ホンダの「クロスカブ110」に乗ってみた。
昔からスーパーカブの実用性や信頼性はよく知られているけれど、このクロスカブは見た目からしてちょっと違う。無骨でアウトドア感が漂い、まるで“冒険できるカブ”という雰囲気だ。
この記事では、実際に街乗りやツーリングで感じた印象をもとに、魅力と注意点をまとめていく。
クロスカブ110とは?ベースはあのスーパーカブ
クロスカブ110は、ホンダが誇るスーパーカブシリーズの派生モデルだ。
「日常もアウトドアも楽しめる相棒」というコンセプトのもと、2013年に初代が登場。現行モデルはさらに進化し、デザインや装備、足まわりまで見直されている。
エンジンは空冷4ストローク単気筒109cc。出力は約8馬力、トルクは8.5Nmほどと控えめだが、カブらしいスムーズで粘り強い走りが持ち味だ。
燃費はカタログ値で約67km/L。実走でも50km/L前後を記録するほどの低燃費バイクだ。
車重は約107kgと軽く、シート高は784mm。足つきは悪くないが、身長160cm前後だと両足ベタ付きとはいかない。取り回しは非常に軽快で、信号待ちの立ちゴケの不安も少ない。
見た目と質感 ― タフで“映える”一台
クロスカブ110の魅力の一つが、その見た目。
レッグシールドを外し、太めのタイヤとアップマフラー風のデザインを採用したことで、カブ特有の“おじさんバイク”感が見事に払拭されている。
車体カラーもイエロー、グリーン、ベージュなどアウトドア系のトーンが多く、キャンプサイトに並べても絵になる。
質感は価格相応だが、各部の造りはしっかりしている。特にメーターまわりのコンパクトなデザインや丸型ライトは、どこかレトロな雰囲気を残しつつも新しさを感じさせる。
街乗りで感じるクロスカブ110の良さ
まず言いたいのは、街乗りが本当に快適ということ。
クラッチ操作がいらない遠心クラッチ式だから、信号の多い市街地でも左手が疲れない。エンストの心配もなく、走り出しも滑らかだ。
アクセルを開けるとスルスルと加速。原付二種らしく最高速は控えめだが、法定速度内ではストレスを感じない。
小回りが利くので、住宅街や裏道もスイスイ。通勤・買い物・ちょい乗りにぴったりの乗り味だ。
ブレーキは前後連動式+ABS付き。制動力は穏やかで、初心者でも怖くないレベル。足回りはやや硬めだが、段差の吸収は悪くない。サスが沈み込みすぎず、安定感のある挙動を保つ。
取り回しと利便性 ― 小柄でも扱いやすい
街乗りで特に感じたのは「軽いって正義」ということ。
駐輪スペースでの押し引きもラクだし、狭い道でのUターンも難なくこなせる。信号待ちでの安定性も高く、日常で使う上での安心感が段違いだ。
また、クラッチレス構造によって乗車ハードルが低い。免許取り立ての人や、久しぶりにバイクに戻るリターンライダーでもすぐに感覚を取り戻せるだろう。
セルとキックの両方で始動できる点も、意外とありがたいポイントだ。
ツーリングで見えてくるクロスカブ110の“限界”と魅力
次に、ツーリングでの印象について。
まず結論から言うと、「のんびり旅するなら最高」。だけど「高速移動やロングランには向かない」。そんな一台だ。
110ccという排気量ゆえ、パワーには限界がある。特に上り坂や追い越し時は余裕が少なく、速度維持が難しいこともある。
また、長時間乗るとシートの硬さが気になってくる。2時間を超えるツーリングではクッションやゲルシートを追加したくなるだろう。
ただし、クロスカブ110の魅力は「スピードではなく自由度」。
燃費の良さとタフなデザイン、そして積載カスタムのしやすさは、ソロキャンプや林道探索にもぴったりだ。
実際、リアボックスやキャリアを付けて“旅仕様”にしているユーザーも多い。
実際のユーザー評価 ― 好きになる理由がわかる
口コミを見ても、クロスカブ110の評価は高い。
「燃費が良くて維持費が安い」「取り回しが軽くて気軽に乗れる」「デザインが可愛い」といった声が多い。
また、部品やカスタムパーツの豊富さも支持されており、自分好みに仕上げる楽しみがある。
一方で、「ヘッドライトが少し暗い」「サスが硬め」「長距離だと疲れやすい」といった意見も見られる。
それでも、総合評価としては“普段使い+たまの冒険”にベストマッチなバイクという位置づけが多い。
クロスカブ110の魅力を支える細部の工夫
このバイクは見た目だけでなく、細部にも使い勝手を意識した工夫がある。
まず、アップタイプのハンドルが操作しやすく、視点が高いので周囲の車の動きも掴みやすい。
サイドスタンドの角度も絶妙で、荷物を積んでも安定して停められる。
タイヤはブロックパターン寄りで、未舗装路でも安心感がある。
舗装路ではややゴツゴツ感があるが、慣れれば気にならないレベル。むしろ見た目のワイルドさに一役買っている。
維持費・燃費の実際
燃費性能はさすがの一言。
街乗りでリッター55〜60km走ることも珍しくなく、1回の給油で200km以上は余裕だ。
税金は年2,400円、保険も安価。オイル交換やタイヤ交換も手軽にでき、整備コストも低い。
これだけ維持費が抑えられるバイクはそう多くない。まさに“コスパ最強クラス”の原付二種といえる。
カスタム・アクセサリーの楽しみ
クロスカブ110は、カスタムベースとしても人気が高い。
リアキャリアやサイドバッグサポート、スクリーン、ナックルガード、フォグランプなど、豊富なパーツが販売されている。
旅バイク仕様にも、通勤快速仕様にも仕上げられる自由度があり、「自分の用途に合わせて変化させられる」点が所有する喜びを深めてくれる。
クロスカブ110の注意点まとめ
ここまでの内容をまとめると、クロスカブ110には以下のような注意点がある。
- 長距離ではシートの硬さやパワー不足が気になる
- 標準ライトは暗めで夜道では補助が欲しい
- 標準積載量は控えめなのでリアボックス追加が現実的
- サスペンションはやや硬く、路面状況によっては突き上げを感じる
どれも“工夫で解決できる範囲”の課題ではあるが、購入前に把握しておくと後悔しにくい。
まとめ:クロスカブ110は“生活と遊びの中間”を走るバイク
クロスカブ110は、通勤・街乗り・週末ツーリングを一台でこなせる万能モデルだ。
スピードやパワーよりも、日常の快適さや燃費、そして「どこへでも行けそうな気分」を大切にしたい人に向いている。
軽くて丈夫、燃費が良く、見た目も楽しい。
このバイクに乗っていると、いつもの道が少し違って見えてくる。
次の休日、ふらっと海沿いの道や山のカフェに寄り道したくなるような――そんな気持ちにさせてくれる相棒だ。
クロスカブ110を試乗レビュー!街乗りやツーリングで感じた魅力と注意点
このタイトル通り、クロスカブは“普段の生活をちょっと楽しくしてくれるバイク”だ。
のんびり走る楽しさを求めている人なら、きっと長く付き合える一台になるだろう。
