蛍光灯の「FL20SS N 18」といえば、長年オフィスや家庭で使われてきた定番の20形直管ランプです。ですが、最近「売っていない」「在庫がない」という声をよく聞きます。実はこの型番、すでにメーカーでの生産が終了しており、在庫限りの取り扱いになっているのです。
この記事では、FL20SS N 18の代替品を探している方に向けて、互換性のある蛍光灯やLEDタイプへの交換方法、そして明るさや省エネの面での違いをわかりやすく紹介します。
FL20SS N 18とは?特徴と基本仕様をおさらい
まずはこの型番の基本を整理しておきましょう。FL20SS N 18は「20形直管蛍光灯(グロースタータ形)」と呼ばれるタイプで、全長約580mm、口金はG13、消費電力は18Wです。
「SS」はスリムストレート、「N」は昼白色(Natural white)を意味します。つまり、自然で白っぽい光色が特徴で、家庭やオフィス照明として非常に使いやすいランプでした。
かつてはパナソニック、東芝、日立、NECなどの主要メーカーが製造していましたが、近年のLED移行の流れにより、この蛍光灯はすでにほとんどのメーカーで製造を終了しています。
FL20SS N 18が販売終了した理由
販売終了の主な理由は、環境規制と省エネ化の流れです。
2020年代に入ってから、日本でも蛍光灯からLED照明への転換が急速に進んでいます。国や自治体でもLED導入の支援制度が広がり、企業照明の主流がLEDへ完全移行しつつあるため、蛍光灯の需要が激減しました。
さらに、水銀を含む蛍光灯の製造・輸出入が段階的に制限されていることも大きな要因です。これにより、多くのメーカーが蛍光灯そのものの生産ラインを終了し、LED製品の開発・販売へ移行しました。
つまり、FL20SS N 18がなくなったのは「需要減」と「環境規制」の両方が背景にあるのです。
代替品を選ぶときの基本ポイント
では、FL20SS N 18を使っていた照明器具にどんなランプを選べばいいのでしょうか。ポイントは次の3つです。
- 口金がG13タイプであること
FL20SS N 18シリーズは口金がG13なので、同じG13口金の蛍光灯・LEDであることが前提です。 - 長さと形状が同じであること
約580mmの「20形」タイプを選びます。これが違うと器具に収まりません。 - 点灯方式の確認
FL20SS N 18は「グロースタータ形」です。LEDに交換する場合、グロー管を外すだけで使える「工事不要タイプ」を選ぶと簡単です。
この3点を満たしていれば、比較的スムーズに代替・交換ができます。
同じ蛍光灯タイプの代替品
まずは、従来の蛍光灯のまま交換できる「後継型」を見てみましょう。
代表的な製品は以下の通りです。
- パナソニック「FL20SS・N/18RF3」
- ホタルクス(NECライティング)「FL20SS・N/18」
- 東芝ライテック「FL20SS・N/18R」
これらはいずれもFL20SS N 18と互換性があり、同じ明るさ・光色で使用できます。
ただし、注意点として「これらも生産終了に近い」ことが挙げられます。メーカーによってはすでに出荷終了しており、通販サイトでは“在庫限り”と明記されていることが多いです。
つまり、「同じ蛍光灯タイプで交換する方法」は短期的な延命にはなりますが、長期的な解決にはなりません。
長期的にはLED化が最も現実的な選択肢
現在、蛍光灯の代替として最もおすすめされているのが「直管LEDランプ」への交換です。
LED化のメリットは明確です。
- 消費電力が約半分になる(電気代の節約)
- 点灯が速く、チラつきが少ない
- 発熱が少なく、虫が寄りにくい
- 長寿命(平均4〜5万時間)で交換頻度が激減
例えば、「20形直管LED(昼白色)」という表記の製品を選べば、FL20SS N 18と同等の光量を確保できます。
有名どころでは、アイリスオーヤマ、オーム電機、ハタヤ、アイリスLEDなどの製品が人気です。
LEDへの交換は難しい?グロー式なら工事不要タイプも
「LEDに交換したいけど、工事が必要なのでは?」と不安に思う方も多いでしょう。
実際には、グロースタータ式器具なら工事不要でそのまま使えるタイプも多く販売されています。
使い方は簡単で、古い蛍光灯を外し、付属のダミーグロー(グロー球の代わり)を入れてLED管を取り付けるだけ。これで既存器具をそのまま活かせます。
ただし、電子安定器式やラピッドスタート式の場合は電気工事が必要になることがあるため、器具の型番を確認しておくことをおすすめします。
LED化のコストと電気代の比較
FL20SS N 18(消費電力18W)を1日8時間点灯した場合、1か月あたりの電気代はおよそ100円前後。
同等の明るさのLEDランプ(消費電力9W)に交換すると、電気代は半分の約50円ほどになります。
さらに、蛍光灯の寿命は約6,000〜12,000時間ですが、LEDは40,000〜50,000時間と圧倒的に長寿命です。
結果的に、初期投資を数年で回収でき、長期的には経済的メリットが大きいといえます。
光の色と明るさの選び方
蛍光灯と同じ「昼白色(N)」を選ぶのが基本ですが、作業内容や部屋の雰囲気に合わせて次のような選択も可能です。
- 昼白色(N):自然でバランスが良く、オフィスやリビング向け
- 昼光色(D):白く明るく見える。勉強部屋やキッチン向け
- 電球色(L):暖かい色味。寝室やリラックス空間におすすめ
LEDの場合、光の指向性が強いので、広く照らしたい場合は「全方向タイプ」「乳白カバー付き」を選ぶと自然な光になります。
購入時の注意点と互換性チェック
LED化を進める際は、次の点をチェックしておくとトラブルを防げます。
- 器具の型番と点灯方式を確認する(スタータ形かどうか)
- 口金がG13タイプかを確認
- 既存安定器の有無(古い場合はLED対応器具への交換も検討)
- 屋内用・屋外用の違い(防水タイプが必要な場合あり)
また、ネット通販では安価なノーブランド品も多く見かけますが、信頼できるメーカー(パナソニック、アイリスオーヤマ、オーム電機など)を選ぶほうが安心です。
明るさと省エネの両立を目指すならLED互換ランプ一択
「できるだけ安く済ませたいから在庫の蛍光灯を探したい」という気持ちはもっともですが、現実的には在庫が減る一方です。
一方で、LED互換ランプなら今後も安定して入手でき、光の品質も向上しています。
特に最近の直管LEDは演色性も高く、蛍光灯とほとんど違和感のない明るさと色合いを再現できるようになりました。省エネ性能も高く、長期的には電気代・交換コストの両面でメリットが大きいでしょう。
まとめ|FL20SS N 18の代替品はLEDで明るく省エネに
FL20SS N 18は長く愛用されてきた20形蛍光灯ですが、すでにメーカー生産が終了し、今後は入手が難しくなります。
同型の蛍光灯を一時的に使う方法もありますが、長期的な安定性を考えるならLED直管ランプへの切り替えが最もおすすめです。
グロー式器具なら工事不要タイプのLEDも豊富に出ており、簡単に交換できます。
明るさ・光色を選べば、蛍光灯と同じ快適な照明を維持しながら、省エネと長寿命を両立できます。
これを機に、FL20SS N 18の代替品をLEDに切り替えて、電気代を抑えつつ、明るく快適な空間を実現してみてください。
