「トイレのタンクに“ S731B ”と書かれているけど、もう水漏れが止まらない…」「修理しようにも、部品がないと言われた」。そんな悩みを持つ方が今とても多いようです。この記事では、TOTOの古いタンク品番「S731B」が販売終了になった理由と、今選べる代替便器・便座の最新情報をまとめました。
交換を検討している方にとって、安心して判断できるように分かりやすく解説します。
TOTO S731Bとは?まずは製品の基本を知っておこう
S731Bは、TOTOの「密結タンク式便器」に使われていたロータンクの型番です。
一般家庭のトイレで広く普及したタイプで、陶器製の便器本体とタンクが別々になっている“密結式”の構造を持っています。
このタイプは1980〜1990年代に特に多く使われており、当時のTOTOを代表するシリーズの一つでした。今も現役で使われている家庭は多いですが、残念ながら現在はすでに生産終了。メーカーの公式部品検索でも「代替品なし(none)」と表示されています。
なぜTOTO S731Bは廃盤になったのか?
部品供給期間の終了
TOTOでは、便器やタンクなどの「補修用部品」を、製品の生産終了から15年間を目安に保有しています。
S731Bシリーズは製造からすでに20年以上が経過しており、公式の部品供給期間を超えているため、メーカーとしては「修理対応終了」と判断しているのです。
技術的な古さと節水基準の変化
S731Bは、当時の標準的な8〜13リットル洗浄タイプ。現在主流の節水型(4.8リットル前後)に比べて水の使用量が多く、最新モデルとは構造自体が異なります。
内部構造や接続位置も古い規格のため、現行タンクをそのまま付け替えることはできません。
部品流通の減少
古いタンク向けのボールタップや排水弁などは、長年修理部品として流通してきましたが、現在は在庫限り。
一部の通販サイトで互換部品が販売されていますが、すでに純正品の供給はほぼ終了しています。
S731Bの修理はまだできる?部品で延命する方法
タンク本体や陶器部分が割れていなければ、内部部品の交換で延命できる場合もあります。
たとえば以下のようなパーツは、今でも入手できる可能性があります。
これらを交換することで、水漏れや止水不良の多くは改善可能です。
ただし、タンク本体のヒビや経年劣化が進んでいる場合は、部品交換だけでは解決できません。その場合は、便器ごと交換する方が確実で長持ちします。
TOTO S731Bの代替品:便器ごと交換するならどれがいい?
S731Bの後継タンクは存在しませんが、「便器ごと交換」すれば問題なく最新型にリニューアルできます。
以下では、実際にS731Bからの交換に向いている代表的なTOTO製便器を紹介します。
1. TOTO CS670B+SH671BA セット
床排水タイプの標準的な便器セット。現在の住宅で最も一般的な構造で、価格も比較的手ごろです。
S731Bが付いていた旧型密結式便器からの交換にも対応しやすく、工事業者にも扱いやすいモデルです。
2. TOTO ピュアレストQRシリーズ
TOTOの現行ラインナップの中でも人気が高い節水型モデル。
「手洗い付き」「手洗いなし」どちらも選べるため、既存のトイレレイアウトにも柔軟に対応できます。
洗浄水量は約4.8リットルで、従来の半分以下。水道代の節約にもつながります。
3. TOTO 一体形ウォシュレット便器
タンク・便座・ウォシュレットが一体化した最新型。
清掃性が高く、見た目もすっきりしたデザインが人気です。
費用は少し高くなりますが、古いトイレから一気に快適性を上げたい人におすすめです。
4. 壁排水タイプ(CS670BP+SH670BA)
マンションなどで壁排水仕様になっている場合はこちら。
排水位置の違いを確認したうえで選ぶ必要がありますが、TOTOではこのタイプの現行モデルも多数販売されています。
交換時のチェックポイント
トイレをまるごと交換する場合、次の3点を確認しておきましょう。
排水方式を確認
床排水(下に配管があるタイプ)か、壁排水(後ろに配管が出ているタイプ)かで選ぶ便器が変わります。
間違えると取り付けができないため、必ず既存の排水位置を確認してから発注しましょう。
給水位置を確認
古いタンクは給水管が壁側や床側にあることがあります。
新しい便器を設置する際には、給水位置が合わない場合もあるため、業者に相談して調整してもらうのが確実です。
便座の種類を選ぶ
ウォシュレット一体型にするか、既存便器に取り付ける温水洗浄便座を別途選ぶかを決めましょう。
TOTOなら「TCF6623(ウォシュレットSB)」などが人気です。
実際の交換費用の目安
費用は製品代+施工費で決まります。おおよその相場は以下の通りです。
- 標準的な密結便器セット(CS670B+SH671BAなど):約5〜8万円
- 一体型ウォシュレット便器:10〜15万円前後
- 交換工事費(撤去・設置・処分含む):約3〜6万円
合計では、おおよそ8〜20万円程度が目安となります。
古いトイレからの交換の場合、給水や排水の位置変更が必要になるケースもあり、追加費用が発生することもあります。
部分修理と全交換、どちらが得か?
「部品を交換して延命する」「便器ごと新しくする」――どちらを選ぶべきか迷う方も多いでしょう。
- まだタンクが無傷で、水漏れの原因が内部部品のみなら修理でも可
- タンクや陶器本体にヒビがある、または部品供給が終了しているなら交換が現実的
- 長期的には節水型便器に変えるほうがコストメリットが大きい
10年以上使用している便器は、内部パッキンや樹脂部品が経年劣化しているため、たとえ修理しても別の箇所がすぐに壊れることがあります。
結果的に修理を繰り返すより、新しい便器に交換するほうが安心で経済的です。
S731Bを使っている家庭におすすめのステップ
- タンクに「S731B」と書かれているか確認する
- 水漏れ・ヒビ・変色などの症状をチェック
- 部品交換で直せそうか(THYS4Aなど)を調べる
- 修理が難しい場合は、床排水/壁排水タイプを確認
- TOTOの現行モデル(ピュアレストQRシリーズなど)を選定
- 施工業者またはリフォーム店に見積もりを依頼
この流れを踏めば、スムーズに代替便器へ移行できます。
DIYが得意な方でも、排水や固定工事は専門知識が必要なので、最終的な取り付けは業者に依頼するのが安全です。
まとめ:TOTO S731Bの代替品選びで後悔しないために
S731Bはすでに公式には代替タンクが存在せず、修理対応も終了しています。
ただし、内部部品の交換で延命できるケースもあり、状況によっては一時的な修理も可能です。
しかし、長期的な視点で見れば便器ごと最新モデルに交換するのが最も確実で安心です。
ピュアレストQRシリーズなどの現行モデルなら節水・清掃性・デザインすべてが向上し、毎日のトイレが快適になります。
古い便器をずっと使い続けるよりも、交換後の満足度は確実に高いでしょう。
TOTO S731Bの代替品はこれで決まり
最後にもう一度まとめると——
TOTO S731Bに完全な後継タンクは存在しません。
代わりに、現行の**CS670B+SH671BAセットやピュアレストQRシリーズ**が実質的な代替となります。
内部部品の交換で対応できる場合もありますが、タンク破損や経年劣化が進んでいる場合は便器ごと交換が最善です。
「TOTO S731Bの代替品はこれ!」
この記事が、あなたのトイレリフォームを迷わず進めるための参考になれば幸いです。
