「よなよなエールが終売したらしい」――そんな噂を耳にして驚いた人も多いのではないでしょうか。クラフトビールの代表格として長年親しまれてきた「よなよなエール」。果たしてその情報は本当なのか、それとも誤解なのか。この記事では、終売の真相や販売終了とされた製品の詳細、そして今後も楽しむための入手方法について徹底的に解説します。
よなよなエールとは？クラフトビールの代名詞的存在
「よなよなエール」は、長野県軽井沢町のヤッホーブルーイングが1997年から製造・販売しているアメリカン・ペールエールです。柑橘を思わせるホップの香り、モルトのやさしい甘み、そして心地よい苦味のバランスが特徴。日本にクラフトビール文化を根付かせた立役者ともいわれる存在です。
クラフトビールブームが広がる前から、「コンビニで買える本格エール」として人気を博し、今ではスーパーや酒販店でも広く見かけるようになりました。ヤッホーブルーイングを象徴する看板商品といえば、やはり「よなよなエール」と言って間違いありません。
「終売」の噂が広がった背景とは？
そんなロングセラーの「よなよなエール」ですが、SNSなどで「終売になった」という情報が拡散した時期がありました。結論から言うと、定番の「よなよなエール」は終売していません。
では、なぜ「終売した」という誤解が生まれたのでしょうか。
実はヤッホーブルーイングが2022年に「よなよなリアルエール」「東京ブラックリアルエール」の終売を正式に発表したのがきっかけでした。これらは同社が限定的に販売していた“リアルエール仕様”の製品で、通常の「よなよなエール」とは別商品です。
リアルエールとは、炭酸ガスを添加せず自然な発泡を楽しむ伝統的なビールのスタイル。冷蔵流通や賞味期限の短さなど管理が難しいため、コロナ禍での外食需要低下や物流負担の増大を受けて終売が決定された経緯があります。このニュースが一人歩きし、「よなよなエールも終売なのでは？」という噂へと発展したのです。
公式情報から読み解く「よなよなエール」の現状
ヤッホーブルーイングの公式サイトや通販サイト「よなよなの里」では、現在も「よなよなエール」の販売ページが公開されています。350ml缶・500ml缶の両方がラインナップされており、定期購入セットも用意されていることから、定番商品として引き続き製造・販売されていることが明確です。
さらに、同社の最新事業方針発表でも「よなよなエール」および「正気のサタン」を注力ブランドとして挙げており、ブランドの中核であることが確認されています。
つまり、「よなよなエール」は現行ラインナップとして継続中であり、終売の事実はありません。
ただし注意が必要なのは、「よなよなエール2021限定缶セット」などの限定仕様品が販売終了している点です。このような限定パッケージや特別版が終売になるたびに「よなよなエールが終売した」と誤解されやすい状況が繰り返されています。
終売になった「リアルエール版」と通常版の違い
「よなよなリアルエール」と「よなよなエール」の違いを整理しておきましょう。
- よなよなエール（通常版）：一般的な缶ビールで、炭酸ガスを封入。常温流通が可能で賞味期限も長め。
- よなよなリアルエール：炭酸ガスを加えず、自然発酵による微炭酸。冷蔵保管が必須で、賞味期限が短い。主に飲食店向けに提供されていた。
リアルエールは英国伝統のスタイルで、樽からハンドポンプで注ぐことで“生きたビール”の魅力が味わえるのが特徴でした。しかし、その繊細さゆえに流通体制の維持が難しく、2022年9月をもって販売終了となったのです。
一方、定番の「よなよなエール」は大量流通向けに安定した品質で生産されており、今も全国のスーパー・コンビニ・通販で手に入ります。
よなよなエールが愛され続ける理由
終売どころか、いまも根強い人気を誇る「よなよなエール」。その理由を改めて見てみましょう。
- 香りと味のバランス
ホップ由来のグレープフルーツのような香りと、モルトのやわらかな甘みが絶妙。ビールが苦手な人でも飲みやすいとの声が多いです。 - 家庭でも楽しめるクラフト感
クラフトビール＝専門店の飲み物という印象を覆し、コンビニや通販で気軽に買えるのが魅力。入門ビールとしてもおすすめ。 - ユーモラスなブランド展開
ヤッホーブルーイングはユニークな商品名やデザインでも知られ、「僕ビール君ビール」「正気のサタン」など個性派銘柄を多数展開。中でも「よなよなエール」は“クラフトの原点”として多くのファンに支持されています。 - 環境・地域へのこだわり
原料選定や醸造プロセスにおいて環境負荷の低減を意識しており、軽井沢の自然と調和した製品づくりも高評価。サステナブルなブランドとしての姿勢も魅力の一つです。
よなよなエールを手に入れる方法
現在、「よなよなエール」は以下のチャネルで購入可能です。
- 公式通販サイト「よなよなの里」
350ml・500ml缶、ギフトセット、定期便など豊富なラインナップを展開。 - Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピング
24本ケースなどまとめ買いが可能。送料や在庫状況は店舗によって異なります。 - スーパー・コンビニ
セブン‐イレブンやイオンなどでも定期的に販売。地域によっては取扱いがない場合もあります。 - YONA YONA BEER WORKS
東京を中心に展開する直営ビアレストランで、樽生の「よなよなエール」を提供。フレッシュな香りを体感できます。
なお、終売となった「よなよなリアルエール」などは流通在庫のみで、ネット通販でもほぼ入手困難です。オークションや転売サイトで見かけることもありますが、品質や保存状態に注意が必要です。
「販売終了」と「在庫切れ」は違う
「販売終了」という言葉は、メーカーが製造を完全に終えた場合を指します。一方で、スーパーや通販サイトで一時的に「在庫なし」と表示されている場合は、単なる流通上の一時欠品のケースも多いです。
実際、クラフトビールは季節や生産スケジュールによって一時的に在庫が変動するため、「見かけなくなった＝終売」と誤解されがちです。特に人気銘柄ほど在庫が一気に動くことがあり、ネット上で「販売終了？」と話題になることも珍しくありません。
今後の展望と再販・新商品への期待
ヤッホーブルーイングは「クラフトビールを日本の文化にする」を掲げ、定番ブランドの安定供給と新商品開発を並行して進めています。
「よなよなエール」はその旗艦商品であり、ブランドの根幹を担う存在。終売どころか、今後もリニューアルや限定パッケージなどを通じて進化していく可能性が高いでしょう。
また、過去に販売終了となった限定缶やリアルエール版についても、ファンからの要望が多ければ“復刻版”として再登場する可能性もゼロではありません。ヤッホーブルーイングは過去にも限定復活を行った実績があり、ファンとの双方向コミュニケーションを重視する企業姿勢が特徴です。
よなよなエールが終売って本当？まとめと今後の楽しみ方
改めてまとめると、「よなよなエールが終売した」という噂は誤りです。終売が発表されたのは「よなよなリアルエール」や限定セットであり、定番の「よなよなエール」は現在も生産・販売が続いています。
クラフトビールの入門としても、日常の一杯としても、「よなよなエール」はこれからも楽しめる存在です。もし見かけなくなったと感じたら、公式通販や専門店をチェックしてみてください。
軽井沢の空気を感じるような香りと味わいを、これからも“よなよな”楽しみましょう。
コメント