「デュワーズ カリビアン スムース 8年」がついに終売——。このニュースに驚いたウイスキーファンも多いのではないでしょうか。軽やかでトロピカルな甘さが特徴のこの1本は、デュワーズの中でも特に個性的な存在として人気を集めていました。今回は、そんな「デュワーズ カリビアン スムース 8年」がなぜ販売終了となったのか、その背景や再販情報、そして今後の入手方法について詳しく解説していきます。
デュワーズ カリビアン スムース 8年とは?
まずは、このウイスキーがどんな1本だったのかを振り返りましょう。
「デュワーズ カリビアン スムース 8年」は、スコットランドの老舗ブランド「デュワーズ」が手掛けたブレンデッド・スコッチ・ウイスキーです。8年以上熟成させた原酒をブレンドし、さらに「ラム酒の空き樽」で後熟(フィニッシュ)させたことが最大の特徴。ラム樽由来の甘くエキゾチックな香りと、トロピカルフルーツのような味わいが見事に調和した逸品です。
公式リリースによると、「ブラウンシュガーやキャラメルのような香ばしさ」「パイナップルやマンゴーを思わせる香り」「なめらかな余韻」が魅力とされています。アルコール度数は40%、内容量は700ml。パッケージも南国を思わせるライトブルーが印象的で、見た目のインパクトも抜群でした。
このシリーズは、デュワーズが展開する「ユニークカスクシリーズ(Cask Series)」の第1弾として2019年に登場しました。世界中のウイスキーファンに向け、「スコッチと異文化の融合」をテーマにした新たな試みとして注目を集めたのです。
なぜ「終売」となったのか?
では、人気を集めた「デュワーズ カリビアン スムース 8年」がなぜ終売になったのか。その背景を見ていきましょう。
数量限定シリーズだった
最大の理由は、このシリーズ自体が“数量限定”として企画されていたことです。ユニークカスクシリーズは、「デュワーズ カリビアン スムース 8年」を皮切りに、「デュワーズ ポルトガル スムース」「デュワーズ ジャパニーズ スムース」など、各国の樽を使用した限定ボトルを順次リリースする企画。つまり、「デュワーズ カリビアン スムース 8年」は初回限定品として位置付けられていたのです。
メーカー公式サイトでも「数量限定」「終売済」と明記されており、もともと継続的な定番商品として販売する計画ではなかったことがわかります。
人気が集中し、在庫が急速に枯渇
限定販売だったこともあり、発売直後から話題が殺到。SNSやレビューサイトでは「ラム樽の香りがクセになる」「夏に飲みたい爽やかなウイスキー」といった好意的なコメントが相次ぎました。その結果、在庫が早々に枯渇し、販売終了後にはプレミア価格で取引されるほどの人気となったのです。
一部の酒販店では「終売のため在庫わずか」といった表記も見られ、正規ルートでの入手が困難になったことから、「もう手に入らないのでは?」という声が広がりました。
製造コストと供給体制の問題
「デュワーズ カリビアン スムース 8年」は、通常のブレンデッドウイスキーよりも製造工程が複雑です。まず8年以上熟成させた原酒をブレンドし、その後ラム樽で再熟成する「ダブルエイジ製法」を採用。この手間のかかる製法は高い品質を生む反面、生産効率が低く、大量生産には向いていません。
また、ラム樽はカリブ海地域から調達する必要があり、原料供給や品質管理のコストが高騰する傾向にあります。こうした背景も、シリーズを定常化せず“限定リリースで完結”させる判断につながったと考えられます。
実は「再販」されていた!
完全な終売と思われていた「デュワーズ カリビアン スムース 8年」ですが、じつは2023年11月に再販されています。日本国内ではサッポロビールが正規代理店として、「数量限定で全国再リリース」と発表しました。これは多くのファンが待ち望んでいた朗報でした。
ただし、この再販もあくまで“期間・数量限定”。定常ラインとしての再開ではなく、一定のロットで販売され、在庫がなくなり次第終了という形が取られています。そのため、再販後も入手困難な状況は続き、一部店舗ではすぐに完売したとの報告もあります。
SNSでは「久しぶりに出会えた!」「前回買い逃したから即購入!」といった喜びの声が多く見られ、相変わらずの人気ぶりが伺えます。
現在の入手方法と市場動向
では、今から「デュワーズ カリビアン スムース 8年」を手に入れる方法はあるのでしょうか。
1. 正規取扱店での在庫確認
サッポロビールの公式販売ルートを持つ一部の酒販店では、再販分の在庫が残っている場合があります。ただし数は少なく、入荷してもすぐに完売するケースが多いようです。こまめにオンラインショップや実店舗をチェックするのが確実です。
2. 並行輸入・オンラインショップ
Amazonや楽天市場などでは、並行輸入品として海外流通分が出回ることもあります。ただし価格が定価より高騰している場合や、輸送中の品質変化なども考慮する必要があります。購入の際は「正規輸入品」「未開封」「販売元の信頼性」をしっかり確認しましょう。
3. フリマ・オークションサイト
終売・限定商品のため、メルカリやヤフオクなどでも多く出品されています。ただしこちらもプレミア価格化しており、定価の1.5〜2倍で取引される例も珍しくありません。購入目的が「飲む」よりも「コレクション」寄りの方が多い印象です。
今後の再販や後継モデルの可能性
今後、「デュワーズ カリビアン スムース 8年」が再び登場する可能性はあるのでしょうか。現時点では、定常的な再販の予定は発表されていません。ただし、デュワーズはこのシリーズを続けており、「デュワーズ ポルトガル スムース」「デュワーズ ジャパニーズ スムース」など新たな限定ボトルを展開しています。
この流れを踏まえると、「デュワーズ カリビアン スムース 8年」自体の再リリースよりも、別仕様の“新フィニッシュモデル”が登場する可能性のほうが高いでしょう。例えばラム樽に代わり、テキーラ樽やコニャック樽など、異文化要素を取り入れた新シリーズが期待されています。
「デュワーズ カリビアン スムース 8年」を手に入れたい人へ
もしあなたがこの1本を探しているなら、早めの行動がおすすめです。再販分の在庫はほぼ尽きており、今後は希少化が進むと見られます。価格も年々上昇傾向にあるため、見つけたときが“買い時”です。
また、代替として「デュワーズ ポルトガル スムース」や「デュワーズ ジャパニーズ スムース」など同シリーズの他モデルを試してみるのも良い選択。どれもカスクフィニッシュの個性が際立っており、デュワーズらしいバランスの良さを楽しめます。
まとめ:デュワーズ カリビアン スムース 8年終売は惜しいが、伝説は続く
「デュワーズ カリビアン スムース 8年」が終売になったのは残念ですが、その存在は多くのウイスキーファンに強い印象を残しました。限定シリーズとしての役割を果たし、ブランドの挑戦的な一面を示したこの1本は、まさに“スコッチとカリブの融合”という新しい世界を開いたボトルと言えるでしょう。
今後、同シリーズや新たなフィニッシュウイスキーが登場するたびに、「デュワーズ カリビアン スムース 8年」の名が語り継がれていくはずです。見つけたらぜひ手に取って、そのトロピカルな余韻をもう一度味わってみてください。
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