完全ワイヤレスイヤホン選びで「音質」にこだわる人なら、一度は名前を聞いたことがあるAVIOT(アビオット)。今回は、その中でも注目度の高いモデル「AVIOT TE-J1」を実際の使用感や評判をもとに徹底的に掘り下げていきます。
果たしてこのイヤホンは、価格以上の価値があるのか。それとも過剰評価なのか——正直なレビューをお届けします。
AVIOT TE-J1とは?日本ブランドらしい高音質志向モデル
AVIOT TE-J1は、日本のオーディオブランド「AVIOT(アビオット)」が手掛ける完全ワイヤレスイヤホン。
ブランドの中でも特に音質志向の「Jシリーズ」に属し、LDAC対応のハイレゾ相当再生やハイブリッドドライバー構成を採用しています。
具体的な仕様をざっくり紹介すると——
- ドライバー構成:10mmダイナミック+BAのハイブリッド
- Bluetooth:Ver.5.2
- コーデック:SBC / AAC / LDAC対応
- 再生時間:単体約9時間、ケース併用で最大28時間
- 防水性能:IPX4相当
- ANC(ノイズキャンセリング)&外音取り込み搭載
- 専用アプリ「AVIOT SOUND ME」で操作カスタム・イコライザー調整可能
このスペックを2万円前後の価格で実現している点が、まず大きな魅力です。
音質レビュー:透明感と立体感のある高解像サウンド
AVIOT TE-J1最大の特徴は、音の情報量と解像度の高さ。
LDAC接続時のクリアさは、同価格帯の中でも群を抜いています。高域は明るく伸びやかで、ボーカルが前に出てくる印象。楽器の定位も正確で、分離感が非常に良いです。
特に中高域の表現は秀逸。女性ボーカルやアコースティック楽曲では、息遣いや響きまで丁寧に再現してくれます。
一方で、低域はタイトで締まりがありつつも、やや控えめ。EDMやロックのような重低音を求める人には、迫力不足に感じるかもしれません。
つまり、解像度重視のリスニング向け。
「ドンシャリではなく、音のディテールを味わいたい人」にぴったりのチューニングです。
ノイズキャンセリングは“ほどよい実用性”
AVIOT TE-J1には**ハイブリッドANC(アクティブノイズキャンセリング)**が搭載されています。
実際に使ってみると、空調音やカフェの環境音程度ならしっかり抑えられますが、電車や飛行機などの大きな騒音にはやや力不足な印象。
同価格帯のSONY WF-C700NやAnkerのANC特化モデルと比べると、効果は「やや控えめ」。
ただしノイズを完全に消すタイプではなく、音質を損なわずに自然に軽減するバランス型と考えると納得感があります。
外音取り込みモード(アンビエント機能)も搭載されており、街中やオフィスでの会話時に便利です。音の自然さはまずまずで、日常使いには十分なレベルです。
装着感とデザイン:やや大ぶりでも安定感あり
イヤホン本体はやや大きめですが、エルゴノミクスデザインによるフィット感は良好です。
耳のくぼみにしっかり収まり、軽く頭を振っても外れにくい安定感があります。
長時間装着しても耳が痛くなりにくく、通勤・通学でも安心して使えます。
ただし、人によっては「少し出っ張る感じが気になる」という声も。
スタイル性よりも機能性を重視したデザインといえるでしょう。
カラーはブラック、ホワイト、ネイビーなど落ち着いたラインナップで、ケースの質感も上品。
光沢を抑えたマット仕上げで、ビジネスシーンにも自然に馴染みます。
バッテリー性能:1日使える安心のスタミナ
AVIOT TE-J1は、イヤホン単体で最大9時間、ケース併用で約28時間というロングバッテリーが特徴。
実際の使用感でも7〜8時間は安定して再生でき、毎日の通勤や在宅ワーク中も安心して使えます。
また、10分の急速充電で約1時間使える「クイックチャージ」にも対応。
出かける直前にバッテリーが切れてもすぐ復活できるのは地味に便利です。
操作性とアプリ連携
タッチ操作は、再生・停止・曲送り・ANC切り替えなどに対応しています。
感度は良好ですが、軽く触れただけで反応するため、誤操作が起きやすいとの声もあります。
専用アプリ「AVIOT SOUND ME」では、
- イコライザー(10バンド)
- 操作カスタマイズ
- ファームウェア更新
- バッテリー残量確認
などが行えます。
アプリの使い勝手は全体的に悪くないですが、まれに接続が不安定になるケースもあり、今後のアップデートで改善を期待したいところです。
通話品質とマイク性能
AVIOT TE-J1はMEMSマイクを搭載しており、通話品質も一定水準を保っています。
静かな場所ではクリアに声を拾い、Zoom会議や電話でも問題なし。
ただし、風が強い屋外ではノイズを拾いやすく、環境音対策はやや弱めです。
ANCをオンにしたまま通話すると、自分の声が少しこもって聞こえることもあります。
そのため、長時間の通話をメイン用途にする人は注意が必要です。
AVIOT TE-J1のメリット・デメリットまとめ
実際の使用レビューや口コミをもとに、AVIOT TE-J1の長所と短所を整理します。
良かった点
- 高解像度でクリアな音質(特に中高域が美しい)
- LDAC対応でハイレゾ相当の再生が可能
- 長時間再生&急速充電対応
- 安定した装着感とデザインの質感
- イコライザーで音質を細かく調整可能
惜しい点
- ANC性能は価格相応で強力ではない
- アプリの接続が不安定になることがある
- イヤホン本体がやや大きめ
- 通話時に環境音を拾いやすい
総じて言えば、「音質に全振りしたAVIOTらしい一台」。
派手な機能よりも、純粋に音楽を良い音で楽しみたい人に最適です。
他モデルとの比較で見える立ち位置
同価格帯でよく比較されるのが、**SONY WF-C700NやAnker Soundcore Liberty 4**あたり。
ANCの強さやアプリの安定性では他社に一歩譲るものの、音の明瞭さ・解像感ではAVIOT TE-J1がリードしています。
特に邦楽・アニソン・J-POP系をよく聴くユーザーには、ボーカルの立ち上がりと抜けの良さが絶妙にマッチします。
AVIOT TE-J1 レビューまとめ:音質を最優先するなら有力候補
AVIOT TE-J1は、音質にこだわる日本ブランドらしい完成度の高いワイヤレスイヤホンです。
LDAC対応で高解像度のサウンドを手軽に楽しめ、ハイブリッドドライバーによる細やかな表現力も魅力。
一方で、ANC性能や通話品質など、万能ではない部分もあります。
とはいえ、音楽を“聴くことそのもの”を楽しむなら、間違いなく満足できるモデル。
「クリアで立体的な音をワイヤレスで楽しみたい」
そんな人にとって、AVIOT TE-J1は間違いなく有力な選択肢になるでしょう。
AVIOT TE-J1のレビュー評価を徹底検証!音質・装着感・機能の実力とは
──音楽をより深く味わうための一台として、ぜひチェックしてみてください。
