最近、「総合英語Evergreenが売ってない」「本屋にない」といった声を見かけるようになりました。大学受験や英語学習の定番書として長年愛用されてきたこの一冊が、なぜそんなに見つからないのでしょうか。この記事では、入手困難の背景と、代わりに使えるおすすめ教材をわかりやすく紹介します。
総合英語Evergreenとはどんな参考書?
「総合英語Evergreen」は、かつて多くの受験生に支持された「総合英語Forest」の後継書として誕生した英文法書です。総合英語Forestの著者陣が移籍し、いいずな書店から2017年に刊行されました。
A5判・672ページとボリュームがあり、英文法を「なぜそうなるのか」まで丁寧に説明する構成。初級者から上級者まで幅広く使える“総合型”の文法書として定評があります。
特に人気だった理由は3つ。
- 文法の基礎から大学受験レベルまでを1冊でカバー
- 図解や例文が豊富で、英文法の理解を深めやすい
- 学校採用でも使われており、信頼性が高い
つまり、「これをやっておけば英文法は完璧」と言われるほどの存在でした。
総合英語Evergreenが売ってないと言われる理由
そんな定番書が、なぜ「売ってない」「どこにもない」と言われているのでしょうか。理由は一つではなく、いくつかの要因が重なっています。
1. 出版から時間が経っている
総合英語Evergreenが発売されたのは2017年。すでに8年以上が経過しており、書店の棚が新しい教材に入れ替わった可能性があります。文法内容自体は今でも通用しますが、出版社の増刷ペースが落ちたことで市場に出回る数が減っています。
2. 出版社の規模と流通ルートの影響
総合英語Forestは大手の桐原書店から出ていましたが、総合英語Evergreenはいいずな書店という中堅出版社に変わりました。出版業界では、出版社の流通力によって店頭での在庫数や取次ルートが大きく左右されます。結果として「どの本屋にも置いてある」という状態ではなくなったのです。
3. 改訂や新版が出ていない
総合英語Evergreenは登場以来、大きな改訂版が出ていません。教科書採択などで新版が定期的に更新される参考書に比べ、再注目される機会が少なく、書店の棚から外されやすくなっています。
4. 需要が安定していない
一時期は総合英語Forestの代わりとして話題になりましたが、受験参考書市場は新刊の入れ替わりが早く、特定の本だけが長く売れ続けるケースは稀です。学校採用や予備校指定が減ると、印刷部数も抑えられていきます。
5. 中古市場への流出
新品が減る一方で、中古市場では総合英語Evergreenが頻繁に出回っています。メルカリなどでは「廃盤」「入手困難」と記載されており、未使用品は定価を超えることもあります。こうした動きも「売ってない」という印象を強めています。
どこで買える?まだ入手できる可能性はある
完全に手に入らないわけではありません。以下のルートでは、今でも購入できることがあります。
- オンライン書店(紀伊國屋書店・Amazon・楽天など)
一時的に「在庫あり」や「お取り寄せ可」と表示されることがあります。特に紀伊國屋書店のサイトでは、倉庫在庫が残っている場合もあります。 - 中古書店・古本サイト
BookOffオンラインやメルカリ、ヤフオクなどでは出品数が一定あります。状態の良いものを探せば、十分実用に耐えるものも見つかります。 - 出版社からの重版情報をチェック
いいずな書店の公式サイトでは、価格改定や在庫情報が随時更新されることがあります。今後の重版予定や改訂版が出る場合もあるので、定期的に確認しておくとよいでしょう。
総合英語Evergreenの代わりになる教材
もしどうしても総合英語Evergreenが手に入らない場合、同じように使える代替教材もあります。以下は、内容やレベルが近いものを中心にピックアップしました。
総合英語be(いいずな書店)
総合英語Evergreenと同じ出版社から出ている最新型の総合英語書。デザインが見やすく、例文も現代的。文法の考え方も総合英語Evergreenを踏襲しており、実質的な“後継書”といえます。
総合英語Harmony(いいずな書店)
英語を「感覚的に理解する」ことを重視したシリーズ。構成がシンプルで、独学でも使いやすいのが特徴。文法の全体像を短期間で整理したい人におすすめです。
総合英語FACTBOOK(桐原書店)
総合英語Forestの流れをくむ桐原書店の新定番。例文が豊富で、実際の英語表現を交えながら学べる構成です。学校教材としての採用も多く、信頼性があります。
English Grammar in Use(Cambridge)
海外でも定番の文法書。日本語版もあり、文法事項を英語で理解したい人に最適。総合英語Evergreenのように丁寧な解説を求める人に向いています。
どの教材を選ぶべきか?
文法の「深さ」と「使いやすさ」のバランスを考えると、次のような選び方ができます。
- 学校の授業や受験対策中心なら:総合英語FACTBOOK
- 自習や文法の基礎固めなら:総合英語be または 総合英語Harmony
- 英語の実用表現を伸ばしたいなら:English Grammar in Use
総合英語Evergreenにこだわりたい場合は中古や取り寄せを探しつつ、学習を止めずに他教材を並行使用するのが理想的です。文法書の違いはあっても、根本の文法体系は共通しています。
総合英語Evergreenが売ってない状況から学べること
今回の「総合英語Evergreenが売ってない」騒動は、学習者にとって一つの教訓でもあります。
どんなに優れた参考書でも、出版事情や流通環境によって突然手に入らなくなることがあります。だからこそ「これ一冊だけに頼る」のではなく、代替手段を常に考えておくことが大切です。
今後、出版社が改訂版を出す可能性もあります。もし重版や新版が出れば、再び書店に並ぶ日も来るでしょう。
それまでは、他の総合英語書を使って学びを止めないこと。文法の本質はどの教材でも変わりません。
まとめ:総合英語Evergreenが売ってない今、どう動くべきか
現時点で、総合英語Evergreenは新品の流通が限られており、店舗では見つけにくくなっています。原因は出版からの年月・流通の縮小・改訂の遅れなど複数。
しかし、オンラインや中古市場を活用すれば、まだ入手できる可能性はあります。
もし見つからない場合も、総合英語be、総合英語Harmony、総合英語FACTBOOKなど、内容面で遜色ない代替教材が存在します。
学びの本質は「継続」にあります。手に入らないことを理由に止まるのではなく、別の一冊を手に取り、前に進んでいきましょう。
