「記念硬貨って、どこで買えるの？」――そう思ったことがある人は多いはず。オリンピックや万博、天皇陛下のご即位など、節目の年に発行される特別な硬貨は、見た目の美しさだけでなく、コレクションや贈り物としての価値も高いですよね。この記事では、記念硬貨を手に入れるための具体的な方法を、銀行・郵便局・ネット通販それぞれの視点からわかりやすく解説していきます。
記念硬貨とは？どんな種類があるのか
まずは「記念硬貨」について少し整理しましょう。記念硬貨とは、国や自治体の記念事業を祝して発行される特別な貨幣のこと。発行・製造は日本の造幣局が担当しており、流通を目的とした「通常記念貨幣」と、収集・観賞を目的とした「記念貨幣セット」などがあります。
代表的な例としては、大阪・関西万博記念貨幣、東京オリンピック・パラリンピック記念貨幣、天皇陛下御在位記念貨幣など。素材は500円のバイカラークラッド貨から、1万円の純金貨、1000円の銀貨まで多岐にわたります。
こうした記念貨幣は「額面通りに使える法定通貨」ではありますが、通常は流通せず、コレクションや投資、贈答用として人気を集めています。
造幣局オンラインショップで買う方法
もっとも確実で公式な購入ルートは、**造幣局オンラインショップ**です。ここでは記念貨幣のほか、ミントセットやプルーフ貨幣セットなども販売されています。販売開始時期や申込期間は発行ごとに異なり、抽選販売になるケースも多いです。
購入までの流れは次のとおりです。
- 造幣局オンラインショップ（https://www3.mint.go.jp/）にアクセス
- 「販売中の貨幣セット」や「抽選販売」ページを確認
- 申し込み期間内にカートに追加し、必要情報を入力
- 支払い方法（クレジットカード・銀行振込・コンビニ払いなど）を選択
- 当選・決済後、指定時期に発送される
特に人気の高い純金貨や限定プルーフセットは、抽選倍率が数十倍になることも。発売情報は造幣局の公式サイトやメールマガジンで事前にチェックしておくのがおすすめです。
また、通信販売方式で郵便はがきによる申し込みが指定される場合もあります。記入ミスや締め切り遅れは無効になるため、応募要項をよく確認してから手続きを行いましょう。
銀行での引換・購入方法
「ネットでの申し込みはちょっと不安…」という方にとって身近なのが銀行窓口での引換えです。造幣局が発行する記念硬貨のうち、500円など額面のある記念貨幣は、指定された銀行で額面通りに交換できるケースがあります。
例えば、2025年の大阪・関西万博500円記念硬貨では、全国の銀行や信用金庫で1枚500円として引換えが行われました。予約は不要で、窓口に行って現金500円を支払えば1枚入手できます。
ただし、注意点もあります。
- 取り扱いは全ての銀行で行っているわけではない
- 支店ごとの在庫枚数には限りがある
- 発行初日は特に混雑し、午前中で完売することも多い
特に都市部の大型支店は人気が集中しやすいため、地方の支店や信用金庫を狙うのも一つの方法です。銀行によっては整理券を配布する場合もあるので、発行前に各銀行の告知ページを確認しておくと安心です。
郵便局での取り扱いは？
郵便局（ゆうちょ銀行）では、基本的に記念硬貨の販売や交換は行っていません。ゆうちょ銀行の窓口では、記念硬貨を現金として両替することはできず、あくまで自分の口座に入金することができるだけです。
ただし、郵便局を通じて造幣局の通信販売を利用する場合は、郵便はがき申し込みや代金支払い（振替）で利用できることもあります。つまり、「記念硬貨を直接買える場所」というよりは、「申し込みや支払いのサポート役」として利用される場面が多いのです。
また、郵便局のネットショップ（日本郵便オンラインストア）では、切手や郵便グッズは販売されているものの、記念硬貨そのものの取り扱いは基本的にありません。
ネットショップ・オークション・コイン専門店で買う方法
公式販売期間を逃した人にとって、次に頼れるのが二次流通市場です。楽天市場やAmazon、ヤフオク！、メルカリなどでは、過去に発行された記念硬貨が多数出品されています。
例えば、東京オリンピック記念1000円銀貨や平成最後の500円記念貨などは、すでに造幣局では販売終了していますが、ネットショップで購入することが可能です。価格は状態や人気によって上下しますが、額面の数倍以上になるケースも珍しくありません。
また、コインショップや収集専門店でも、鑑定済みの記念貨幣が販売されています。店舗によっては保存ケース付き・証明書付きの商品もあり、ギフト用や投資目的として購入する人も多いです。
ただし、ネットやオークションで購入する際は、次の点に注意が必要です。
- 出品者の評価や販売実績を確認する
- 「未使用」「プルーフ」「ケース付き」など状態表記をよく見る
- 偽造品や模造品に注意する（特に高額な金貨）
- 「公式販売価格」より大幅に高い場合は相場を調べる
二次市場は希少な硬貨を探すには便利ですが、あくまで自己責任の取引になるため、信頼できる店舗を選ぶことが大切です。
記念硬貨購入時の注意点と豆知識
記念硬貨は法定通貨として使用できますが、日常生活で支払いに使うことはほとんどありません。コレクション目的が中心のため、保管方法や扱い方にも気をつけましょう。
- 手で直接触ると変色の原因になるため、手袋を使用する
- 湿気を避け、ケースやカプセルで保管する
- 造幣局発行のケース・証明書は必ず保管しておく
- 落下や摩耗による傷は価値を大きく下げる可能性がある
また、金融機関で大量の硬貨を取り扱う場合、手数料が発生することもあります。硬貨を預ける・引き出す前に、銀行ごとの手数料体系を確認しておくと良いでしょう。
記念硬貨の今後と入手チャンス
直近では、2025年大阪・関西万博記念貨幣シリーズが話題を集めています。第1次発行分に続き、第2次発行ではデザインの異なる500円バイカラー貨や1000円銀貨が登場予定。発行予定日や予約開始時期は造幣局公式サイトで随時発表されています。
過去にも東京五輪記念貨や即位記念貨のように、数年単位で新しいシリーズが登場しているため、造幣局の発表を定期的にチェックするのが確実です。メールマガジンに登録しておけば、新発行情報をいち早く受け取ることができます。
記念硬貨はどこで買える？まとめとこれから
最後にもう一度整理すると――
記念硬貨を買う方法は、大きく3つです。
- 造幣局公式サイト・通信販売で申し込む（最も安全で確実）
- 銀行で額面通りに引換える（限定500円硬貨など）
- ネットショップやコイン専門店で入手する（二次流通）
郵便局では直接販売は行っていないため、購入目的なら造幣局か銀行を中心に動くのが正解です。特に限定発行や抽選販売の記念貨幣は、発表直後が最も入手しやすいタイミング。抽選に外れても、後からネット市場で入手するチャンスはあります。
記念硬貨は、単なる金属の塊ではなく「時代を刻む小さなアート作品」です。興味を持った瞬間が、コレクションを始める最高のタイミングかもしれません。自分の手で、日本の歴史を刻む一枚を探してみてください。
