ミントリキュールの代表格として知られる「GET27(ジェット27)」。バーで鮮やかなグリーンが目を引く一本として愛されてきましたが、最近になって「終売したのでは?」「もう手に入らない?」という声を耳にするようになっています。この記事では、GET27が本当に終売になったのか、流通の現状や販売終了といわれる背景、そして今でも買える場所について詳しく解説します。
GET27とは?世界で愛されるペパーミントリキュールの定番
まずはGET27がどんなお酒なのかをおさらいしましょう。
GET27は、フランスの老舗蒸留所で生まれたミントリキュール。正式名称は「Pippermint GET27(ペパーミント・ジェット27)」で、鮮やかなエメラルドグリーンの液色が特徴です。
アルコール度数は現在21度。フランス産ミントを中心に7種類のミントをブレンドしており、スッとした清涼感とほのかな甘みが絶妙なバランスで調和しています。カクテルでは「グラスホッパー」「ミント・フラッペ」などの定番レシピで使われることが多く、プロのバーテンダーからも厚い支持を得ています。
日本では長年、バカルディ・ジャパンを通じて正規輸入・販売されてきましたが、近年その流通が大きく変わりつつあります。
GET27が「終売」と言われるようになった背景
結論から言えば、GET27が公式に「終売」したという発表は出ていません。
しかし、ここ数年で「在庫が見つからない」「酒販店で取り扱いがなくなった」といった声が増えており、実質的に流通が減少していることは確かです。
では、なぜ「終売説」が出てきたのでしょうか?考えられる理由をいくつか挙げてみます。
1. 在庫減少と流通チャネルの縮小
楽天市場やAmazonなどのECサイトを見ても、GET27は「在庫限り」「残りわずか」と表記されていることが多く、安定供給が難しい状況になっています。
また、並行輸入品や旧ラベルの在庫が中心となり、正規品が少ないことも「終売」と誤解される一因です。
2. 輸入・販売体制の変化
輸入コストや物流事情の影響も大きいと考えられます。
海外リキュールは為替変動や輸送費の高騰によって採算が取りにくくなり、輸入元が一時的に取り扱いを停止することがあります。
GET27も、同じくフランス製の姉妹ブランド「GET31(ゲット31)」とともに輸入ロットが減っている可能性があります。
3. リニューアルや仕様変更による混乱
過去にはGET27のアルコール度数が27度から21度に変更されたことがあり、その際に旧仕様ボトルが市場から消える現象が起こりました。
このような“仕様変更=終売”と見られるケースは酒類業界ではよくあることで、情報が錯綜した結果、「終売の噂」が広がったと考えられます。
4. ニッチジャンルゆえの需要縮小
ミントリキュールはバーでは人気がある一方、家庭需要はそれほど多くありません。
カクテルブームの変化に伴い、消費量が減少したことも流通減少の一因でしょう。
在庫回転率が下がれば、酒販店も取り扱いをやめる傾向にあります。
現在もGET27は買える?在庫が残る販売店をチェック
「もう買えない」と思われがちなGET27ですが、調べてみるとまだ在庫を持つショップも存在します。
以下は、2025年時点で確認できる主な入手ルートです。
楽天市場・Amazon
楽天では複数の店舗がGET27 700ml(21度)のボトルを販売中です。
ただし、「正規輸入品」と「並行輸入品」が混在しているため、購入前に販売ページの輸入元欄を確認しておくと安心です。
在庫状況は頻繁に変動するため、見つけたら早めの購入がおすすめです。
専門酒販店(実店舗)
首都圏の大型リカーショップや、業務用酒販店では、まだ在庫を抱えている場合があります。
特にバーテンダー向けにミント系リキュールを扱う店舗では、在庫確認の問い合わせにも応じてもらえることが多いです。
オークション・フリマサイト
ヤフオクやメルカリでは、旧ボトル(27度時代のもの)や未開封古酒が出品されています。
ただし、保存状態や賞味期限の保証がないため、コレクション目的を除けば慎重な判断が必要です。
販売縮小の背景にある業界事情
GET27のような海外リキュールが日本市場で姿を消す背景には、いくつかの構造的な事情もあります。
為替レートと輸送コストの上昇
円安が続くなか、海外製酒類の輸入コストは上昇傾向にあります。
小売価格に転嫁できない場合、輸入代理店が取り扱いを見直すケースも増えています。
そのため、流通が細くなり“自然消滅的な終売”になる商品も少なくありません。
酒類のトレンド変化
国内では低アルコール・クラフト系の人気が高まり、甘口リキュールや高糖度のスピリッツの需要が減っています。
特に家庭用市場では「甘すぎる」「用途が限定される」といった理由で販売が難しくなっている側面もあります。
法制度・輸入規制の影響
酒税法の改正や成分表示ルールの変更なども影響します。
海外仕様のままでは日本基準を満たせないケースがあり、再ラベル対応や成分証明の取得コストがかさむと、販売を続けるのが難しくなるのです。
終売が事実でなくても「実質的にレア化」している理由
たとえ公式に終売が宣言されていなくても、GET27は**実質的に“レア化”**が進んでいます。
その理由は、供給量の減少に対してファンの需要が根強いからです。
ミントリキュールは代替が効きにくいお酒の一つ。
同じような香りの製品はあっても、GET27独自のフレッシュなミント香と青緑の発色は唯一無二です。
そのため、バー業界では「ストックがあるうちに確保しておきたい」という動きが強く、結果的に市場在庫が減るという悪循環が生じています。
代替リキュールの選択肢
もしGET27が見つからない場合、近い風味を持つリキュールを選ぶのも一つの方法です。
- GET31:同ブランドの上位品で、アルコール度数31度。よりシャープで清涼感のある味わい。
- クレーム・ド・メンテ:ボルスやマリーブリザールなど複数メーカーが販売しており、グラスホッパー用に代用可能。
- ボルス
- マリーブリザール
- ドーバー
味わいや発色はやや異なりますが、カクテルの完成度を保ちながらGET27の代わりとして楽しむことができます。
今後の展望と入手アドバイス
現状を見る限り、GET27が完全に日本市場から消えるとは言い切れません。
バカルディ・ジャパンの公式サイトにも製品情報が残っており、一定数の在庫が流通しているためです。
ただし、流通量が安定する見込みは薄く、今後は「限定的な販売」または「新仕様への切り替え」が進む可能性があります。
購入を検討している人は、次の点を意識するとよいでしょう。
- 正規輸入品を選ぶ(並行輸入品はラベル・仕様が異なる場合あり)
- 購入時期を逃さず、見つけたら確保する
- 保管は直射日光を避け、冷暗所に保存する
- 古酒・未開封品は風味劣化のリスクに注意する
GET27が終売に?今こそ手に入れておきたい一本
ここまで見てきたように、GET27は公式に終売が発表されたわけではありません。
しかし、流通量の減少や在庫限りの販売が続いている現状を考えると、“入手困難化”は事実と言えるでしょう。
もし、あの独特のミント感を再び味わいたいなら、今のうちに手に入れておくのが賢明です。
そして、万が一今後終売となってしまっても、GET31や他社ミントリキュールを使えば、あの爽やかなグラスホッパーを再現することは十分可能です。
懐かしい一杯をもう一度楽しみたい方は、今のうちにGET27の在庫を探してみてください。
「まだ買えるうちに確保しておく」――それが、今のGET27ファンにできる最良の選択かもしれません。

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