最近、デスク周りをすっきりさせたい人や、コンパクトでもパワフルなPCを探している人の間で注目を集めているのが「Geekom A6」です。
手のひらサイズなのに、動画編集やマルチタスクも快適にこなせると話題のこのミニPC。今回は実際の性能や使い勝手、気になるポイントまで、リアルな視点で徹底レビューしていきます。
Geekom A6とは?スペックと基本情報
Geekom A6は、台湾発のPCブランド「GEEKOM」が販売するミドルレンジのミニPCです。
CPUには**AMD Ryzen 7 6800H(8コア16スレッド/最大4.7GHz)**を搭載。ノートPC用の高性能チップで、省電力と処理速度のバランスが非常に優れています。
標準モデルは
・メモリ:32GB DDR5
・ストレージ:1TB PCIe 4.0 NVMe SSD
という豪華仕様。しかも最大64GBまで増設できるため、用途に応じてパワーアップが可能です。
Wi-Fi 6EやBluetooth 5.2、2.5GbE LANなど、最新の通信規格にも対応。
これ1台で動画編集、オンライン会議、プログラミングなど、幅広い作業をストレスなくこなせます。
実際のサイズ感とデザイン
本体サイズはおよそ112×112×37mm、重量約440g。
手に乗るほど小さく、デスクの上はもちろん、モニター背面に取り付けても邪魔になりません。
アルミ合金ボディの質感も高く、どんなインテリアにも馴染むシンプルなデザインです。
特に印象的なのは放熱設計。
小型筐体ながら「IceBlast冷却技術」により、長時間の作業でも安定動作をキープします。
高負荷時はファンがしっかり回るため静音性は完璧とは言えませんが、一般的なデスクトップより静かに感じる人も多いでしょう。
性能レビュー:AMD Ryzen 7 6800Hの実力
Geekom A6の核となるのがAMD Ryzen 7 6800Hです。
このCPUはノートPC向けながら、ベンチマークではデスクトップの中位モデルに匹敵するスコアを記録しています。
Geekbenchでは
・シングルコア:約2100〜2200
・マルチコア:約10000前後
という結果が報告されており、動画編集やPhotoshop、After Effectsといったアプリでも十分に快適です。
さらにGPUとして搭載されている**Radeon 680M**は、軽い3DゲームやeスポーツタイトルをフルHDでプレイできる性能を持っています。
AAA級の重いゲームには不向きですが、カジュアルなプレイには問題ありません。
普段使いでは、起動やアプリの切り替えもサクサク。
ExcelやWord、ブラウザタブを複数開いても動作が重くなることはほとんどありません。
ストレージとメモリの快適さ
SSDにはPCIe 4.0対応の高速NVMeドライブが採用され、読み込み速度は約5000MB/sクラス。
起動やファイル転送、アプリの立ち上げが一瞬で終わるレベルです。
また、内部には2.5インチHDD/SSD用のスロットも用意されており、後からストレージを追加できるのも魅力。
メモリは32GB DDR5(4800MHz)を搭載。
仮想環境の構築や動画編集のようなメモリ消費の大きい作業でも、余裕のパフォーマンスを発揮します。
この点は同価格帯のミニPCと比べても大きな強みです。
インターフェースと拡張性
Geekom A6は、コンパクトながら拡張性が非常に高いのも特徴です。
背面と側面に合わせて多数のポートが用意されており、外部機器の接続で困ることはほぼありません。
主な端子構成は以下の通りです。
- USB4 Type-C ×1(映像出力・高速転送対応)
- HDMI 2.0 ×2(最大4K出力対応)
- USB 3.2 Gen2 Type-A ×2
- USB 2.0 ×1
- SDカードスロット
- 3.5mmヘッドフォンジャック
- 2.5GbE LANポート
最大で4画面同時出力が可能。
仕事でマルチモニターを使う人や、クリエイティブ用途でも便利です。
さらにWi-Fi 6EやBluetooth 5.2にも対応しているので、ワイヤレス環境も快適です。
実際の使い勝手:日常・仕事・趣味すべてこなせる
日常用途では、ブラウジングやYouTube視聴、Officeアプリなどすべて快適。
動画再生もスムーズで、4K映像もカクつきなく楽しめます。
ビジネス用途では、仮想デスクトップ環境やZoom会議でも安定動作。
テキスト入力、資料作成、データ分析など、在宅勤務にもピッタリです。
また、写真や動画編集もスムーズ。
DaVinci ResolveやLightroomのようなツールを使っても、メモリやCPUの余裕があるため動作は軽快です。
ただし、長時間のレンダリングでは本体がやや温かくなるため、風通しの良い環境での使用が望ましいでしょう。
気になる静音性と発熱
Geekom A6の冷却ファンは、アイドル時にはほとんど無音に近く、通常作業では静かです。
しかし、CPUをフル稼働させる動画エンコードや3D処理の際はファンが強く回るため、わずかに音が聞こえることがあります。
とはいえ、高性能ノートPCのような騒音ではなく、「風の流れる音」程度。
オフィスやリビングでの使用なら問題ないレベルです。
冷却効率も高く、連続稼働でもスロットリング(性能低下)はほとんど発生しません。
実際に使って感じたメリット
- コンパクトで高性能
小型ながらAMD Ryzen 7 6800H+32GBメモリの組み合わせで、あらゆる作業を快適にこなせる。 - 豊富な端子と拡張性
USB4、HDMI×2、LANポートなど、据え置き用途でも不便がない。 - 高品質な作りと静音性
アルミ筐体の高級感と、静かな動作音。長時間の使用でも疲れにくい。 - 価格対性能のバランスが良い
同スペックのノートPCやデスクトップと比べても、コスパが非常に高い。
注意点やデメリットもチェック
もちろん完璧ではありません。
いくつか注意しておきたいポイントもあります。
- 高負荷時のファン音がわずかに気になる
- AAAゲームや3D制作など、GPU性能を求める用途には向かない
- USB-PD電源非対応モデルのため、モバイル運用は電源アダプタ必須
これらを理解したうえで選べば、後悔することはないでしょう。
むしろ、日常用途や在宅ワーク用PCとしては非常に完成度が高い1台です。
Geekom A6はどんな人におすすめ?
Geekom A6は、次のような人におすすめです。
- ノートPCのような静音性と省スペースを求める人
- 動画編集や画像処理を軽快にこなしたいクリエイター
- デスク上をすっきりさせたい在宅ワーカー
- 複数ディスプレイで作業したい人
- コスパ重視で高性能PCを探している人
価格帯としては7万円台前後。
この性能・拡張性を考えると、同価格帯のデスクトップよりも満足度は高いと感じます。
総評:Geekom A6は「小さな万能マシン」
一言で表すなら、Geekom A6は「小さな万能マシン」です。
小型なのにしっかり仕事をこなす。
映像編集もサクサク、ネットも快適。
そしてデザインも美しく、省スペースで静か。
そんなバランスの良さが、この製品の最大の魅力です。
ミニPC市場はここ数年で急成長していますが、その中でもA6はコスパと完成度の両立が際立っています。
家庭用サブPCにも、仕事用のメインマシンにもおすすめできる1台です。
まとめ:Geekom A6の性能と使い勝手を徹底レビューして徹底解説
ここまで紹介してきたように、Geekom A6は「小さくても妥協しない」ミニPCです。
AMD Ryzen 7 6800Hと32GBメモリによる快適な操作感、豊富な端子、高速SSDによる起動の速さなど、あらゆる面で完成度が高い仕上がり。
もし今、デスクトップを置くスペースがない、けれど高性能PCがほしいという人には、Geekom A6がまさに最適解と言えるでしょう。
