みなさん、こんにちは。地域の生活に欠かせない「足」である路線バスについて、気になるニュースが入ってきましたね。東武バスグループが運賃改定を申請しているというお話、耳にした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
特に、「東武バス『ラブリーパス』の値上げはあるの?」と心配されている65歳以上の方も多いと思います。私の周りでも、「移動の自由を守ってくれたラブリーパスが値上がりしたらどうしよう」という声をよく耳にします。
結論からお伝えすると、現時点で公表されている計画では、高齢者向け乗り放題定期券「ラブリーパス」の価格は据え置きの見込みです。これは朗報ですね!
しかし一方で、一般の路線バス運賃については値上げが申請されています。今回は、この運賃改定の具体的な内容とその背景、そして私たち利用者が知っておくべき対策について、わかりやすく解説していきます。東武バス「ラブリーパス」を持っている方も、一般の定期券を使っている方も、ぜひ最後まで読んでみてください。
運賃改定の具体的な内容と実施時期
まずは、東武バスグループ(東武バスセントラルと東武バスウエスト)が申請している運賃改定の具体的な内容から確認していきましょう。
実施時期は、2026年3月28日(土)からの適用が予定されています。これは関東運輸局の認可が前提となるため、正式な日付は認可後に確定しますが、現時点ではこの日程が想定されています。
今回の値上げが適用されるのは、主に埼玉県内を走る路線です(一部、東京都内や千葉県内への乗り入れ路線も含まれます)。
気になる運賃の具体的な改定例を見てみましょう。
- 一番基本となる初乗り運賃が、現在の200円から220円へと20円引き上げられる予定です。
- 区間運賃も同様に値上げされます。例えば、草加駅東口から八潮駅北口までの区間では、280円から310円となる見込みです。
このように、日常的にバスを利用する方にとっては、確実に負担が増える改定内容となっています。
なぜ今、運賃の値上げが必要なのか?その背景を探る
「なんで値上げするの?」という疑問が当然わいてきますよね。東武バスグループが提示している理由は、主に3つあります。どれも日本の公共交通が直面している、深刻な構造的な課題です。
1. 利用者数の減少が続いていること
少子高齢化や人口減少の流れは、バス利用にも大きな影響を与えています。さらに、コロナ禍以降、テレワークが定着し、以前のように通勤でバスを利用する人が完全には戻っていない状況もあります。収入の基盤である利用者が減れば、事業の存続自体が難しくなってきます。
2. 人件費の高騰と深刻な人材不足
これはバス業界全体の切実な課題です。運転士の確保が難しく、人材を確保し、定着させるためには待遇を改善する必要があります。そのためのコストは避けられません。
3. 車両の維持や更新にかかるコストの増大
私たちの安全を守るための車両の点検・整備、老朽化した車両の買い替え、そして環境に優しい次世代車両の導入など、設備投資には多額の費用がかかります。これらも運賃に反映せざるを得ない部分なのです。
つまり、今回の東武バス「ラブリーパス」値上げの理由というよりは、路線バス事業全体の持続可能性を確保するための、やむを得ない一般運賃の見直しという側面が強いのです。地域の足を将来にわたって残していくための、苦渋の選択と言えるかもしれません。
ラブリーパスが値上げされない理由とその価値
ここで、気がかりだったラブリーパスの話に戻りましょう。一般運賃が値上げされる中で、なぜラブリーパスの価格は据え置きなのでしょうか?
その答えは、ラブリーパスが持つ社会的な意義にあります。東武バスによれば、このパスは「定年を迎えられた方がそれ以降も引き続きバスにご乗車いただくことで、元気に生活していただく一助になれば」という思いから、2004年に誕生しました。
高齢者の社会参加と移動の自由を支援し、地域で活発に生活してもらうこと。これがラブリーパスの根本的な目的です。今回の運賃改定の申請においても、この理念を尊重し、高齢者層への配慮として価格を据え置く判断がなされたと考えられます。
これにより、ラブリーパスの「お得度」は相対的にさらに高まります。仮に、今回の改定で一般運賃と定期券の価格が上がれば、ラブリーパスで享受できる割引率はこれまで以上に大きくなるからです。
東武バス「ラブリーパス」の価格(2026年1月現在)をおさらいしておきましょう。
- 65歳から69歳の方:半年用が25,000円、1年用が45,000円。
- 70歳以上の方:さらに優遇され、半年用が21,000円、1年用が36,000円。
この価格で、対象路線がほぼ乗り放題になるのですから、特に頻繁にバスを利用する方にとっては、非常に心強い味方ですよね。
一般の定期券利用者が知るべき「改定後の重要な対策」
一般の通勤・通学などで金額式IC定期券(PASMOやSuicaにチャージされるタイプの定期券)を利用している方は、少し注意が必要です。改定後、あなたの定期券はどうなるのか、対策を説明します。
まず、運賃改定当日(2026年3月28日予定)に有効な定期券は、そのまま使い続けることができます。 しかし、その区間の運賃が値上げされていた場合、改定日以降は、乗車のたびに新しい運賃との差額が、ICカードのチャージ残額から自動的に引き去られるシステムになっています。
つまり、ICカードに十分な残高がないと、改定後にバスに乗れなくなってしまう可能性があるのです。これは大きなポイントです。
では、どうすればいいのでしょうか? おすすめの対応策は2つあります。
1. チャージ残高を多めに保つことを徹底する
改定後も同じ定期券を使い続ける場合は、差額引き去りに備えて、普段よりも多めにチャージしておくのが確実です。
2. 「払い戻し」と「買い直し」を検討する
実は、運賃改定を機に、古い定期券を日割り計算で払い戻し(手数料なし)、新運賃に基づいた新しい定期券を購入することができます。特に、改定後にまだ長期間残っている定期券をお持ちの方は、差額を都度支払うより、一度清算して買い直した方が管理が楽になる場合があります。
学生の方は、さらに注意が必要です。学生向けの「いちねん定期券」については、買い直しの締切が一般の定期券よりも早く設定される可能性があります。学校や東武バスからの案内を、くれぐれも見逃さないようにしてください。
ラブリーパス対象者と一般利用者のためのまとめと対策
最後に、今回の運賃改定を前に、私たち利用者が準備できることを整理しておきましょう。
まず、ラブリーパスの対象者(65歳以上の方)へ。
価格据え置きは本当にありがたいニュースです。これを機に、ご自身の移動パターンを見直してみませんか? 「もしかしてラブリーパスを買った方がお得かも」と思われた方は、改定前でも購入は可能です。また、お住まいの自治体によっては、運転免許証の自主返納者に対するラブリーパス購入費の助成制度を設けているところもあります(例:埼玉県流山市)。東武バス自体も、「運転免許証卒業応援プログラム」として、条件を満たす方に東武バス「ラブリーパス」を進呈するキャンペーンを行っていることがあります。こうした制度を活用すれば、さらに負担を減らせるかもしれません。
次に、一般の定期券利用者の方へ。
2026年3月が近づいたら、東武バスの公式ウェブサイトやバス車内のポスターなどで発表される正式な改定内容を必ずご自身の目で確認してください。運賃表、買い直しの手続き方法や期間など、重要な情報が発表されます。
改定後、差額引き落としに備えるか、払い戻し・買い直しを選択するかは、ご自身の定期券の残存日数や利用スタイルによって変わってきます。事前に情報を集め、ベストな選択を考えておきましょう。
地域の足を守るために:東武バス「ラブリーパス」値上げの理由と私たちの心得
今回の東武バスの運賃改定は、「東武バス『ラブリーパス』値上げ」という事態こそ避けられたものの、地域の公共交通が持続可能であるために必要な変更の一部でした。利用者数の減少、人材不足、コスト増という三重苦は、残念ながらバス業界だけの問題ではありません。
私たち利用者にできることは、まずは正しい情報を知り、自分に合った対策を講じること。そして、地域に不可欠なこの「足」が未来にも続いていけるよう、必要に応じて理解を示すことなのかもしれません。
東武バス「ラブリーパス」の価格据え置きは、高齢者の移動の自由を社会が支えようとする、ひとつの優しい配慮です。この制度を有効に活用しながら、これからも安全で便利なバスの旅を楽しんでいきましょう。
何か不明な点があれば、遠慮なく東武バスのお客様センターなどにお問い合わせくださいね。
