キャンプ好きの間で「ワンルーム型テントの代名詞」とも言われていたDODのタケノコテント。広々とした居住空間とかわいらしい見た目で、多くのファミリーキャンパーから愛されてきました。ところが、いつの間にか公式サイトから姿を消し、「販売終了」という文字が。いったいなぜタケノコテントは販売終了になってしまったのでしょうか？今回はその背景や代替モデル、再販の可能性まで詳しく紹介します。
DODの「タケノコテント」とはどんなテント？
まずは「タケノコテント」についておさらいしておきましょう。
DOD（ディーオーディー）が発売していたタケノコテントは、8人前後がくつろげる大型のワンルームテントです。屋根部分にポリコットン（ポリエステルとコットンの混紡素材）を使い、結露しにくく、夏は涼しく冬は暖かい快適な空間を実現していました。壁部分には軽量なポリエステル生地を採用し、広さと設営しやすさを両立した点も人気の理由です。
特徴的なのは、リビングと寝室を分けず「ワンルーム構造」にしたこと。床の一部を取り外して土間スペースを作れるため、食事や焚き火を楽しむエリアと寝室を1つの空間にまとめることができました。この“ワンルーム型キャンプ”という発想が、多くのキャンパーに新しいスタイルとして受け入れられたのです。
タケノコテントが販売終了になったのはなぜ？
そんな人気モデルが販売終了となった背景には、いくつかの理由が重なっています。DODが公式に「販売終了」と発表しており、現在では公式サイト上でも「販売終了（T8-495）」と明記されています。
1. モデルチェンジによるリニューアル
最大の理由は、「タケノコテント2」の登場です。旧モデル（T8-495）の後継として、改良を加えた新バージョンが2020年頃に発売されました。デザインのコンセプトはそのままに、より快適で耐久性の高い仕様に刷新されたため、旧モデルは役目を終えた形です。
タケノコテント2では、通気性を高める大型メッシュ窓や天井のベンチレーターが追加され、より快適に過ごせるようになりました。また、構造強度の向上や結露対策の改善など、ユーザーの声を反映した進化が随所に見られます。
2. 素材コストや生産ラインの見直し
旧モデルは屋根にポリコットン素材を使用しており、製造コストが高めでした。さらに、大型テントであるため生産・輸送コストも重く、メーカーとしては効率化の見直しが必要だったと考えられます。キャンプ需要の高まりとともに、新素材を用いた軽量化・量産体制の整備が求められた結果、旧モデルの生産を終了した可能性があります。
3. 市場ニーズの変化
キャンプスタイルの流行も背景にあります。最近では、「2ルームテント」や「シェルター＋インナーテント」など、リビングと寝室を分けるスタイルが主流になっています。タケノコテントのようなワンルーム型は個性的で魅力的ですが、設営スペースや高さ制限のあるキャンプ場では不便に感じる人も多かったようです。そうした市場トレンドの変化も、販売終了の一因といえるでしょう。
4. ブランド戦略の刷新
DODは「ユニークで遊び心ある製品」を次々と生み出すブランドです。人気モデルでも定期的に生産を止めて新製品を投入する傾向があります。タケノコテントも例外ではなく、改良モデルの登場によって旧型を整理し、ブランドライン全体を刷新したと考えられます。
販売終了の時期はいつ？
公式に具体的な日付は公表されていませんが、タケノコテント2が登場した2020年頃には、すでに旧モデルは在庫限りとなっていました。2019年には仕様変更（天井外側ループの廃止など）が行われており、その時点で生産終了の準備が進んでいたとみられます。
その後、2020年秋に「タケノコテント2」の抽選販売が始まり、事実上の世代交代が完了しました。以降、旧タケノコテントは公式サイトでも「販売終了」表示となっています。
再販の可能性はある？
気になるのは「また買えるのか？」という点ですが、残念ながら公式再販の予定は現在のところ確認されていません。DODは基本的に同一モデルの再販を行わず、新しい仕様にアップデートしてリリースするスタイルをとっています。そのため、旧タケノコテントの新品を入手するのは難しい状況です。
ただし、中古市場ではいまだに高い人気を保っています。メルカリやヤフオクなどでは状態の良いものが高値で取引されており、タイミング次第では入手できる可能性があります。中古品を検討する場合は、汚れや破損、部品の欠品などをよく確認して購入するのが安心です。
代替モデルは「タケノコテント2」
旧タケノコテントの後継として登場したのが「タケノコテント2（T8-795シリーズ）」です。外観のかわいらしさはそのままに、快適性と耐久性が大幅にアップしています。
改良点の例
・全方向に大型メッシュ窓を配置し、通気性と開放感を強化
・トップベンチレーターを採用し、湿気や熱がこもりにくい構造に
・サイドウォールの角度を調整し、デッドスペースを減少
・フレーム強度を見直し、設営の安定性を向上
これにより、真夏や梅雨時期でも快適に過ごせるテントへと進化しました。価格は旧モデルより上がっていますが、改良点を考えれば十分納得できる内容です。DOD公式サイトでは抽選販売が行われることもあり、依然として高い人気を維持しています。
旧タケノコテントを入手する方法
現在、旧タケノコテントを正規ルートで新品購入するのは難しいものの、以下の方法で手に入る場合があります。
・中古フリマアプリ（メルカリ、ラクマなど）
・オークションサイト（ヤフオクなど）
・中古アウトドアショップ（セカンドアウトドア、ヒマラヤなど）
ただし、人気モデルのため出品価格が高騰していることも多く、状態によっては新品価格を超えることもあります。また、DODは純正部品の単品販売に対応していない場合もあるため、修理や補修を前提に検討する必要があります。
他ブランドの代替テントもチェック
もし「タケノコテントのような大型ワンルーム型がほしい」という場合は、他ブランドのテントも候補に入ります。
・グランベーシック エアマジック ドーム：エアフレームで設営が簡単な大型モデル
・ランドロック：広々とした2ルーム構造でファミリーキャンプ向け
・トンネル2ルームハウス：通気性と居住性を重視した万能型
これらはタケノコテントとは構造が異なりますが、居住性やデザインの方向性が似ており、代替候補として検討できます。
タケノコテントの魅力は今も健在
販売終了となった今でも、タケノコテントが愛されている理由は明確です。広さ・デザイン・快適性、そして「ワンルームで過ごす一体感」。どれも他のテントにはない独自の魅力があります。SNSでは現在も「もう一度販売してほしい」「中古でもいいから手に入れたい」という声が絶えません。
タケノコテントは単なるキャンプ用品ではなく、“家族や仲間と過ごす空間そのもの”として、多くのキャンパーの思い出に残っているのです。
タケノコテント販売終了の理由まとめ
・旧モデル（T8-495）は2020年頃に販売終了
・後継モデル「タケノコテント2」へリニューアル
・素材や構造を見直し、快適性と耐久性を向上
・公式再販の予定はなし、中古市場で流通中
・市場ニーズとブランド戦略の変化が背景
販売終了は少し寂しいニュースですが、改良を重ねた新モデルが登場したことで、DODのテントはさらに進化しています。これからタケノコテントに興味を持った人は、ぜひ「タケノコテント2」をチェックしてみてください。旧モデルの魅力を引き継ぎながら、現代のキャンプスタイルにぴったりな一張りとなっています。
タケノコテントが販売終了になった理由や代替モデルを理解すれば、今後のテント選びもきっとスムーズになるはずです。あなたのキャンプスタイルに合ったテントを見つけて、快適なアウトドアライフを楽しんでください。
