鉄道ファンの間で人気を集めている「鉄印帳」。御朱印帳の鉄道版ともいえるこのノートは、全国の第三セクター鉄道などを巡りながら各社オリジナルの「鉄印」を集めていく楽しみがあります。そんな鉄印帳はどこで買えるのか？この記事では、販売場所の一覧や通販での購入方法、さらに集め方のコツまで詳しく紹介します。
鉄印帳とは？仕組みと魅力をまず理解しよう
鉄印帳は、全国の地方鉄道会社が参加している「鉄印帳プロジェクト」によって誕生しました。
全国の鉄道会社を実際に訪れて、乗車証明と引き換えにその会社独自の「鉄印」を押印してもらうことができます。スタンプラリーのような感覚で、旅の思い出を形として残せるのが人気の理由です。
各社が用意する鉄印はデザインも多様で、手書き文字や印章、イラスト入りなど個性豊か。
旅先でしか入手できないという特別感も、鉄印帳の魅力を高めています。
鉄印帳はどこで買える？基本は駅窓口販売
鉄印帳は原則として、参加している各鉄道会社の指定駅窓口で販売されています。
一般的な書店や量販店では販売されていないため、現地での購入が基本です。
主な販売場所の例としては以下の通りです。
- 道南いさりび鉄道：五稜郭駅売店など
- 三陸鉄道：宮古駅窓口
- IGRいわて銀河鉄道：青山駅、二戸駅など
- 秋田内陸縦貫鉄道：阿仁合駅観光案内窓口
- 由利高原鉄道：矢島駅
- 山形鉄道：長井駅
- 会津鉄道：会津田島駅
- わたらせ渓谷鐵道：大間々駅
- 真岡鐵道：真岡駅 鉄道旅行センター
- 智頭急行：上郡駅・大原駅・智頭駅
これらはすべて、鉄印帳を販売・記帳する正式な窓口です。
販売時間は各駅の営業時間に準じており、在庫切れの場合もあるため、訪問前に公式サイトで確認しておくと安心です。
鉄印帳の値段と購入時の注意点
鉄印帳の価格はおおむね 2,500円前後（税込）。
一部の鉄道会社では、購入時にすでに自社の鉄印が記帳された「初回記帳済み版」を販売している場合もあります。この場合は鉄印帳本体と記帳料を合わせて 2,800円前後 となります。
また、購入条件として「当日その鉄道会社に乗車していること」を求められる場合があります。
鉄印はあくまで乗車記念としての性格が強いため、窓口で切符の提示を求められることもあります。
乗車予定がない場合は販売や記帳を断られることがあるので注意しましょう。
エリア限定版の鉄印帳も登場中
近年は、地域ごとにデザインが異なる「エリア版鉄印帳」も販売されています。
たとえば「東海エリア版」は三岐鉄道や遠州鉄道などで販売されており、それぞれの地域限定の鉄印を集められる仕様です。
- 三岐鉄道：三岐線・北勢線の主要駅（近鉄富田、東員、阿下喜など）
- 遠州鉄道：新浜松駅、西鹿島駅、鉄道営業所
これらエリア版はページ数やデザインが異なり、地域に根ざした特別な記念アイテムになっています。
通常の鉄印帳と併用してコレクションするファンも多く、限定性の高さから人気が高い商品です。
通販で鉄印帳は買える？公式販売は原則なし
気になる通販ですが、**公式の鉄印帳**は基本的に通信販売を行っていません。
鉄印帳プロジェクトを主催する第三セクター鉄道等協議会も「駅などの指定場所でのみ販売」と案内しています。
ただし、例外的に一部の鉄道会社が独自運営するオンラインストア（たとえば三岐鉄道のBASE公式ショップなど）で販売している場合もあります。
その場合は公式サイト経由での購入となるため、安全に正規品を入手できます。
一方で、楽天市場やYahoo!ショッピングなどの大手ECサイトで「鉄印帳」と検索すると、関連商品や中古品、鉄印帳スタンドなどの周辺グッズがヒットします。
ただし、これらは公式プロジェクトの正規品でない場合も多いため、購入前に販売元をしっかり確認するようにしましょう。
鉄印帳のもらい方とマナー
鉄印帳を手に入れたら、いよいよ各地で「鉄印」を集めていきます。
記帳を受ける際には、次のようなルールがあります。
- 当日、その鉄道会社の線に乗車していること
- 記帳料（300円前後）を支払う
- 窓口営業時間内に訪問する
鉄印はスタンプ式だけでなく、筆文字やデザイン印を組み合わせたものも多く、各社の個性が光ります。
旅先ごとに違った味わいがあり、何冊も鉄印帳を集めるファンも増えています。
また、鉄印は駅員やスタッフが手作業で対応していることが多いため、混雑時には時間に余裕をもって訪れるのがマナーです。
天候やダイヤの乱れで一時的に記帳を中止することもあるため、事前に公式サイトやSNSで確認しておくと安心です。
書店や鉄道専門店での販売は？
一部では、鉄道関連書籍を多く扱う専門書店（例：東京・神保町の書泉グランデなど）で期間限定の取り扱いが行われたこともあります。
ただし、これらは常設販売ではなく、プロジェクト開始当初のキャンペーン時のみだったケースが多いです。
現在は各鉄道会社での販売が基本ルートとなっています。
もしどうしても現地に行けない場合は、友人や家族に現地購入をお願いするか、販売情報を随時チェックしておくと良いでしょう。
鉄印帳をより楽しむコツ
鉄印帳を使う上でおすすめなのが、鉄道旅の計画とセットで楽しむこと。
鉄印の記帳時間や駅の営業時間に合わせて、効率的にルートを組むとスムーズです。
また、各鉄道会社が発行する1日乗車券やフリーきっぷを活用すれば、複数の鉄印を一日で集めることも可能。
鉄印帳を片手に地方鉄道を巡る旅は、鉄道ファンだけでなく旅行好きにも人気です。
鉄印帳を集めていくうちに、普段乗ることの少ないローカル線の魅力にも気づけます。
鉄道を通じて地域と触れ合う——そんな体験を楽しめるのが、鉄印帳の最大の魅力です。
鉄印帳はどこで買える？まとめとこれからの楽しみ方
改めてまとめると、鉄印帳は全国の参加鉄道会社の駅窓口や観光案内所などで販売されています。
価格は約2,500円前後、記帳料は300円程度。通販は基本的に行われていないため、現地での購入が原則です。
ただし、一部の鉄道が公式オンラインショップで販売している場合もあるため、公式情報をチェックすると良いでしょう。
今後、デジタル鉄印帳など新しい形式の展開も始まっています。
スマートフォンでQRコードを読み取ってデジタル鉄印を集める仕組みも登場し、鉄印帳の楽しみ方はさらに広がりそうです。
紙の鉄印帳を片手に全国の鉄道を巡るもよし、デジタルで気軽に集めるもよし。
自分なりのペースで「鉄印旅」を楽しみながら、旅の記録を少しずつ積み重ねていくのが何よりの醍醐味です。
鉄印帳はどこで買える？
その答えは「全国の鉄道の駅で、あなたを待っている」。
次の休みには、ぜひ鉄印帳を手にローカル線の旅に出てみてください。
