テクニクスの完全ワイヤレスイヤホン「eah az40m2」を実際に使ってみました。
結論から言うと、コンパクトなデザインながらも音質の透明感が際立ち、普段使いにも音楽鑑賞にも十分満足できる仕上がりです。
この記事では、音質・ノイズキャンセリング性能・使い勝手など、気になるポイントを実機レビューとして詳しく紹介します。
eah az40m2とは？テクニクスの人気シリーズ最新モデル
eah az40m2は、パナソニックが展開するオーディオブランド「Technics（テクニクス）」の完全ワイヤレスイヤホン。
2023年に発売されたモデルで、前作AZ40から音質・機能ともに進化しています。
価格はおおよそ1万5千円前後とミドルレンジに位置しますが、機能面では上位モデルに迫る完成度。
Bluetoothは最新規格に対応し、LDACコーデックによるハイレゾ再生も可能です。
3台まで同時に接続できるマルチポイント機能も備え、仕事や日常のマルチデバイス利用にも強いのが魅力です。
実際のデザインと装着感
イヤホン本体は非常に小型で、女性の耳にもすっきり収まるサイズ。
マットな質感で高級感があり、カラーバリエーションはブラック・シルバー・ローズゴールドの3色展開です。
イヤーピースはXS〜Lまで付属し、自分に合ったサイズを選べば長時間の使用でも耳が痛くなりにくい設計。
実際に装着してみると、軽量で圧迫感が少なく、イヤホン特有の閉塞感がほとんどありません。
通勤・リモート会議・散歩など、日常のあらゆるシーンに自然に溶け込みます。
音質レビュー：クリアで解像度の高い中高音域
まず音を鳴らして驚くのは、そのクリアさ。
eah az40m2は6mmダイナミックドライバーを搭載しており、解像度の高い中高音が特徴です。
ボーカルラインは前に出すぎず、自然な距離感で定位。ピアノやアコースティックギターなどの細部表現も繊細です。
低音は控えめながらも必要十分で、ベースやドラムのアタックがしっかり感じられます。
重低音を強調した派手なチューニングではなく、全体のバランスを意識した上品な仕上がり。
長時間聴いていても耳が疲れにくく、ジャズやボーカル系の音楽との相性が特に良い印象です。
また、専用アプリ「Technics Audio Connect」で5バンドEQ調整ができ、プリセットを使えば自分好みの音にカスタマイズも可能。
「クリア」「ダイナミック」など複数モードを使い分けることで、ジャンルを問わず楽しめます。
ノイズキャンセリング性能：日常使いには十分な静けさ
eah az40m2はアクティブノイズキャンセリング（ANC）を搭載。
この価格帯のモデルとしてはしっかり効く印象で、電車内やカフェの雑音をかなり抑えてくれます。
ただし、完全に無音になるタイプではありません。
外を歩きながら使うと、車の走行音など低音域のノイズはわずかに残ります。
一方で人の話し声や空調音など中域のノイズはよく消え、集中したいときには十分効果を感じられます。
外音取り込みモード（アンビエント機能）も自然で、周囲の音がこもらず聞き取りやすいです。
イヤホンを外さずに会話できるため、カフェや職場での利用にも便利です。
通話品質とマイク性能
テレワークやオンライン会議でも使いやすいのが、eah az40m2のもう一つの特徴。
ノイズリダクション機能付きのマイクを備え、周囲の雑音をカットしながら自分の声をクリアに届けます。
実際にZoomやTeamsで使ってみると、相手の声も聞き取りやすく、自分の声もこもりにくい。
風の強い屋外などでは若干ノイズが入るものの、全体的に安定した通話品質です。
外出先での打ち合わせや、スマートフォンのハンズフリー通話にも十分実用的でした。
バッテリーと接続性
バッテリー持ちはイヤホン単体で約5.5時間、充電ケース込みで最大18時間ほど。
ノイズキャンセリングをオンにした状態でも、通勤や1日の仕事時間をカバーできるレベルです。
Bluetoothは最新の5.3に対応し、接続の安定性も良好。
LDACコーデックを使えば、ハイレゾ音源の豊かな空気感をワイヤレスでも感じ取れます。
ただし、iPhoneではAAC接続になるため、ハイレゾ再生をフルに活かすにはAndroidユーザー向けです。
特に便利なのが、最大3台まで同時接続できるマルチポイント機能。
PCで会議中にスマホへ着信があっても、自動で切り替わるためストレスがありません。
仕事とプライベートを同時にこなす人にぴったりです。
アプリ連携と操作性
専用アプリ「Technics Audio Connect」では、以下の設定が可能です。
- ノイズキャンセリング・外音取り込みの切り替え
- イコライザー設定（5バンド）
- タッチ操作の割り当て変更
- 接続デバイスの管理
- ファームウェアアップデート
UIはシンプルで使いやすく、接続や設定もスムーズ。
また、タッチ操作は感度がちょうどよく、再生・停止・音量操作・モード切り替えが直感的に行えます。
誤動作が気になる場合は、アプリ側で無効化や変更もできる点が便利です。
使って感じたメリットと気になる点
良かったところ
- 透明感のある高解像度サウンド
- 軽くて装着感が良い
- マルチポイントで3台接続できる
- 外音取り込みが自然
- アプリで音質調整が可能
気になったところ
- ノイズキャンセリングは強力ではない
- バッテリー持ちは平均的
- ワイヤレス充電非対応
全体としては、音質と機能のバランスが非常に良く、1万円台のイヤホンではトップクラスの完成度。
特に通勤・テレワーク・音楽鑑賞など幅広く使いたい人には最適なモデルです。
競合モデルとの比較視点
同価格帯の代表的なライバルは「Sony WF-C700N」や「Anker Soundcore Liberty 4」。
WF-C700NはANC性能がやや上ですが、音の透明感ではeah az40m2に軍配が上がります。
Liberty 4は低音重視で派手なサウンド。対してAZ40M2はナチュラルで原音忠実な再生を目指しており、好みが分かれる部分です。
つまり、「派手な音よりも自然で聴き疲れしないイヤホンが欲しい人」には、eah az40m2がベストチョイスになるでしょう。
eah az40m2の総評：日常を上質に彩る万能イヤホン
実際に使ってみて感じたのは、「音楽の解像度と使いやすさをどちらも妥協していない」こと。
ANCは必要十分、音質はこの価格帯で驚くほど繊細。
仕事でもプライベートでも快適に使える万能イヤホンです。
また、テクニクスらしい上品なデザインと、アプリによる柔軟なカスタマイズ性が使う楽しさを広げてくれます。
派手さはないものの、長く使うほど良さがじわじわと分かるタイプ。
「ちょっと良い音で、ストレスなく毎日使えるイヤホンが欲しい」
そんな人には、eah az40m2が間違いなくおすすめです。
まとめ：eah az40m2の音質やノイズキャンセリング性能を実機レビュー
最後にもう一度まとめると、eah az40m2は以下のような特徴を持つイヤホンです。
- 高解像で自然な音質
- 実用的なノイズキャンセリング
- 最大3台のマルチポイント対応
- 軽量で快適な装着感
- シンプルで高級感あるデザイン
強力なANCを求めるなら上位機種も選択肢ですが、総合的な使い心地と価格バランスを考えれば、非常に完成度の高い一台です。
音楽も仕事も快適に楽しみたい人に、eah az40m2はきっと満足を与えてくれるはずです。
