ランニングシューズ好きなら、アディダスの「タクミセン」シリーズは一度は耳にしたことがあるはず。
そして2025年に登場した最新モデル「タクミセン11」は、前作タクミセン10からどれほど進化したのか——。
実際に多くのランナーが注目する“履き心地”や“反発力”を中心に、前モデルとの違いを徹底的に掘り下げていきます。
タクミセン11とは?軽量レーシングの系譜を継ぐ最新モデル
アディダスの「タクミセン」は、スピードランナー向けのレーシングシリーズ。
「速く走ること」に特化しつつも、過度な反発で脚を奪わない絶妙なバランスが魅力です。
タクミセン11はその系譜を受け継ぎつつ、より軽く、よりスムーズな走りを実現しています。
本モデルは主に5kmからハーフマラソンを想定して設計された一足。
重量は約188g(27.0cm)と非常に軽量で、短距離からスピード練習まで幅広く対応します。
価格は税込24,200円前後。アディダスの中では中〜上位のレーシングシューズに位置づけられています。
デザインとアッパー構造:Lightlockが生む優れたフィット感
今回のモデルチェンジで最も注目を集めているのが、新採用の「Lightlockアッパー」。
これは伸縮性とホールド性を両立させた新素材で、足全体を包み込むような一体感を生み出します。
レースシューズにありがちな「薄くて頼りない感覚」が減り、前作よりも安心感がある履き心地です。
ヒールカウンターの形状も見直され、踵のホールド感が増したことにより、着地時のブレが軽減。
それでいてシューズ全体の締め付けは強すぎず、自然に足に沿うような柔軟さがあります。
夏場の長時間使用では通気性がやや抑えられているとの声もありますが、全体としては快適性が向上しています。
ミッドソールの進化:Lightstrike ProとEnergyRods 2.0の組み合わせ
タクミセン11の走行性能を支えるのが、アディダスが誇る高反発フォーム「Lightstrike Pro」。
上位モデルのアディオスプロ4と同系の素材を採用しており、軽さと反発性を両立しています。
脚を着地させた瞬間からしなやかに沈み込み、すぐに強い反発で前に押し出してくれる感覚です。
さらに、グラスファイバー製の「EnergyRods 2.0」が内蔵されており、推進力を高めています。
前足部の剛性が上がったことで、蹴り出しがよりスムーズになり、スピードを維持しやすくなりました。
硬すぎない適度な反発感が特徴で、ピッチ走法のランナーでも扱いやすい印象です。
実際の履き心地レビュー:軽さと安定性のバランスが絶妙
履いた瞬間に感じるのは、圧倒的な軽さとフィット感。
足を包み込むようなアッパーと軽量ソールの組み合わせで、まるでシューズを履いていないような軽快さがあります。
走り出すと、反発力が素早く立ち上がり、自然とスピードに乗れる設計です。
実走レビューでは「キロ3〜4分ペースでも余裕を感じる」「脚の回転が軽くなる」との声が多数。
ただし、ソール厚が控えめなため、フルマラソン後半のような脚が疲労した場面ではやや反発が強く感じる場合もあります。
そのため、5km〜ハーフマラソンが最も得意なレンジといえるでしょう。
タクミセン10との違い:より柔らかく、より走りやすく
前モデル「タクミセン10」との違いを挙げると、大きく3つあります。
- アッパー素材の刷新
タクミセン10は従来のメッシュを採用していましたが、11ではLightlockに変更。
これにより、フィット感とサポート性が大幅に向上しました。 - 反発の質の変化
10は硬質でピンピンと跳ね返るような感覚でしたが、11は柔らかさと推進力を両立。
脚への負担が少なく、長い距離でも扱いやすい印象です。 - 軽量化
約200g→188gへと軽くなり、特に後半の脚運びがスムーズに。
軽量化しながらも安定性を損なっていないのは大きな進化点です。
これらの改良により、タクミセン11は「より多くのランナーが使いやすい」モデルに仕上がっています。
実走パフォーマンス:スピード練習やレースでの強み
特にテンポ走やインターバルなどのスピード練習で真価を発揮します。
ロッカーデザインの効果で足の回転が滑らかに続き、自然とピッチが上がっていく感覚。
コーナリング時の安定感も高く、特にアスファルトやトラックでは抜群のグリップを発揮します。
また、ENERGYRODSが推進をサポートすることで、蹴り出しが前方向にまとまり、無駄な上下動を抑えます。
その結果、ランナー自身のフォームを崩さず、効率的にスピードを維持できるのです。
軽快でありながら、レース終盤までしっかり走り切れる安定性も魅力の一つです。
他モデルとの比較:アディオスプロ4やボストン12とどう違う?
同じアディゼロシリーズで人気の「アディオスプロ4」や「ボストン12」などと比べると、タクミセン11の立ち位置が見えてきます。
- アディオスプロ4:フルマラソン向け。反発が非常に強く、やや上級者向け。
- ボストン12:クッション性が高く、ジョグやロング走に適した万能タイプ。
- タクミセン11:スピード練習・10kmレースに最適。軽快さと反応の速さが特徴。
つまり、タクミセン11は“速さを楽しみたいランナー”のためのシューズです。
長距離の安定感よりも、スピードの爽快感を重視する人にこそハマる一本と言えるでしょう。
メリットと気になる点
良かった点
- 軽量で足捌きがスムーズ
- フィット感とホールド感のバランスが良い
- 反発力が強く、スピード練習に最適
- グリップ性能が高く、コーナーでも安定
気になる点
- 通気性がやや控えめ
- フルマラソンなど長距離では脚に負担が出ることも
- 価格はやや高めの設定
とはいえ、総合的には高評価。
「扱いやすいスピードシューズ」として、競技志向のランナーにもトレーニング用にもおすすめできます。
どんなランナーに向いているか
タクミセン11は、こんな人にぴったりです。
- スピード練習やレースで自己ベストを狙いたい人
- 軽くて反発のあるシューズを探している人
- タクミセンシリーズのフィーリングが好きな人
- アディオスプロ4の反発が強すぎると感じる人
反対に、長距離での安定感やクッション性を最優先するランナーには、ボストン12やスーパーノヴァシリーズの方が合うでしょう。
まとめ:タクミセン11は“速さを自在に操れる”一足
タクミセン11は、軽量性・フィット感・反発力のすべてが高次元でまとまったレーシングシューズです。
前作から確実に進化し、より幅広い層のランナーが楽しめるモデルに仕上がっています。
短距離のスピード練習、5kmや10kmのレースに出る人にとって、最高のパートナーとなるでしょう。
履くだけで自然とスピードに乗れる感覚を、ぜひ一度体感してみてください。
タクミセン11を徹底レビュー!履き心地や反発力を前モデルと比較検証——その名に恥じない完成度です。
