スーパーやコンビニの冷蔵デザート棚で長年親しまれてきた「グリコカフェゼリー」。ほろ苦いコーヒーゼリーにクリームシロップをかけて楽しむあの味、久しぶりに食べようと思ったらどこにも売っていない──そんな声が近年急増しています。ネット上でも「販売終了？」「廃盤になったの？」と話題になっていますが、実際のところはどうなのでしょうか。この記事では、販売終了の真相やその理由、そして再販・入手方法まで詳しくまとめます。
グリコカフェゼリーとは？長年愛されたロングセラー商品
グリコカフェゼリーは、1979年にグリコが発売した冷蔵デザート。コーヒーゼリーに別添のクリームシロップをかけて楽しむスタイルで、ほろ苦さとコクのバランスが絶妙でした。使用されるコーヒーには香り高いキリマンジャロ豆が選ばれ、ゼリー全体の50％がコーヒー成分というこだわりぶり。クリームシロップにもバターや練乳が使われており、深みのある味わいが人気を集めていました。
一時期はコンビニの定番デザートとして常に棚に並んでいたほど。シンプルながらも「ちょっと大人の味」として根強いファンを持つ商品でした。
最近見かけない？販売終了の噂が広がった背景
では、なぜここ数年「グリコカフェゼリーが売ってない」と言われるようになったのでしょうか。
SNS上では2023年頃から「近所のスーパーで見かけなくなった」「もうどこにも売ってない」といった投稿が相次ぎました。実際、複数のスーパーやコンビニでは取扱いが停止されており、スタッフに尋ねても「現在は入荷していない」「メーカー出荷が止まっている」と案内されるケースが増えたようです。
こうした流通の減少から、「販売終了＝廃盤になったのでは？」という噂が広まったと考えられます。
実は完全な「販売終了」ではなかった？
ここで注目すべきは、グリコ公式から「完全に終売」との発表が出ていない点です。
2024年4月、グリコは「基幹システム障害」により一部製品の出荷を停止したと公表しました。その対象の中に「グリコカフェゼリー」も含まれており、出荷停止期間中は全国的に店頭から姿を消してしまいました。そのため、消費者の間で「販売終了では？」と誤解が広まったのです。
しかし同年11月、グリコは公式に「11月5日より順次出荷を再開する」と発表。つまり、流通が一時的に止まっていただけで、完全に終売したわけではありません。
この事実は、販売終了説を否定する大きな根拠となっています。
終了・出荷停止の背景にあった「売上低迷」と市場変化
それでも、なぜここまで入手しづらくなってしまったのでしょうか。その理由のひとつに、長年続いた「販売数量の減少」があります。
グリコの過去のリリースによると、2010年代にはすでに売上がピーク時の10分の1以下に落ち込んでいたといいます。コンビニデザート市場が多様化し、新しいカップスイーツやプリン、ムースなどが次々登場したことで、伝統的なゼリー系商品のシェアが縮小していったのです。
さらに、原材料費や物流コストの上昇も重なり、採算面で厳しい状況に。こうした背景から、グリコは「販売戦略の見直し」を行い、一時的に販売を絞ったり、出荷を制限したりした可能性があります。
過去のリニューアルと価格変更も関係している？
グリコカフェゼリーは、実は2015年にも大きなリニューアルを行っています。従来の100円前後から150円（税別）へと価格を引き上げ、大人向けの“プレミアムデザート”へと位置づけを変更しました。
このリニューアルは品質の向上を目的としたものでしたが、価格上昇によって購買層が一部離れたとも言われています。つまり、「味の良さはそのままに高級感を強めた」一方で、手軽に買えるおやつという立ち位置が薄れたのも事実です。
この価格戦略の変化も、販売数減少の一因とみられています。
現在の入手状況：店頭ではほぼ見かけず、ネット通販が中心
2025年現在、グリコカフェゼリーを日常的に見かける店舗は非常に少なくなっています。スーパーやコンビニの冷蔵デザート棚を探しても、他メーカーのコーヒーゼリーが並ぶことが多く、グリコ製はほとんど見当たりません。
ただし、完全に入手不可能というわけではありません。楽天市場や一部のネットスーパーでは、少量ながら在庫が確認されています。
特に地域密着型スーパーや業務用卸では「在庫限り」「期間限定」で販売しているケースもあります。
通販の場合は在庫が変動しやすく、価格が通常より高めに設定されることもあるため、購入の際は販売元や発送予定日をよく確認するのがおすすめです。
再販・復活の可能性は？メーカーの動向をチェック
2024年11月に出荷再開が行われたことから、今後の再販・再流通の可能性は十分にあります。グリコはシステム障害の影響で一時的に物流を止めていただけであり、商品そのものが廃止されたわけではないためです。
とはいえ、全国規模で安定供給が再開されるには時間がかかる可能性もあります。
メーカーの公式サイトやニュースリリース、お客様センターの案内などを定期的に確認しておくとよいでしょう。
また、SNSでは「〇〇県のスーパーで見かけた」「再入荷していた」といった目撃情報も投稿されています。地域差があるため、近隣店舗をこまめにチェックするのもおすすめです。
代替品・似ている味わいの商品もチェック
「どうしてもあの味が恋しい…」という方には、他メーカーのコーヒーゼリーを試してみるのも一案です。
たとえば、森永乳業の「マウントレーニア カフェゼリー」や、雪印メグミルクの「コーヒーゼリー」などが比較的近い味わいとして人気です。
また、カフェやコンビニのチルドスイーツコーナーでも、クリーム付きのコーヒーゼリー系デザートが定期的に登場しています。味わいは異なるものの、「ゼリー×クリーム」の組み合わせを楽しみたい人には十分満足できるでしょう。
消費者の声：「また食べたい」「復活してほしい」
SNSやレビューサイトでは、今でもカフェゼリーファンの熱い声が多数見られます。
「学生時代によく食べていた。あの味が忘れられない」
「毎年夏になると買っていたのに、急に消えて寂しい」
「再販してくれてうれしい！また定番商品に戻ってほしい」
こうした声が継続的に上がることで、メーカーが再販を検討する可能性もあります。長年愛されてきた商品だけに、復活を待ち望むファンの存在は大きな力になっているはずです。
グリコカフェゼリーは「販売終了」ではなく「一時的な出荷停止」
結論として、グリコカフェゼリーは完全な販売終了ではなく、「一時的な出荷停止」と「流通減少」によって入手困難になっていた、というのが現状の正しい理解です。
システム障害や売上低迷など、複数の要因が重なった結果、一時的に市場から姿を消しましたが、メーカーは出荷再開を公表しており、再び流通する可能性があります。
今後は、公式サイトやスーパーの入荷情報をこまめにチェックしながら、再販のタイミングを待つのが良さそうです。ネット通販も活用すれば、まだ手に入るチャンスが残っています。
グリコカフェゼリーが販売終了って本当？今後の展望まとめ
グリコカフェゼリーは、1979年の発売以来、40年以上にわたって愛されてきたロングセラー商品。確かに現在は入手しづらくなっていますが、「完全終了」ではなく「出荷停止・流通縮小」が原因でした。すでに再開の動きもあり、今後の再販・復活が期待されています。
昔からのファンも、最近存在を知った方も、再びあのほろ苦くてクリーミーな味を味わえる日を楽しみに待ちましょう。
