模型塗装が好きな人の間でじわじわ話題になっているのが、dspiaeの水性アクリルマーカー。
筆ペンタイプの柔らかいペン先、扱いやすい発色、そして水性ならではの安全性で、従来のガンダムマーカーや筆塗り派にも注目されています。今回は実際の使用感をもとに、発色や隠蔽力、塗り心地、耐久性まで徹底的にレビューしていきます。
dspiae 水性アクリルマーカーとは?どんな特徴があるのか
dspiae(ディーエスピエイ)は模型工具や塗装用品を展開している中国発のブランド。
水性アクリルマーカーシリーズは、ペン型で手軽に使える塗装ツールとして登場しました。
最大の特徴は筆ペンタイプのソフトチップ。
柔らかい筆先が細かいモールドやパネルラインの塗り分けにフィットし、まるで筆で描くような感覚で操作できます。
しかも塗料は水性アクリル系。臭いが少なく、揮発性も低いため、室内での作業にも向いています。
販売形態はDSPIAE MK-01~12 水性アクリルマーカーセットや単色販売、さらには蛍光色・メタリック色などのシリーズ展開もあります。
価格は1本あたりおよそ275円前後とリーズナブル。試しやすいのも人気の理由です。
発色・隠蔽力を実際に検証してみた
まず気になるのが発色の鮮やかさと隠蔽力(色の乗り)。
水性アクリルながら、想像以上にしっかり色が出ます。黒や赤など濃い色は一度塗りでもムラが少なく、白や黄色など明るい色は二度塗りで美しく発色しました。
特にメタリック系カラーの輝きは秀逸。
ゴールドやメタリックブルーなどはギラつきすぎず上品な艶感で、内部フレームやバーニア部分のアクセントにぴったりです。
蛍光色も明るく、つや消し仕上げのパーツに映えます。
隠蔽力の高さから、下地の色が透けにくいのも嬉しいポイント。
他社の水性マーカーより一段濃く発色する印象です。
使い心地:筆ペン感覚で直感的に塗れる
筆先はしなやかで、細線も面塗りも自在。
ガンダムマーカーのように硬いペン先では入りづらいディテールにもスッと塗料が流れ込みます。
ペンの液量も程よく、液だれや滲みが起きにくいのが好印象です。
実際に使ってみると、筆塗りのストレスがほぼゼロ。
キャップを開けてそのまま使える手軽さがありながら、塗装のクオリティは筆塗りに迫ります。
乾燥も速く、数分で指触乾燥するため、テンポ良く作業を進められます。
ただし、速乾ゆえに筆先の乾燥には注意が必要。
キャップを外したまま長時間放置すると固まりやすいため、使用後はすぐに閉めることをおすすめします。
水性ならではのメリットと注意点
dspiaeの水性アクリルマーカーは水性アクリル塗料を採用しており、安全性と扱いやすさが魅力です。
溶剤臭が少なく、プラスチック素材への攻撃性も低いため、ABSやポリカーボネートにも安心して使用できます。
一方で、水性ゆえの弱点も。
乾燥後も完全に固まるわけではないので、強く擦ると色が落ちることがあります。
完成後はトップコート(クリアスプレーなど)で保護すると安心です。
特にメタリック系や蛍光色は剥がれやすいため、つや消しや光沢仕上げを上から吹くことで定着性が格段にアップします。
どんなシーンに向いている?
dspiaeの水性アクリルマーカーは、以下のような使い方に向いています。
- ガンプラやフィギュアの細部塗装
- モールド・パネルラインのアクセント入れ
- 内部フレームのメカニカル塗り分け
- 部分的なリタッチや補修
- 筆塗りが苦手な初心者の練習用
筆ペンのように扱えるので、筆ムラが出にくく、初心者でも仕上がりが安定します。
また、細部のスミ入れや影付けにも応用でき、模型製作の表現幅を広げてくれるツールです。
カラーバリエーションの魅力
ラインナップは標準12色に加え、メタリック・蛍光・パステルなど豊富な展開。
特に人気が高いのは以下のシリーズです。
- MKシリーズ(基本色):ブラック、ホワイト、レッドなど模型の定番カラー。
- MKMシリーズ(メタリック系):ゴールド、シルバー、メタリックブルーなど。
- MKFシリーズ(蛍光色):DSPIAE MKF-07 水性アクリルマーカー 蛍光ピンクや蛍光グリーンなどのアクセントカラー。
単色で購入できるため、好みの色だけを追加していくことも可能です。
ペンの軸には色番号が印字されており、整理もしやすい仕様になっています。
ガンダムマーカーとの比較:どちらが使いやすい?
模型愛好家の間でよく比較されるのが、**ガンダムマーカー**との違いです。
使ってみた感覚をまとめると、以下のような印象です。
- 発色:dspiaeの水性アクリルマーカーの方が濃く、隠蔽力が高い。
- 筆先の柔軟性:ガンダムマーカーより柔らかく、細かい部分に入りやすい。
- 乾燥時間:dspiaeの水性アクリルマーカーは速乾でテンポ良く塗れる。
- 耐久性:ガンダムマーカー(アルコール系)の方がやや強い。
- 安全性:dspiaeの水性アクリルマーカー(水性)は臭いが少なく室内作業向き。
総じて、手軽に安全に塗装したいならdspiaeの水性アクリルマーカー、水性でも本格派な仕上がりを求めたい人におすすめです。
一方で、擦れや摩耗の多いパーツにはラッカー塗料を併用するのがベターでしょう。
使ってわかったメリットとデメリット
メリット
- 筆ペンのような操作性で細部まで塗りやすい
- 発色・隠蔽力が高く、ムラになりにくい
- 乾燥が速く、重ね塗りもスムーズ
- 水性で臭いが少なく安全
- 豊富なカラーバリエーション
デメリット
- 乾燥が早く、筆先が固まりやすい
- 擦れに弱く、トップコートが必須
- 広い面の塗装には不向き
- 一部の色は下地の影響を受けやすい
これらを理解して使えば、非常に扱いやすい塗装ツールとして活躍します。
購入先と価格帯
dspiaeの水性アクリルマーカーは、Amazonや模型専門店(ボークス、ヨドバシ、コジマネットなど)で購入可能です。
12色セットは約4,000円前後、単色は275円前後とコスパ良好。
公式ストアでも販売されており、限定カラーや補充用チップの取り扱いもあります。
価格帯としてはガンダムマーカーと同等ですが、筆ペン形状と高発色を考えるとコストパフォーマンスはかなり高めです。
総評:dspiaeの水性アクリルマーカーは“模型塗装の新定番”
実際に使ってみて感じたのは、
「筆塗りのように表現できるのに、マーカーの気軽さがある」という絶妙なバランス。
dspiaeの水性アクリルマーカーは、初心者から上級者まで幅広い層におすすめできるツールです。
塗装の入りづらいパーツにもスムーズに使え、発色・隠蔽力・乾燥速度すべてが高水準。
耐久性にさえ注意すれば、部分塗装の効率を劇的に上げてくれます。
これから模型を始める人や、筆塗りに苦手意識がある人にもぜひ一度試してほしい製品です。
一度使えば、その使いやすさと発色の良さに驚くはずです。
dspiae 水性アクリルマーカー レビューまとめ
最後に改めて結論をまとめると——
dspiaeの水性アクリルマーカーは、発色・操作性・安全性を兼ね備えた万能ツール。
細部塗装に特化した筆ペン型で、模型のディテール表現を手軽に楽しめるのが最大の魅力です。
これまで筆やスプレーに頼っていた人にも、ぜひ試してほしい一本。
塗装の新しいスタンダードとして、今後ますます人気が広がることは間違いありません。
