コンパクトカーといえば「フィット」。その中でも走りを楽しみたい人に向けて登場したのが、スポーティグレードの「フィットRS」です。
街乗りでもワインディングでも軽快に走れると評判のこのモデル、実際のところ乗り心地や加速性能はどう違うのか?そして他グレードとの違いは?
今回は実際の試乗レポートやオーナーの声をもとに、フィットRSの魅力をじっくり掘り下げていきます。
フィットRSとは?日常に“走る楽しさ”をプラスしたスポーティモデル
「RS」という名前を聞くと“レーシー”なイメージを抱くかもしれませんが、ホンダがこの車に込めた意味は「Road Sailing」──つまり“しなやかに走る”というコンセプトです。
スポーツカーのような速さを目指すのではなく、日常の速度域で運転が楽しく感じられることを大切に作られています。
フィットRSのパワートレインは1.5Lのガソリンエンジンと、1.5L フィット e:HEVハイブリッドの2種類。どちらもFF(前輪駆動)専用で、マニュアルモード付きCVTやパドルシフトを備えています。
これにより、普段使いの中でも「自分で操っている感覚」を味わえるようになっているのがポイントです。
外観は標準グレードよりも引き締まったデザイン。専用バンパーやブラックのグリル、スポーティなホイールが装備され、全体的に精悍な印象を与えます。
それでいて、過剰な派手さはなく、大人っぽく落ち着いた雰囲気を保っているのがRSらしい魅力です。
フィットRSの乗り心地:硬すぎず柔らかすぎない“絶妙な足”
「RS=固い」というイメージを持つ人も多いですが、実際の乗り心地は思った以上にしなやか。
サスペンションは専用セッティングが施されており、一般的なフィットよりも引き締まった足回りになっていますが、ガチガチな硬さではなく“締まりのある快適さ”が特徴です。
路面の凹凸をきちんと吸収しながら、車体の揺れを素早く収めてくれるので、コーナーを抜けるときの安定感が格段に上がっています。
特に高速道路では、風に煽られても車がしっかりと路面を掴んでいる感覚が強く、長距離ドライブでも疲れにくいという声が多く見られます。
市街地走行では、段差を越える際に「トンッ」とした硬質な手応えを感じるものの、不快な突き上げはほとんどありません。
スポーティな足回りでありながら、日常の使い勝手を損なわないよう仕上げられているのがホンダらしいバランス感です。
また、静粛性の高さもポイント。フィット e:HEVモデルではモーター走行が多く、エンジン音が控えめなため、街中では驚くほど静かに走れます。
ロードノイズも抑えられており、コンパクトカーとは思えない上質な乗り心地を実現しています。
フィットRSの加速性能:レスポンス重視で気持ちよく伸びる
フィットRSに搭載される1.5Lエンジンは、自然吸気ながらスムーズでリニアな加速が特徴です。
CVTのチューニングが見直されており、アクセル操作に対して遅れなく反応。
特に中低速域では、ドライバーの意図に素早く応えてくれるフィーリングが好評です。
信号スタートや合流時など、日常の場面では必要十分なパワー。
ハイブリッドモデルではモーターのアシストによって、さらにトルクフルで静かな加速を実現しています。
特に発進時の“グッ”と前に出る感覚はモーターならではで、滑らかかつ気持ちの良い走り出しです。
一方で、RSは「速さ」そのものを追求した車ではありません。
スポーツカーのような爆発的な加速力はありませんが、常用域でのレスポンスの良さ、アクセルを踏んだ時の自然な加速感が魅力です。
ワインディングロードを走ると、加速・減速のリズムが気持ちよく、ドライバーの操作に素直に反応してくれることが実感できます。
さらに、パドルシフトを使えばエンジンブレーキを積極的に活用でき、下り坂やコーナーで思い通りに減速できるのもRSならでは。
この“自分の手でコントロールしている感覚”が、フィットRSを特別な存在にしています。
他グレードとの違い:RSは走りの精度と一体感が別格
フィットには複数のグレードが存在しますが、RSは明確に「走りを楽しみたい人」に向けた仕立てになっています。
標準グレードやHOMEは快適性を重視し、CrosstarはSUVテイストの外観と実用性を重視。
それに対してRSは、ステアリングやサスペンション、ボディ剛性に専用チューニングを施すことで、操る楽しさを前面に出しています。
ハンドリングも他グレードとは一線を画します。
ステアリングを切った瞬間の反応がシャープで、車の挙動が遅れずについてくる。
それでいてピーキーではなく、安心感を保ったまま曲がれるのが特徴です。
カーブが続く山道でも、ドライバーの意のままにコントロールできる印象があります。
外観でもRS専用のデザインパーツが随所に使われ、リアバンパーやホイールのデザインが標準車と異なります。
インテリアも黒を基調とした落ち着いた色合いに、ステアリングやシートステッチのアクセントが加わり、スポーティさを演出しています。
つまりRSは、「見た目」「走り」「質感」のすべてにおいてフィットシリーズの中で最も完成度の高いバランス型グレードといえます。
フィットRSオーナーのリアルな声
実際にRSに乗っているオーナーからは、以下のような声が多く見られます。
- 「標準フィットよりステアリングがしっかりしていて、安心感がある」
- 「高速道路での安定感が高く、長距離運転がラク」
- 「加速がスムーズで、登り坂でもストレスがない」
- 「足回りは硬めだけど不快ではなく、スポーティで心地いい」
- 「デザインが控えめにスポーティで、大人でも乗りやすい」
一方で、「もっとパワーが欲しい」「スポーツモードがあればよかった」といった声も一部あります。
しかし多くのユーザーは、**“日常の中で楽しめる走り”**というホンダの狙いをしっかり感じ取っているようです。
特にフィット e:HEVモデルでは、燃費性能と走行フィールの両立が好評。
街乗りで20km/L前後を実現しつつ、モーター走行による静粛性や瞬発力も高評価を得ています。
フィットRSをおすすめしたい人
フィットRSは、単に「速い車」が欲しい人ではなく、日々の運転そのものを楽しみたい人にこそ向いています。
通勤や買い物などの何気ない移動でも、ハンドルを握るたびに小さな高揚感が味わえる──それがこの車の最大の魅力です。
おすすめのタイプはこんな人。
- コンパクトでもしっかりした走りを求める
- 長距離ドライブが多く、安定感を重視する
- 普段は家族と乗るが、たまに一人で走りを楽しみたい
- 見た目は控えめでも中身で差をつけたい
RSはファミリーカーとしても十分実用的で、荷室の広さやシートアレンジも通常のフィットと変わりません。
「運転好き」と「日常の使いやすさ」を両立できる貴重な存在です。
フィットRSの乗り心地と加速性能を徹底レビュー!まとめ
最後に、今回のポイントを振り返ります。
- フィットRSは「Road Sailing(しなやかに走る)」をコンセプトにしたスポーティグレード
- 専用サスペンションで安定感ある走りと快適な乗り心地を両立
- 1.5Lエンジンとフィット e:HEVシステムによるスムーズな加速性能
- 標準グレードよりも反応がリニアで、操る楽しさが明確
- 日常で使いやすく、長距離でも疲れにくいバランス型の走行性能
「走ることが楽しい」と感じられる車を探しているなら、フィットRSはまさに最適な一台です。
コンパクトカーでありながら、走行の質感・安定性・上質な快適性を兼ね備えた仕上がりは、ホンダらしい真面目なスポーティモデルといえるでしょう。
乗り心地も加速も、ただ“良い”だけではなく、“気持ちがいい”と感じられる。
そんなフィットRSこそ、日常をもっと楽しくしてくれるパートナーになるはずです。
