英語の偏差値がなかなか上がらず、悩んでいませんか?「単語を覚えてもすぐ忘れる」「文法が複雑でわからない」「長文を読むのが遅い」…。そんな壁にぶつかっている人も多いはず。でも安心してください。正しい順序で、効果的な方法を継続すれば、英語の偏差値を着実に上げることは十分可能です。
実は多くの場合、成績が伸び悩む原因は「勉強のやり方」や「順番」にあります。闇雲に長文問題集を解き始めたり、あれこれ多くの教材に手を出したりしていませんか?この記事では、受験指導の現場でも実証されている、効率的な学習の道筋をご紹介します。基礎から応用まで、段階を踏んで無理なくステップアップできる方法と、それぞれの段階で心強い味方になってくれるおすすめ教材をまとめました。あなたの今のレベルに合わせて、今日から始められる内容です。
スタート前に確認!あなたの現状と目指すゴール
まず大前提。効果的な勉強を始めるには、自分の現在地を客観的に知ることがすべてのスタートです。偏差値は相対的な数値なので、たとえば「偏差値40」と「偏差値50」では、克服すべき課題が全く違います。
偏差値40台の方は、残念ながら中学〜高校基礎レベルに大きな抜けや漏れがある状態です。一方、偏差値50前後の方は、基礎はある程度あるものの、それが「なんとなく」の理解で、応用や知識の連結が弱いことが多いです。そして多くの受験生が目標とする偏差値60は、上位15%程度の位置付けで、基礎力が完成し、実践力がつき始めた証です。
いきなり最終目標を目指すと挫折の元。まずは「偏差値50を目指して基礎固め」「偏差値55を目指して応用力の素地作り」というように、小さな階段を一段一段上がっていくイメージで目標を設定しましょう。直近の模試の答案をよく見て、どこで失点しているのか分析すると、やるべきことが自然と見えてきます。
成功のカギは順番にあり!最速ルート「3大基礎」の固め方
英語学習で最も大切なのは、「正しい順序」 です。土台がグラグラなのに、いきなり家(長文読解など)を建てようとするから倒れてしまう。最速で偏差値を上げる王道は、以下の流れを守ることです。
- 単語・文法の徹底理解
- 熟語・英文解釈(構文把握)による橋渡し
- 長文読解・実践問題への挑戦
この最初のステップ、「3大基礎」の攻略法を詳しく見ていきましょう。
1. 英単語:質より「回転数」!脳に定着させる暗記法
単語を知らなければ、そもそも英文は読めません。でも、1日100語を完璧に…と意気込んで、翌日には半分以上忘れていませんか?それは当然のことで、人間の記憶はそもそも忘れるようにできています。
鍵は、1つの単語に短期間で何度も出会うこと(回転数を上げること) です。エビングハウスの忘却曲線が示すように、覚えた直後が一番忘れやすい。だからこそ、1日後、3日後、1週間後、2週間後というタイミングで計画的に復習するスケジュールを作りましょう。
具体的な暗記のコツはこちらです。
- 五感をフル活用する:「見る」「聞く」「発音する」「書く」。特に声に出して発音することは、アクセントや音のイメージを記憶に結びつけ、後のリスニング力にも直結します。
- 1秒ルールを設定する:単語帳を見て、1秒以内に意味が言えるかどうか。最初の目標は「瞬発力」です。細かい用例は後回しで、まずは核となる意味1つを即答できる状態を目指しましょう。
- 書くのはほどほどに:何十回も書くことに時間を費やすより、クイックに復習を数回繰り返した方が効率的な場合が多いです。
【おすすめ教材】
- 偏差値~50を目指す方:『ターゲット1400』『[システム英単語 Basic](https://www.amazon.co.jp/s?k=システム英単語 Basic?tag=new39-22)』
- 偏差値55~を目指す方:『ターゲット1900』『システム英単語』
- 語源やイメージで覚えたい方:『Stock』シリーズ
教材選びのポイントは、レベルに合ったものを1冊決めて、それをボロボロになるまで完璧にすることです。
2. 英文法:暗記より「理解」!ルールの自動化
文法は英語の「交通ルール」です。ルールを知らずに正しく道を進めないのと同じで、文法を理解せずに正しく英文を読むことはできません。ここで重要なのは、公式を丸暗記するのではなく、「なぜそうなるのか」という理屈を理解することです。
学習は2段階で進めましょう。
まずは、講義形式で丁寧に解説された参考書(例:『大岩のいちばんはじめの英文法』『肘井学のゼロから英文法が面白いほどわかる本』)で、基本ルールを頭にインストールします。
その後、問題集(例:『[Next Stage](https://www.amazon.co.jp/s?k=Next Stage?tag=new39-22)』『Vintage』『関正生の英文法ポラリス』)で実際に手を動かし、理解が正しいか、定着しているかを確認します。
最終的なゴールは、文法問題を解く時に「勘」に頼らなくなること。そして、英文を読む際に、意識しなくても自然とルールが適用できる状態(自動化)を目指します。
3. 英文解釈:長文への架け橋となる「構文把握」
単語の意味がわかり、文法ルールも知っている。それなのに、少し複雑な文になると主語と動詞がどこかわからなくなり、意味が取れなくなる…。そんな経験はありませんか?それを解決するのが「英文解釈(構文把握)」のトレーニングです。
これは、単語と文法の知識を、「実際に英文を読む力」に変換するための、極めて重要な橋渡し作業です。目的は、英文を前から順に、修飾関係を整理しながら理解する技術を身につけること。これができるようになると、後ろから戻って読む「返り読み」が減り、読解スピードが格段に上がります。
具体的には、『肘井学の読解のための英文法が面白いほどわかる本』や『基礎英文解釈の技術100』のような教材で、短文の構造分析を繰り返します。英文にS(主語)、V(動詞)、O(目的語)、C(補語)などと印をつけながら(SVOCを振る)、文の骨組みを見極める練習を積みましょう。
基礎が固まったら実践へ!「長文読解」と「音読」で完成度を高める
「3大基礎」が身についてきたら、いよいよ実践の場へ。ここでの主役は「長文読解」と、すべてを結びつける最強のトレーニング「音読」です。
長文読解:知識を総動員する運用練習場
長文読解は、育てた基礎力を実際に運用する戦場です。基礎がしっかりしていれば、あとは質の高い演習を継続するだけで、驚くほど力がついていきます。
進め方のコツは以下の通りです。
- 精読から絶対に始める:最初は速さを求めず、一文一文を完璧に理解する「精読」に徹します。知らない単語、わからない構文はその場で調べて潰していきましょう。
- レベルを段階的に上げる:200~400語程度の短めの文章からスタートし、慣れてきたら語数と難易度を上げていきます。『レベル別英語長文ソリューション』『英語長文ポラリス』など、レベル分けされたシリーズが使いやすいです。
- 正しい読みの手順を身につける:①設問を先読みして問いを把握 → ②全体をザッと読んで大意を掴む → ③設問に関わる部分を構文分解して精読。この流れを体に染み込ませましょう。
音読:偏差値爆上げの切り札!「英語脳」を作る最強トレーニング
「音読なんて小学生でもできる」と思ったあなた、それは大きな誤解です。理解した英文を素材にした音読は、英語力を総合的に底上げする、最も費用対効果の高いトレーニングと言っても過言ではありません。
その効果は多岐にわたります。
- リスニング力向上:自分の声とお手本の音声を聞くことで、英語のリズムや音の連結に耳が慣れます。
- 読解スピード向上:英語を英語の語順のまま理解する「英語脳」が鍛えられ、返り読みが減ります。
- 記憶の長期定着:視覚、聴覚、発声器官を同時に刺激するため、単語や構文が深く記憶に刻まれます。
【効果的な音読の4ステップ】
素材は、必ず文法・構文・単語をすべて理解した英文だけを使ってください。理解しないまま読む「音毒」や「読ん読」は時間の無駄です。
- ナチュラル音読:内容をイメージしながら、なるべく速く、抑揚をつけて読みます。
- オーバーラッピング:お手本の音声を流し、英文を見ながら、音声にぴったり重ねて発音します。発音、リズム、間の取り方を徹底的に真似しましょう。
- サイト・トランスレーション:英文を見ながら、区切りごとに日本語訳を瞬時に言います。英語の語順で理解できているかの確認になります。
- シャドーイング(上級編):英文を見ずに、聞こえてくる音声の0.5~1秒後を影のように追いかけて発音します。最高難度ですが、リスニングとスピーキング力を劇的に向上させます。
同じ文章を最低5回、理想は10回以上は音読したいところ。まずは1日30分から、習慣にしてみてください。
全てを支える「学習計画」と「継続する技術」
いくら良い方法を知っていても、計画なく、継続できなければ成果には結びつきません。最後に、学習を持続させるための「仕組み」作りについてお話しします。
学習計画は、「いつかやろう」では永遠に始まりません。1週間単位で、「英単語・文法」「英文解釈」「長文」「復習」という具合にタスクを配置しましょう。ポイントは「何を、いつまでに、どのくらいやるか」を具体化すること。「今週はこの単語帳の3章まで」と決めて、毎日やるべき量を「宿題」として自分に課すイメージです。
継続の最大のコツは、復習をシステムに組み込むことです。記憶は忘れるようにできているからこそ、計画的な復習が命です。週末にその週の内容を軽く総ざらいする、月に一度はこれまでの総復習を行う、といったルールを設けましょう。また、覚えた単語数を記録したり、解いた長文の数を「連絡帳」に書き留めたりすると、自分の成長が可視化されて励みになります。
最初から長時間を目標にせず、まずは1日1時間でも確実に継続する習慣を最優先させてください。その小さな習慣の積み重ねが、やがて大きな偏差値の上昇につながります。
英語の偏差値を上げるには、近道より「確かな道」を歩もう
いかがでしたか?英語の偏差値を上げるには、魔法の方法はありません。代わりに確実な道があります。それは、基礎を正しい順序で徹底し、それを「音読」という反復練習で身体に染み込ませ、計画を持って継続するという道です。
焦って色々な教材に手を出すのではなく、自分に合った1冊を信じて繰り返しましょう。構文がわからずに長文を読み続けるのではなく、一旦立ち止まって基礎文法と解釈を固めましょう。その一歩一歩の積み重ねが、あなたの英語の土台を盤石なものにし、模試の点数だけでなく、本当の英語力そのものを向上させます。
今日から、あなただけの「確かな道」の一歩目を踏み出してみませんか?
