「口唇ヘルペスが出そう…」そんな時に頼りにしていた人も多いのがアクチビア軟膏。しかし、最近になって薬局で見かけなくなったという声が増えています。実はこのアクチビア軟膏、すでに販売終了となっており、在庫限りの取り扱いになっているのです。この記事では、その背景と、同じように使える市販の代替薬をわかりやすく紹介します。
アクチビア軟膏とはどんな薬だったのか?
アクチビア軟膏は、口唇ヘルペスの再発時に使う抗ウイルス外用薬です。主成分は「アシクロビル」。ウイルスの増殖を抑えて症状の悪化を防ぐ働きがあります。唇や口の周りにピリピリと違和感が出始めた段階で塗ることで、水ぶくれや痛みを最小限に抑えられるのが特徴でした。
医師の診断を受けた経験がある人なら、薬局でも購入できる第1類医薬品として長年親しまれてきました。ベタつかず塗りやすい軟膏タイプで、外出前にも使いやすいと好評だった商品です。
なぜアクチビア軟膏は販売終了になったのか?
販売元のハレオン社(旧グラクソ・スミスクライン)は、2024年10月にアクチビア軟膏の販売終了を発表しました。公式文書によると「現行在庫の出荷をもって終了」との記載があり、製造中止が決定しています。
明確な理由は公表されていませんが、考えられる要因としては次のようなものが挙げられます。
- 医薬品の製造・流通体制の見直し
- 後継品や代替薬への切り替え促進
- 市販市場における販売実績や採算の影響
いずれにしても、アクチビア軟膏は今後再販予定がなく、薬局での取り扱いは在庫が尽き次第終了です。すでに大手通販サイトでも「在庫切れ」「取り扱いなし」となっているケースが増えています。
アクチビア軟膏がなくなったらどうする?代替薬の選び方
アクチビア軟膏が手に入らなくなっても、同じように使える市販薬はいくつかあります。ポイントは「アシクロビル配合かどうか」と「口唇ヘルペス再発に使えるか」を確認すること。初めての発症ではなく“再発時専用”である点は共通しています。
ここでは、アクチビア軟膏の代わりとして選ばれている代表的な市販薬を3つ紹介します。
① ヘルペシアクリーム
アクチビア軟膏と同じ「アシクロビル」が有効成分として配合された市販薬です。違いは“軟膏”ではなく“クリーム”タイプであること。ベタつきが少なく、メイク前でも使いやすいのが特徴です。
塗り心地が軽く、唇にテカリが残りにくいため、女性ユーザーにも人気。症状が出る前の「ピリピリ感」「チクチク感」の段階で塗ると、悪化を防ぎやすいとされています。使用回数は1日3〜5回が目安です。
同じアシクロビル成分なので、アクチビア軟膏を使っていた人にとって最も自然な移行先といえるでしょう。
② アラセナS軟膏・アラセナSクリーム
こちらは「ビダラビン」という成分を含む抗ウイルス薬。アクチビア軟膏と成分は異なりますが、目的は同じく口唇ヘルペスの再発治療です。医療機関でも処方される実績のある成分で、効果の実感に満足する声も多くあります。
軟膏タイプとクリームタイプの2種類があり、乾燥しやすい唇には軟膏タイプ、軽い塗り心地を求めるならクリームタイプがおすすめ。症状が現れた直後に使用するのがポイントです。
ビダラビンはアシクロビルと構造が異なるため、もし過去にアシクロビルで合わなかった人にも代替候補になります。
③ アシクロビル軟膏α(ジェネリック系)
一部の薬局では、アクチビア軟膏と同成分を含む「アシクロビル軟膏α」などの名称で販売されている商品もあります。内容成分はほぼ同等で、同じく口唇ヘルペスの再発時に使用可能です。
ただし、販売エリアや薬局によって取り扱い状況が異なり、全国的な流通量は少なめです。見つけた場合は薬剤師に成分や使用方法を確認したうえで購入するのが安心です。
市販薬でのセルフケアに注意したいポイント
口唇ヘルペスの市販薬は、あくまで「再発時に早めに塗って悪化を防ぐ」ことを目的にしています。初めて発症した場合や、症状が広がっている場合、市販薬では十分な効果が得られないことがあります。その際は自己判断せず、皮膚科や内科を受診しましょう。
また、市販薬を使う際は以下の点も意識しましょう。
- 違和感を感じたらすぐに塗る
- 患部を清潔に保ち、触らない
- 塗布後は手を洗う
- 水ぶくれを潰さない
- 紫外線やストレスを避ける
ウイルスは疲労や睡眠不足、紫外線によって再発しやすくなるため、薬だけでなく生活面での予防も大切です。
アクチビア軟膏がなくなった今、どう対応する?
アクチビア軟膏の販売終了は残念ですが、代替薬がいくつも登場している今、選択肢は十分にあります。重要なのは「再発時に備えておくこと」。ヘルペスはストレスや免疫低下のタイミングで突然現れるため、手元に薬があるだけで安心感が違います。
薬局で探す際は、「口唇ヘルペスの再発用」「アシクロビルまたはビダラビン配合」と書かれた商品をチェックしましょう。薬剤師に「アクチビア軟膏の代わりになる薬を探しています」と伝えれば、用途に合った市販薬を案内してくれます。
まとめ:アクチビア軟膏販売終了後のおすすめ代替品3選
アクチビア軟膏は2024年に販売終了となり、現在は在庫限りの状況です。再発時の塗り薬として同等の効果を期待できる市販薬としては次の3つが挙げられます。
どの薬も「再発時の早期対応」が鍵。違和感を感じたらすぐに塗ることで、症状を抑えられる可能性が高まります。
アクチビア軟膏が手に入らなくなった今こそ、自分に合う代替薬を見つけて備えておきましょう。唇のトラブルに悩まされず、安心して過ごせる日常を取り戻すために。
