「最近、排卵検査薬を探してもドラッグストアで見つからない」「ネットでしか買えないの?」──そんな声をよく耳にします。
実際に棚から姿を消したと感じている人も多く、どうして買えなくなったのか不安になりますよね。
今回は、排卵検査薬がドラッグストアで売っていないと言われる理由や、今でも購入できる方法を分かりやすくまとめました。
そもそも排卵検査薬とは?仕組みを簡単におさらい
排卵検査薬は、妊娠を希望する人が「排卵のタイミング」を予測するための検査キットです。
尿中に含まれる黄体形成ホルモン(LH)の濃度が急上昇する時期を捉えることで、「排卵が近い」ことを知らせてくれます。
スティック状の検査薬に尿をかけ、数分待って判定ラインを見るだけ。陽性になれば、排卵の約1日前〜当日にあたるサインとされています。
基礎体温だけでは分かりにくい人や、周期が不安定な人にとっても、排卵検査薬は妊活の心強い味方です。
ただし、これはあくまで“予測”であり、「確実に排卵が起きた」と断定するものではありません。医師の診断を置き換えるものでもない点には注意が必要です。
ドラッグストアで見かけなくなったのはなぜ?
薬機法による販売規制の影響
「売ってない」と感じる一番の理由は、法律の変更による販売規制です。
2009年に薬事法(現・医薬品医療機器等法)が改正され、排卵検査薬は「第1類医薬品」に分類されました。
この分類の医薬品は、薬剤師による対面での説明と販売が義務付けられており、自由に棚から手に取る形では購入できません。
そのため、薬剤師が常駐していないドラッグストアや、夜間・早朝など薬剤師不在の時間帯には販売ができず、店頭に並べていない店舗も増えました。
「以前は普通に置いてあったのに…」という印象を持つ人が多いのは、この制度変更が背景にあります。
店舗側の事情も関係している
第1類医薬品を扱うには、薬剤師の常駐や販売記録など、店舗にとって一定の手間がかかります。
また、排卵検査薬は日常的に大量に売れる商品ではないため、在庫を抱えるリスクを避けて取り扱いを控える店舗も多いのです。
結果として、「どこのドラッグストアに行っても見つからない」と感じる状況が起きています。
実際には「販売終了」ではない!購入できる場所はまだある
排卵検査薬は販売中止になったわけではありません。
ただし、購入できる場所や方法に制限があるため、少し探し方を工夫する必要があります。
薬剤師のいる薬局・調剤併設ドラッグストア
一番確実なのは、調剤薬局や調剤併設型ドラッグストアで購入する方法です。
ウエルシア、スギ薬局、マツモトキヨシなどの大手チェーンでも、店舗によっては薬剤師が常駐しており、取り寄せや対面販売に対応しています。
行く前に「排卵検査薬の在庫ありますか?」と電話で確認しておくとスムーズです。
通販サイト(オンライン薬局)
第1類医薬品の通信販売も可能ですが、購入時には薬剤師からの説明が義務づけられています。
メールやチャットで簡単な問診を受け、その後発送される仕組みが多いです。
ネット購入なら周囲を気にせず買えるため、プライバシーを重視したい人にも向いています。
ただし、海外製の並行輸入品など、医薬品として正式に承認されていない商品も出回っています。
購入する際は、日本国内で認可を受けているメーカー(ロート製薬「ドゥーテストLH」など)を選ぶことが大切です。
「売ってない」と感じるもうひとつの理由:心理的ハードル
排卵検査薬は、購入時に薬剤師へ説明を受ける必要があります。
そのため、「人に聞かれるのが恥ずかしい」「妊活していることを知られたくない」と感じて、購入をためらう人も少なくありません。
また、棚に陳列されていないため、存在自体を知らずに「もう販売されていないのでは?」と思い込むケースもあります。
実際には薬局のカウンター奥に保管されている場合もあるため、店員さんに「排卵検査薬ありますか?」と尋ねてみるだけで解決することもあります。
使用時の注意点と正しい活用方法
排卵検査薬を使うときは、次のポイントを意識しましょう。
- 使用開始のタイミングを間違えない
月経周期が28日の人なら、次の生理予定日の17日前(=排卵予測日の3〜4日前)から使用を始めます。
不安な場合は説明書をよく読み、自分の周期に合わせて設定することが大切です。 - 結果の見方を理解する
判定ラインが濃く出たら「LHサージ」が起きており、排卵が近いサイン。
陽性反応が出た翌日〜翌々日が最も妊娠しやすいタイミングとされています。 - 医師に相談するタイミングを逃さない
検査を続けても陽性が出ない、周期が安定しないなどの場合は、婦人科に相談を。
ホルモンバランスの乱れや排卵障害など、医師の判断が必要なケースもあります。 - 複数の方法を併用する
基礎体温、排卵検査薬、排卵日予測アプリを組み合わせると、より正確にリズムを把握できます。
排卵検査薬がドラッグストアで見つからない時の対処法
もし近くの店舗で売っていなかった場合は、次のように行動すると良いでしょう。
- 調剤薬局を検索する
Googleマップで「調剤薬局 排卵検査薬」などと検索し、電話で在庫確認を行う。 - 大型チェーンの調剤併設店を狙う
すべてのドラッグストアが対象ではないため、「調剤併設型」かどうかを確認する。 - オンラインで正規品を注文する
ロート製薬、第一三共ヘルスケアなど、国内メーカーが販売している第1類医薬品を取り扱う通販サイトを利用する。 - 使い方が不安な場合は薬剤師に質問する
購入時に使用方法や注意点を確認しておくと、誤判定を防ぎやすくなります。
排卵検査薬は今も買える!正しい方法を知って安心を
ドラッグストアの棚から消えたように見えても、排卵検査薬は販売終了ではありません。
薬機法のルール変更で販売方法が変わっただけで、薬剤師のいる店舗やオンライン薬局では今でも購入可能です。
妊活をサポートする便利なツールとして、正しい方法で安心して使うことが大切です。
「売ってない」と感じたときこそ、少し視点を変えて探してみてください。
排卵検査薬は、あなたのタイミングを見つけるための心強いパートナーです。
