最近、「トップバリュのカカオ85%チョコが売ってない」「どこのイオンにも見当たらない」とSNSで話題になっています。健康志向や高カカオブームの影響で人気があっただけに、突然見かけなくなったと感じた人も多いのではないでしょうか。
この記事では、トップバリュカカオ85がなぜ売っていないのか、その背景や販売中止の真相、さらに再販の可能性までを分かりやすく解説します。
トップバリュカカオ85とは?人気を集めた理由
「トップバリュ ひとくちカカオ85%ブラックチョコレート」は、イオングループが展開するプライベートブランド(PB)商品のひとつです。
一口サイズの個包装タイプで、濃厚なカカオの香りとすっきりした後味が特徴。カカオ含有率85%という数字は、一般的な板チョコ(40〜60%程度)よりもかなり高く、苦味と深みのある味を好む大人のチョコファンに人気がありました。
さらに、価格も手頃。輸入チョコブランドと比べてコスパが良く、毎日少しずつ食べたい層に支持されていたのです。
「売ってない」と言われる理由
ここ数か月、SNSや質問サイトでは「トップバリュのカカオ85がどこにも売ってない」「70%はあるけど85%が消えた」という投稿が相次いでいます。
実際にイオン店舗を巡っても、棚には「ひとくちカカオ70%ブラックチョコレート」が並び、85%の表示が消えているケースが増えています。これにはいくつかの背景が考えられます。
原材料のカカオ豆が高騰している
まず最も大きな要因は、カカオ豆の価格高騰です。
主要産地である西アフリカでは、近年の天候不順や病害被害の影響で収穫量が減少。世界的にカカオの取引価格が急騰しています。
この影響を受け、高カカオチョコレート全般が製造コストの上昇に直面しており、各メーカーでも値上げや一時的な生産休止が相次いでいます。
トップバリュのようなPB商品は、価格の安さが強みであるため、原材料コストの上昇をそのまま転嫁しにくい立場にあります。
結果として、コスト負担の大きい「カカオ85%」のような高配合商品が一時的に生産・流通を抑制される可能性が高いのです。
プライベートブランド特有の生産調整
トップバリュはイオングループのPBブランドで、消費動向やコスト、原材料の入手状況に応じて商品ラインナップを柔軟に変更します。
つまり、メーカー製品よりもサイクルが短く、「仕様変更」や「一時休止」「販売終了」などが頻繁に起こりやすいのです。
実際、トップバリュ公式サイトの商品ページには「商品の特性上、販売を終了させていただく場合がございます」との注意書きが添えられています。
この文言は、突発的な原料難やコスト高によって販売がストップすることを前提としており、今回の85%チョコにも当てはまる状況かもしれません。
味の好みや需要の変化も影響か
健康志向の高まりで一時期は高カカオチョコがブームとなりましたが、実際に85%を食べてみると「苦すぎて続かない」という声も少なくありません。
カカオ70%前後であれば食べやすいという人も多く、販売データ的にも85%より70%のほうが需要が安定している可能性があります。
プライベートブランドは売れ行きの悪い商品を整理して新しい商品を投入する傾向があります。
そのため「売れ筋である70%を残し、85%は在庫限りで一時終了」といった判断がなされている可能性もあります。
店舗による在庫・取扱いの差
もう一つの要因として、店舗ごとの在庫差があります。
イオンやマックスバリュなど、トップバリュ商品を扱う店舗でも、地域や規模によって仕入れ商品が異なります。
「大きい店舗では売っていた」「地方の店舗では見つからなかった」といった声もあり、販売エリアの再編や在庫調整の途中で一部店舗から姿を消している場合もあるでしょう。
オンラインストアでも「在庫なし」「取り扱い終了」と表示されているケースがあり、流通自体が不安定になっているのは確かです。
現時点で公式の「終売」発表はなし
気になるのは、「販売中止」「終売」なのかどうかという点です。
現時点(2025年11月)では、トップバリュ公式サイトやイオングループのニュースリリースにおいて、「ひとくちカカオ85%ブラックチョコレート終売」の正式発表は確認されていません。
つまり、メーカー側が「完全に販売終了した」と明言しているわけではないのです。
ただし、イオン系列のネットスーパーでは同商品のページが一時的に非公開化されており、実質的に生産・出荷が止まっている可能性はあります。
この状態は「終売」ではなく「一時的な供給停止」の範囲と考えるのが妥当です。
再販やリニューアルの可能性は?
高カカオチョコの人気は依然として根強く、健康意識の高い層から一定の需要があります。
そのため、原料価格の落ち着きや供給体制の回復が見込まれれば、再販やリニューアルの可能性は十分にあります。
これまでもトップバリュでは、仕様変更後に再登場するケースがありました。
たとえば、パッケージデザインや内容量を調整した新バージョンとして復活した商品もあります。
今後、カカオ80%や90%など新たなラインで再登場する可能性もあるでしょう。
代替として選べる高カカオチョコ
「どうしても85%の味が好き」という人は、他ブランドの高カカオチョコレートを試すのも一つの方法です。
例えば、明治「チョコレート効果カカオ86%」、ロッテ「ZEROビターチョコ」、リンツ「エクセレンス85%」などが代表的な選択肢です。
価格帯はやや上がりますが、味や香りの個性を楽しむことができます。
また、トップバリュの「ひとくちカカオ70%ブラックチョコレート」も引き続き販売されています。
ややマイルドな味わいながら、同様の一口サイズ・個包装で、日常的に食べたい人には十分な満足感があります。
今後の動向に注目
今後、カカオ価格の動向やトップバリュの新商品情報に注目が集まりそうです。
カカオ豆市場が落ち着けば、供給面の問題も解消し、再び店頭に「カカオ85%」が戻ってくる可能性は十分あります。
また、イオンは季節限定・数量限定のチョコレート企画を行うことも多く、冬シーズンやバレンタイン前後に再登場するパターンも考えられます。
消費者としては、公式サイトや店頭のPOPをこまめにチェックし、見かけたら早めに確保しておくのが賢明です。
トップバリュカカオ85が売ってない今、できること
「売ってない=終売」と決めつけるのはまだ早い段階です。
流通の一時的な停滞やコスト調整による出荷抑制など、さまざまな要因が重なっている可能性が高いでしょう。
今できる対策としては、
- 近隣店舗を数軒回ってみる
- ネットスーパー(イオン、ダイエー、マックスバリュ)を検索
- 代替品で一時的に凌ぐ
といった方法があります。
そして、再販情報が出た際には早めに確保しておくのがおすすめです。人気商品ほど復活直後に品薄になる傾向があります。
まとめ:トップバリュカカオ85が売ってない理由と今後の展望
トップバリュカカオ85が売ってないのは、原料高騰やPB特有の生産調整、需要の変化などが重なった結果と考えられます。
現時点で公式の「終売」発表はなく、再販の可能性も残されています。
手頃で美味しい高カカオチョコとして人気を集めた商品だけに、ファンの間では復活を望む声が多く、今後のイオンの動きに注目が集まりそうです。
再び店頭であの苦くて濃厚な「トップバリュカカオ85%」が味わえる日を、期待して待ちましょう。

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