円ほど安く、コスパの良さが光ります。
実際の使用レビュー：ユーザーの声
SNSやレビューサイトでは、AirPods4に対して「音質が自然で聴き疲れしない」「ANCが思った以上に効く」といった好意的な声が目立ちます。特にH2チップによる接続の安定性や音の滑らかさを評価するユーザーが多いです。
一方で、「Proほどのノイズキャンセリングではない」「風切り音に弱い」といった指摘もあります。オープン型ゆえの限界はあるものの、総じて満足度は高いようです。
長時間装着しても快適で、Apple製品との連携のスムーズさも健在。iPhone+15やMac、Apple+Watchとの組み合わせで真価を発揮します。
最新アップデートと今後の展望
iOS 18以降では、AirPods4に新たな機能も追加されました。カメラアプリと連携し、AirPods4の操作でシャッターを切る機能が使えるようになったほか、録音アプリではスタジオ品質のマイクモードも利用可能です。ソフトウェアアップデートによって今後も機能拡張が期待されており、長く使えるイヤホンと言えるでしょう。
AirPods4レビューの総括：旧モデルからの進化と魅力
AirPods4は、Appleのワイヤレスイヤホンシリーズの中で“最もバランスの取れたモデル”に仕上がっています。
ANCモデルの登場で、静かな環境を求める人にも選択肢が広がり、音質・機能・装着感のどれもが確実に向上しました。
特に以下の点は大きな魅力です。
- H2チップによる高音質と安定接続
- オープン型でもノイズキャンセリング対応
- USB-C対応＆防塵防水
- 快適な装着感と自然な音場表現
- AirPods+Pro+2より軽量＆コスパが良い
結論として、AirPods4は「Proほどの密閉感は要らないけど、高性能なイヤホンが欲しい」人にぴったりのモデルです。旧モデルからの買い替えでも、満足感は間違いなく高いはず。
日常使いでも音楽鑑賞でも、AirPods4は“ちょうどいい完成度”を実感できる一台です。
