最近、「キリンラガービールが売ってない」「どこにも置いてない」という声をよく見かけます。長年愛されてきた定番ビールだけに、急に見かけなくなると心配になりますよね。本当に販売終了してしまったのか、それとも一時的に入手しづらいだけなのか。この記事では、キリンラガービールの販売状況や「売ってない」と言われる理由、そして今後の再販や入手方法について詳しくまとめていきます。
キリンラガービールとは?日本最古のラガー系ブランド
キリンラガービールは、1888年(明治21年)に誕生した日本でもっとも歴史あるラガービールのひとつです。ドイツの醸造技術を取り入れた本格派として誕生し、130年以上の歴史を誇ります。
「ホップの苦味」と「しっかりとしたコク」が特徴で、ビール好きから「やっぱりラガーが一番」と言われるほど根強い人気を持つ銘柄です。
1980年代から1990年代にかけては、キリンビールの看板商品として圧倒的なシェアを誇っていましたが、アサヒスーパードライの登場以降、ビール市場全体の嗜好が“キレのある軽快な味”へシフト。その影響で、ラガーのような「苦味が強い伝統系ビール」は徐々に主流から外れていきました。
それでも、キリンラガービールは「伝統」「本物志向」「クラシックな旨さ」を求める層から支持を集め続けています。2020年には10年ぶりのリニューアルが行われ、缶・瓶・樽製品すべてが順次切り替えられました。つまり、キリンはこのブランドを今も大切に育て続けているのです。
「キリンラガービールが売ってない」と言われる背景
最近、「どこのスーパーにも置いてない」「コンビニで見なくなった」という声がSNSや口コミサイトで多く見られます。
ではなぜ、こんなに“見つからない”状態になっているのでしょうか?その背景にはいくつかの要因が考えられます。
1. 店舗による取り扱い差が大きい
実はキリンラガービールは“販売終了”ではなく、“店舗によって扱いに差がある”状態です。
スーパーやディスカウントストアでは販売を継続している一方で、コンビニでは取り扱いが減少しています。セブンイレブンやローソン、ファミリーマートでは、より売れ筋の「一番搾り」や「本麒麟」などが優先的に棚を占有しているため、ラガーは外されているケースが多いのです。
このため、消費者の目に触れる機会が減り、「売ってない」と感じられてしまうのです。
2. 流通・棚割りの変化
ビール業界では、店舗の棚スペース(棚割り)が年々競争激化しています。
新ジャンルの「発泡酒」「糖質ゼロ系」「クラフト系」などが次々登場する中で、各メーカーは新商品を次々と投入。その結果、ロングセラー商品の棚が縮小される傾向にあります。
特に、ラガービールのような“苦味重視”の商品は若年層にとって手に取りづらい面もあり、店舗側としても「回転率の高い商品」を優先しがちです。
その結果、ラガービールは「取り扱いがあっても在庫が少ない」「入荷頻度が低い」といった状況が生じやすくなっています。
3. 市場全体の嗜好変化
ここ数年のビール市場では、「軽い飲み口」「爽快系」「糖質オフ」「クラフトビール風味」など、多様な嗜好が広がっています。
この流れの中で、従来型の“苦味の強いビール”が主流からやや外れているのは事実です。
一方で、「昔ながらのビールが好き」という層は一定数存在するため、完全に消えることはありませんが、量販店やコンビニで常時見かけることは減っています。
4. リニューアル時期の在庫切り替え
2020年のリニューアル時には、旧製品の在庫処理や出荷調整が行われたため、一定期間「品薄状態」となっていました。
こうした切り替えの時期には、旧ラベルが消え、新デザインが入るまでの間、店頭から一時的に姿を消すことがあります。
実際、「以前見かけなかったけど、数か月後に新デザインの缶が戻ってきた」という声も確認されています。
販売終了の噂は本当?公式情報を確認
結論から言うと、「キリンラガービールは販売終了していません」。
キリンビール公式サイトの「出荷終了商品一覧」にもラガービールの名前は掲載されておらず、現行商品として販売が継続されています。
一部の通販サイトでは「販売終了しました」と記載されているケースもありますが、それは単に「特定店舗での在庫がなくなった」ことを意味しており、製品全体の終売ではありません。
つまり、「生産終了」ではなく「店舗での販売縮小」が主な理由です。
また、飲食店向けの業務用樽(生ビール)についても出荷は継続しており、居酒屋や老舗酒場では今も提供されています。瓶ビールとしての人気も根強く、特に酒販店や飲食店では安定した需要が続いています。
どこで買える?入手しやすい購入方法
「近所のコンビニでは見つからないけど、どうしても飲みたい」という方も多いでしょう。
そんな場合は、次のような入手ルートがおすすめです。
- スーパー・酒販店:イオン、イトーヨーカドー、業務スーパーなどでは比較的在庫が多い傾向があります。
- ネット通販:Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなどでは、350ml缶や500ml缶のケース販売が常時行われています。価格の変動はありますが、確実に入手できる点がメリットです。
- 業務用ルート:居酒屋や飲食店で提供されている場合も多く、「瓶ラガー」を楽しめるお店を探すのも一つの手です。
また、地域限定の取り扱いも存在します。特に地方の老舗酒屋や個人商店では根強く扱っているところもあり、そうしたお店を探すのも楽しみのひとつです。
「売ってない」と感じるけれど、実は続いているブランド
「キリンラガービールが売ってない」と感じる一番の理由は、“見つけづらいだけ”という点にあります。
全国的に流通は続いており、メーカーとしてもブランドを維持しています。
むしろ、キリンビールの歴史や象徴的なブランドとして、いまも大切に扱われている存在です。
ただ、マーケティング的には「新商品」や「期間限定商品」に注目が集まる時代です。そのため、古くからの定番商品は“あえて静かに存在している”とも言えるでしょう。
店頭で見かけたときは、まるで懐かしい友人に再会したような気持ちで、ぜひ手に取ってみてください。
再販や今後の展開について
今のところ「再販」という形でのニュースは出ていません。なぜなら、キリンラガービールはあくまで継続販売中だからです。
ただし、限定デザイン缶や記念ボトルといった特別仕様が今後登場する可能性はあります。過去にも創業記念缶や復刻ラベルなどが発売された例があり、長寿ブランドだからこそ“再注目”のタイミングが訪れることもあります。
また、ビール市場ではクラシック系ブランドの再評価も進んでいます。サッポロ黒ラベルやアサヒ生ビール(マルエフ)が復活・再ブームを迎えているように、「伝統回帰」の流れが強まれば、キリンラガービールにも再びスポットライトが当たる可能性は高いでしょう。
まとめ:キリンラガービールが売ってない理由と今後の期待
- キリンラガービールは130年以上の歴史を持つ日本最古級のビールブランド。
- 現在も販売は継続しており、終売にはなっていない。
- 店舗によって取り扱いが異なり、棚割りや在庫状況の変化で「見つからない」と感じるケースが多い。
- ネット通販や大型スーパーでは購入可能。
- 市場の嗜好や競合商品の影響で露出が減っているが、根強いファンに支えられている。
“売ってない”と感じる裏には、流通やマーケットの変化があるだけで、ブランド自体は今も生き続けています。
伝統と味わいを守り続けるキリンラガービール。今後もこの“クラシックな一杯”が、時代を超えて愛され続けることを期待したいですね。

コメント