ガンプラを始めてみたいけど、「難しそう」と感じて手を出せない人は多いですよね。そんな人にこそおすすめしたいのが、バンダイスピリッツの「EG(エントリーグレード)」シリーズ。中でも定番の「EGガンダム」は、工具不要でサクサク組み立てられるのに完成度が高く、ベテランにも人気があります。
この記事では、実際の組み立て体験や完成後のクオリティ、コスパまでじっくりレビューしていきます。
EGガンダムとは?初心者のためのエントリーグレード
EG(エントリーグレード)とは“Entry Grade”の略。名前の通り、「ガンプラ入門者にぴったりのグレード」という位置づけです。
これまでのガンプラと違い、ニッパーや接着剤を使わず、指でパーツを外してパチッとはめるだけで組み立てられるのが最大の特徴です。
パーツの「タッチゲート構造」によって、工具を使わなくてもきれいに切り離せるので、小学生でも安心。パーツ数も少なく、説明書を見ながら順に組んでいけば30分〜1時間ほどで完成します。
それでいて、完成後の見た目はしっかり“ガンダム”。
成形色の色分けが非常に優秀で、シールを貼らなくてもアニメの印象に近い仕上がりになります。胸部の青、腰の赤、脚部の白、アンテナの黄色——この4色がきっちり分かれており、素組みのまま飾っても十分な完成度です。
組み立てやすさは?実際に触ってわかった魅力
実際にEGガンダムを組んでみると、まず感じるのは「とにかく迷わない」こと。
ランナー上のパーツ配置が非常に整理されており、部位ごとにまとまっているため、どのパーツがどこに使われるか一目でわかります。
パーツ同士のはめ込みもスムーズで、力を入れずに組み上がるのに、接合部分はしっかり固定されます。関節もスナップフィット方式でカチッと止まり、外れにくい設計です。
この「気持ちよさ」は実際に体験してみないと伝わりにくいですが、まるでレゴブロックのような感覚でどんどん形になっていくのが爽快です。
しかも、ゲート跡(パーツを切り離した跡)が目立ちにくいのも地味にうれしいポイント。
塗装しなくても見栄えが良く、初心者が「完成した!」という満足感を味わいやすいキットです。
可動域とディスプレイ性も侮れない
「初心者向けだから動かないんでしょ?」と思う人もいるかもしれません。
しかしEGガンダムは、可動域もかなり優秀です。
肩、肘、膝、足首、腰までしっかり動き、立ち姿だけでなく構えポーズや片膝立ちも難なく決まります。
関節構造はシンプルながら、関節軸の位置やパーツの干渉を考慮して設計されているため、ポージング時のバランスが非常に取りやすいのです。
軽量ボディなので台座なしでも自立しやすく、飾りやすいのも魅力。
ディスプレイ棚にちょこんと立たせるだけでも映えるし、HGやRGと並べても遜色ない存在感があります。
コスパの良さが際立つ理由
価格は1,000円前後と、現在のガンプラの中では最安クラス。
それでいてこのクオリティなら、コスパは抜群と言えます。
初心者が最初に手に取るのはもちろん、ベテランの“ウォーミングアップ用キット”としても人気が高いです。
短時間でサクッと完成できるから、塗装や改造の練習にも最適。素組みで楽しんだあと、後日スミ入れやトップコートで質感を変えるといった遊び方もできます。
パーツ構成が単純なぶん、改造のベースにも使いやすいという意見も多く、ガンプラ愛好家の間では「シンプルだからこそ可能性がある」と評されることも。
他グレードと比較してどう違う?
ガンプラにはEG(エントリーグレード)以外にもいくつかのグレードがあります。ここで簡単に整理しておきましょう。
- HG(ハイグレード):1/144スケールで最も種類が多い。初心者〜中級者向け。
- RG(リアルグレード):同スケールながら、内部フレームや細かな色分けが特徴。上級者向け。
- MG(マスターグレード):1/100スケールで大型。パーツ数が多く、組み応え抜群。
- PG(パーフェクトグレード):究極の完成度を誇る最上位グレード。価格も高め。
この中でEG(エントリーグレード)は、**「組みやすさ最優先」**という独自ポジションにあります。
HGよりもさらに手軽で、完成度はしっかり保ちながら、時間もコストも最小限。
つまり、「ガンプラの入口」に最適な存在なのです。
気になる弱点や注意点
もちろん完璧ではありません。
EGガンダムにも、いくつか気になる点があります。
まず、付属武装が少ないこと。
基本的にビーム・ライフルとシールドのみで、ビームサーベルの刃パーツが省略されている場合があります。
ポージングのバリエーションを増やしたい人は、別キットの武装を流用するか、後からカスタムするのも手です。
また、構造上、関節保持力はHGほど強くありません。
繰り返しポーズを変えていると、関節が少し緩くなることがあります。
ただし価格を考えれば許容範囲で、ディスプレイ目的なら特に問題ありません。
経験者にも愛される理由
EGガンダムシリーズは初心者向けに作られたものですが、実はベテラン層にもファンが多いです。
理由は単純で、「気軽に作れて完成度が高いから」。
休日の合間にサッと組んでリフレッシュしたり、塗装や改造の実験台にしたり。
また、成形技術の進化を感じ取る“教材”的な側面もあります。
たとえば、色分けパーツの分割方法や、タッチゲートの配置など、設計の妙が凝縮されているのです。
一方で、「EGだからこそ自由に遊べる」という声も多く、値段を気にせずカスタマイズできるのも魅力。
ガンプラの原点である「作る楽しさ」を再確認できるキットと言えるでしょう。
おすすめの遊び方とステップアップ
まずは素組みで完成させて満足感を味わうのが基本。
そこからステップアップしたい人は、以下のような遊び方もおすすめです。
- スミ入れをしてディテールを際立たせる
- つや消しスプレーで質感をアップ
- 他のEGストライクガンダムやEG νガンダムと並べて飾る
- HGやRGの武器パーツを流用して強化仕様にする
塗装やカスタムに踏み出すきっかけとしても、EG(エントリーグレード)シリーズは非常に優秀。
シンプルだからこそ、アレンジの幅が広いのです。
総評:EGガンダムは“最初の1体”に最適な傑作
EGガンダムは、ガンプラ初心者が抱きがちな「難しそう」「失敗しそう」という不安をすべて取り除いたキットです。
工具不要で30分あれば完成。しかも完成後の見た目も妥協なし。
1,000円前後という価格でこの満足度なら、コスパは文句なしでしょう。
「最初の1体」に選ぶのはもちろん、経験者が“気軽に作って楽しむ用”としても価値のあるシリーズ。
ガンプラの進化を感じつつ、自分だけのRX-78-2 ガンダムを手軽に作り上げる喜びが味わえます。
EGガンダムのレビュー!初心者でも組みやすい完成度とコスパを検証(まとめ)
EGガンダムは、ガンプラの魅力をぎゅっと凝縮した“エントリーの完成形”です。
組みやすく、見栄えが良く、価格も手頃。
初心者が安心して始められるうえ、ベテランも納得の完成度。
「ガンプラを作ってみたい」と思ったその瞬間が、エントリーのタイミング。
まずはこのEGガンダムから、あなたもプラモデルの世界へ踏み出してみてください。
