Audio-Technicaの「ATH-CKS50TW」は、同ブランドの中でも特に“重低音”をテーマにした完全ワイヤレスイヤホンです。今回は、実際の使用感や音質傾向、機能性、そして後継モデルとの比較を通じて、その実力を徹底的に検証していきます。
ATH-CKS50TWとは？重低音モデルの中でも異彩を放つ存在
ATH-CKS50TWは、Audio-Technicaの人気シリーズ「SOLID BASS」に属するモデルです。名前のとおり、低音の厚みと迫力を前面に押し出したチューニングが特徴。
9mm径の大口径ドライバーを搭載し、Bluetooth 5.2による安定したワイヤレス接続を実現。低音をしっかり響かせながらも、中高音をつぶさずに鳴らせるバランスの良さが光ります。
重低音特化型イヤホンは“ドンシャリすぎる”という印象を持つ人も多いですが、ATH-CKS50TWはその中でも比較的ナチュラルな音作りです。単に「低音が強い」だけではなく、音の輪郭が明瞭で立体感があり、ポップスやEDM、ヒップホップなど幅広いジャンルを気持ちよく鳴らしてくれます。
迫力のある重低音、その秘密は新設計ドライバーにあり
このイヤホンの低音を支えているのは、「SOLID BASS HD TWSドライバー」と呼ばれる新設計ユニットです。
低域の量感をしっかり出しながら、同時に中高域の透明感を保つことができるのが特徴。振動板や磁気回路を改良することで、従来モデルよりも音の立ち上がりが速く、締まりのある低音を再生できるようになっています。
実際に聴いてみると、バスドラムやベースの響きが非常に厚く、身体の内側に響くような重みがあります。それでいて高音が埋もれず、ボーカルの抜けも良好。低音の“量”と“質”の両立を感じられるチューニングです。
バッテリー性能はクラス最強レベル
ATH-CKS50TWの魅力のひとつが、圧倒的なバッテリー持続時間です。
イヤホン単体で約20時間、ケースと合わせると合計で約50時間というロングスタミナを誇ります。
これは一般的な完全ワイヤレスイヤホンの2倍以上に相当し、通勤や通学、旅行でも充電を気にせず使えるレベル。しかも10分の充電で約90分再生できる急速充電にも対応しています。
実際の使用感でも、「1週間充電しなくても余裕だった」という声が多く、バッテリー性能を重視する人には非常に心強い仕様です。
操作性とアプリ連携：使い勝手の良さも魅力
操作は物理ボタン式。タッチ操作と違い、誤操作が少なく確実にコントロールできます。再生・一時停止、音量調整、ノイズキャンセリング切り替えなど、手元だけで完結。
さらに、専用アプリ「Audio-Technica Connect」を使うことで、以下のような細かな設定も可能です。
- 5バンドEQによる音質カスタマイズ
- 外音取り込みモードの調整
- ノイズキャンセリングの制御
- 紛失防止（イヤホンの位置を探す）機能
- ファームウェア更新
特にイコライザー機能が便利で、低音のブーストやボーカル強調など、自分好みに音質を調整できる点が好評です。
ノイズキャンセリングと外音取り込み機能の実力
ATH-CKS50TWはアクティブノイズキャンセリング（ANC）を搭載しています。
外部ノイズを打ち消す機能ですが、ハイエンドモデルほどの強力さはないものの、日常の騒音対策には十分。電車やカフェの環境音をしっかり低減してくれます。
一方で、外音取り込みモードの自然さは高評価。音楽を止めずに周囲の音を確認できるため、通勤やジョギング中でも安全に使えると評判です。
装着感とデザイン：長時間でも快適
イヤーピースは耳の奥までしっかりフィットする設計で、密閉性が高く、低音の量感を損なわずに再生できます。
形状も工夫されており、長時間装着しても耳が痛くなりにくいのが特徴です。
IPX4の防水性能も備えており、汗や雨に強く、ジムや屋外使用にも適しています。
重量も片耳約8gと軽量で、イヤホンとしては標準的な装着感です。
Bluetooth接続と対応コーデック
Bluetooth 5.2を採用しており、接続の安定性は非常に高いです。
対応コーデックはSBC、AAC、aptX、aptX Adaptiveと幅広く、AndroidでもiPhoneでも高音質再生が可能。
特にaptX Adaptiveに対応している点は注目で、対応端末との組み合わせでは低遅延かつ高音質で動画やゲームを楽しめます。
実際のユーザーレビューまとめ
口コミやレビューをチェックすると、以下のような評価が多く見られます。
- 「重低音の迫力がすごいのに音がこもらない」
- 「ケース込みで50時間持つのは本当に便利」
- 「物理ボタンが押しやすく誤操作がない」
- 「高音がもう少し欲しいが、全体のバランスは良い」
- 「低音好きにはたまらない音作り」
一方で、「ノイズキャンセリングがやや弱い」「イヤホンが少し大きめ」という声もありますが、総合的な満足度は高く、価格以上の価値があると評価されています。
後継モデルATH-CKS50TW2との違い
ATH-CKS50TWの後継機として登場した「ATH-CKS50TW2」は、Bluetooth 5.3対応やIP55の防塵防水、ANC性能の向上などが特徴です。
バッテリーはさらに進化し、最大65時間再生（ANCオフ時）を実現。
ただし価格は約2万円前後と上がっており、コスパ重視なら初代ATH-CKS50TWもまだまだ現役。
「重低音重視＋長時間再生」という軸で見ると、ATH-CKS50TWは今も非常に魅力的な選択肢です。
ATH-CKS50TWの総評：低音好きにとっての完成形イヤホン
ATH-CKS50TWは、重低音イヤホンとしての完成度が高く、長時間再生・安定した接続・快適な装着感を兼ね備えています。
特に低音の量感と質のバランスは絶妙で、重低音モデルにありがちな“こもり感”を抑えながら、パワフルで迫力のあるサウンドを楽しめます。
普段からEDMやロック、ヒップホップなどを聴く人はもちろん、映画やゲームの没入感を求める人にもおすすめです。
初めての完全ワイヤレスイヤホンとしても扱いやすく、アプリ連携の自由度も高い。
価格帯を考えると、音質・機能・バッテリーのすべてが高水準でまとまっており、「買って後悔しない重低音イヤホン」と言えるでしょう。
ATH-CKS50TWのレビュー｜重低音イヤホンの実力を徹底検証・比較【まとめ】
ATH-CKS50TWは、Audio-Technicaが誇る重低音モデルの中でも特に完成度の高い1台です。
低音の迫力、バッテリーの持続力、操作性、装着感、どれをとっても価格以上のパフォーマンスを発揮します。
重低音イヤホンの実力を試したい人にとって、ATH-CKS50TWは間違いなく有力な選択肢。
後継モデルとの比較でも、コスパ面ではいまだにトップクラスの存在感を放っています。
重低音と快適さを両立した完全ワイヤレスイヤホンを探しているなら、ATH-CKS50TWはその期待に応えてくれるはずです。
