浴室の天井から「ゴーッ」という音が鳴る、換気の効きが悪い、カバーが黄ばんできた——。そんな時に調べてみると「UBF 101W」という古い型番が出てくることがあります。
実はこのUBF 101W、かつて多くのユニットバスで採用されていた定番の天井換気扇。しかし現在はすでに販売終了・廃番扱いになっており、同じ型番を探しても見つからないケースがほとんどです。
そこでこの記事では、UBF 101Wの代替品・互換型番の探し方や、交換時の注意点・おすすめの進め方をわかりやすくまとめます。これから交換を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
UBF 101Wとは?まずは基本をおさらい
UBF 101Wは、江本工業(EMOTO)やローヤル電機などが製造していた浴室用天井埋込型換気扇の一種です。ユニットバスに最初から設置されていることが多く、トイレや洗面所と共用で換気を行うタイプとしても使われていました。
特徴としては以下の通りです。
- 埋込穴寸法:200×150mm
- 化粧カバー:240×240mm前後の正方形タイプ
- 電源:AC100V(単相)
- 天井裏ダクト排気型
このサイズは少し特殊で、現在の市販モデルとは寸法が合わないことが多いのが難点。
そのため「UBF 101Wを外して他社製をそのまま取り付け」という単純な交換は難しく、寸法・ダクト位置・電気配線を確認してから互換機種を選ぶ必要があります。
UBF 101Wが販売終了になった理由
UBF 101Wは長く流通していたモデルですが、製造元である江本工業やローヤル電機の一部製品ラインが終了し、保守部品扱いに移行しました。
結果的にメーカー公式のサポートや部品供給が終了し、「純正品の入手が困難」な状態になっています。
もうひとつの理由は住宅設備全体の世代交代です。
最近の浴室換気扇は、省エネ・静音・乾燥機能付きなどの多機能化が進んでおり、UBF 101Wのような“換気専用”タイプは徐々に姿を消しました。
そのため今では、旧型をそのまま補修するよりも「互換換気扇」や「リニューアル用換気扇」に交換するのが主流になっています。
UBF 101Wの代替品を探すときに確認すべきポイント
代替品を選ぶ前に、まず次の3点を確認しておきましょう。ここを押さえておくことで、購入後の“取り付けできなかった”という失敗を防げます。
1. 埋込穴寸法とカバーサイズ
UBF 101Wの埋込穴は「200×150mm」。
最近の換気扇は「200×200mm」「240×240mm」など正方形タイプが主流のため、寸法がぴったり一致しないことがあります。
わずか数センチの違いでも、天井裏に干渉したり固定ビス位置が合わなかったりするため、事前に現物の開口サイズをメジャーで測るのが必須です。
2. ダクト径と排気方向
UBF 101Wは天井上方排気タイプで、ダクト径は100mm前後。
代替品を選ぶ際は「上方排気」「ダクト径100mm対応」であることを確認しましょう。
排気方向が違うタイプ(側方排気など)を選ぶと、天井裏でダクトの曲げや延長工事が必要になります。
3. 電源接続方式
UBF 101Wは端子台接続(電線をねじ止めするタイプ)が多いですが、近年のモデルではコネクタ接続が主流です。
どちらの場合も100V電源ですが、配線作業には電気工事士の資格が必要なため、安全のため専門業者への依頼を推奨します。
互換・代替可能なおすすめ換気扇
完全な同型は廃番になっているため、現在は「寸法が近い」または「リフォーム対応」の機種を選ぶのが現実的です。
いくつか代表的な候補を挙げると次のようになります。
- 三菱電機 VD-10ZC10シリーズ
標準的な浴室換気扇で、静音性と省エネ性能が高い。埋込寸法200mm角のモデルもあり、UBF 101Wからのリニューアル例が多い。 - パナソニック FY-17C7/FY-17C8シリーズ
埋込寸法175mm角でやや小さめだが、天井材の補修枠を利用すれば代替可能。メンテナンス性に優れる。 - 東芝 DVP-T10Kシリーズ
ダクト径100mm、上方排気タイプ。既存穴200×150mmにも加工次第で対応可能との事例あり。 - マックス(MAX)製リフォーム用換気扇
既設穴に合わせた調整金具付きのモデルがあり、UBF 101Wシリーズ交換に使われることもある。
これらの製品はいずれも“互換可能条件付き”であり、天井裏スペースやビス位置が一致するかを事前確認する必要があります。
自分で交換できる?それとも業者に頼むべき?
「換気扇くらいなら自分で交換できるのでは?」と思う方も多いですが、UBF 101Wのような天井埋込型の場合はDIYでの交換は難易度が高めです。
理由は次の通りです。
- 天井裏での作業が必要な場合がある
- ダクトや電源配線の取り外しに電気工事士の資格が必要
- 防湿仕様のため、誤った施工をすると漏電やカビの原因になる
実際、交換費用の目安は「本体代約1.5〜2万円+工賃1〜2万円前後」。
合計で3〜4万円ほどかかりますが、安全性と確実性を考えれば業者依頼が安心です。
交換時に気をつけたいポイント
UBF 101Wからの交換では、見落としやすい注意点がいくつかあります。
- 開口部を無理に拡張しない:石膏ボードが割れる恐れがあるため、寸法が合わない場合は補修枠を使用する。
- 防湿対策を確実に:浴室天井は湿気がこもりやすく、結露防止シートの貼り直しも重要。
- ダクトの位置ずれを確認:代替品によっては排気口の位置が数センチ違うため、延長ジョイントで調整する。
- 配線の劣化チェック:古い配線が硬化・腐食している場合は、交換時に新しく引き直すのが安全。
こうした作業を適切に行えば、新しい換気扇も長く快適に使えます。
代替交換を機に検討したいアップグレード
せっかく天井を開けるのなら、ワンランク上の機能付き換気扇に交換するのもおすすめです。
最近では以下のような多機能モデルも増えています。
- 浴室暖房乾燥機タイプ(冬場のヒートショック対策にも)
- 24時間換気機能付きタイプ(湿気やカビ防止に効果的)
- 静音・省エネタイプ(夜間でも運転音が気にならない)
取り付け条件が合えば、UBF 101Wの開口を利用してアップグレード可能です。
電源容量やダクト径の確認は必要ですが、快適性が大幅に向上します。
UBF 101Wの互換品・代替品を選ぶときのまとめ
- 現在の換気扇の埋込寸法・ダクト径・排気方向を必ず確認する
- 完全互換品がなければ、寸法が近いリフォーム対応モデルを検討する
- 電気配線が絡む場合は無理せず専門業者へ依頼する
- 交換のついでに静音・省エネモデルへの更新も視野に入れる
UBF 101Wは古いながらも多くの住宅に残っており、今でも交換需要が高い型番です。
互換機種を正しく選べば、天井を大きく加工せずにリニューアルできる可能性があります。
焦らず、寸法と仕様を確認しながら最適な代替品を見つけましょう。
ubf 101wの代替品を選ぶなら、今がチャンス
UBF 101Wはすでに製造終了しており、純正在庫が残っているのはごくわずかです。
在庫が切れると同型での交換は難しくなるため、異音や劣化を感じた段階で早めの交換を検討するのがおすすめです。
この記事で紹介したポイントを参考に、「埋込寸法」「排気方向」「電源方式」を確認しながら、あなたの浴室に合った最適な代替換気扇を選んでください。
快適で清潔な浴室環境を保つためにも、UBF 101Wの代替は今がタイミングです。
