「リゲインが販売終了したって本当?」
このニュースを聞いて驚いた方も多いのではないでしょうか。かつて「24時間戦えますか?」のキャッチコピーで一世を風靡した栄養ドリンク・リゲイン。仕事や勉強、家事などで頑張る人たちの味方として長く愛されてきました。
しかし近年、「販売終了」「出荷停止」「製造終了」という情報が相次ぎ、店頭から姿を消しつつあります。この記事では、リゲインがなぜ販売終了になったのか、その背景や今後の再販情報、そして代替品までをわかりやすく紹介します。
リゲインとはどんな商品だったのか
リゲインは1988年に登場した栄養ドリンクブランドで、発売当初から「疲労回復」「滋養強壮」「栄養補給」を目的とした指定医薬部外品として人気を集めました。
特に「24時間戦えますか?」というテレビCMは社会現象を巻き起こし、日本の“働きすぎ時代”を象徴する存在として知られるようになりました。
販売元は第一三共ヘルスケア(旧・三共株式会社)。長年にわたり「リゲイン24」「リゲインゼロ」「リゲインX」など、多数の派生商品を展開してきました。コンビニやドラッグストアで手軽に購入できる定番ドリンクとして、幅広い世代に支持されていたのです。
リゲインが販売終了になった理由
では、なぜリゲインは販売終了になってしまったのでしょうか。
実は「ブランド全体が消えた」というより、「主力商品や一部シリーズが製造・出荷を終了した」という形が正確です。
1. 市場の変化とエナジードリンクの台頭
第一の理由は、市場の変化です。かつて栄養ドリンクといえば「タウリン」「ビタミンB群」を中心とした滋養強壮型が主流でしたが、現在は「エナジードリンク」市場が急拡大。
レッドブルやモンスターエナジーといった製品が若年層に浸透し、手軽で刺激的な飲み口が人気を集めています。
結果として、従来の栄養ドリンク市場は縮小傾向に。メーカー各社が商品の整理・統廃合を進める中、リゲインもその流れに巻き込まれたと考えられます。
2. 消費者ニーズの変化
次に、消費者の健康意識や働き方の変化です。
「24時間戦う」よりも「無理せず休む」「バランスを取る」といった価値観が重視される時代になりました。
こうしたライフスタイルの変化により、リゲインが掲げていた“頑張る人を応援する”メッセージが、時代のニーズと合わなくなってきた側面があります。
3. コスト・流通面での整理
加えて、製造・流通コストの高騰も影響しています。
複数の派生シリーズを同時展開していたリゲインは、生産ラインや在庫管理の負担が大きく、需要減少に伴いブランド再編を行ったとみられます。
実際に「リゲインメディラクト」は2023年12月に販売終了、「主力製品の出荷終了」は2024年4月と報じられています。
現在も販売されているリゲイン製品
すべてが終了したわけではありません。
現在でも一部のリゲインシリーズは販売が続いています。代表的なのが「MJリゲイン」。
これはタウリン1,000mgを配合した指定医薬部外品で、肉体疲労や食欲不振、病中病後の栄養補給などに効果をうたう製品です。ドラッグストアや通販で今も入手可能です。
また、通信販売向けにはサプリメントタイプの「リゲイントリプルフォース」なども展開されていましたが、こちらも一部は販売終了。現在はブランド全体が“サプリメント中心”にシフトしている印象です。
再販の可能性はあるのか
気になるのは「再販」ですが、2025年現在、第一三共ヘルスケアから再販に関する正式な発表は出ていません。
公式サイトでは「リゲインメディラクト」販売終了の案内に「今後ともリゲインシリーズをご愛顧ください」との記載があるものの、新商品の投入や復刻の情報は確認されていません。
ただし、リゲインというブランド自体は完全に終了しておらず、「MJリゲイン」など一部商品が継続していることから、将来的に新形態・新コンセプトとしてリニューアル展開される可能性は残されています。
健康食品市場では「懐かしのブランド復活」も少なくないため、動向を注視しておく価値はありそうです。
リゲインが買えないときの代替品・おすすめ商品
リゲインが手に入りにくくなった現在、同じような効能を求める人に向けて、代替品をいくつか紹介します。
ここでは薬機法や景品表示法に抵触しない範囲で、一般的な選択肢を紹介します。
- 滋養強壮系ドリンク(指定医薬部外品)
タウリンやビタミンB群を配合した製品が多く、肉体疲労時の栄養補給に向いています。リポビタンDやチオビタドリンクなどが代表例です。 - エナジードリンク(清涼飲料)
カフェインやアルギニンを含み、気分をリフレッシュしたいときに飲まれるタイプ。レッドブルやモンスターエナジーなどが人気です。 - サプリメントタイプの栄養補助食品
生活リズムを整えたい人や、持続的にエネルギーを補いたい人向け。薬局や通販サイトで手軽に購入できます。
これらを選ぶ際は、目的や体調、成分表示をしっかり確認することが大切です。特に医薬部外品や清涼飲料にはそれぞれ異なる効果・作用機序があるため、用途に応じて使い分けましょう。
リゲインが残したものと時代の変化
リゲインの販売終了は、単なる商品の終わりではなく、日本の社会や働き方の変化を象徴する出来事でもあります。
かつて“戦うビジネスマン”の象徴だった栄養ドリンクは、今や“無理をしないための健康補助”へと価値を変えつつあります。
リゲインが築いたブランドイメージや「頑張る人を支える」という理念は、形を変えて今も多くの人に受け継がれています。
時代に合わせて姿を変える健康サポートブランドとして、今後も新しい展開が期待されます。
まとめ:リゲイン販売終了の背景とこれから
リゲインの販売終了は、市場縮小や価値観の変化、そしてエナジードリンクの台頭など複数の要因が重なった結果でした。
とはいえ、完全にブランドが消えたわけではなく、一部製品は今も販売されています。再販情報は現時点で未発表ですが、ブランド再編やリニューアルの可能性は残されています。
手に入らなくなったリゲインを懐かしむ声も多く、かつての名キャッチコピーが再び脚光を浴びる日が来るかもしれません。
これからも、私たちの健康や頑張りを支える存在として、リゲインの精神は生き続けていくでしょう。
