「4070が終売になったらしい」という話題が、SNSや自作PC界隈でじわじわと広がっています。
2024年末ごろから「在庫が消えた」「入荷予定なし」「販売終了との案内があった」といった声が増え、実際に販売店の店頭からも姿を消しつつあるようです。この記事では、NVIDIAの人気GPU「GeForce RTX 4070」の終売情報について、理由や在庫状況、今後の再販・代替モデルの可能性まで徹底的に解説します。
4070の終売が話題に―販売終了報道の経緯
2025年1月以降、「RTX 4070が販売終了へ」との報道が相次ぎました。
複数の情報サイトでは、NVIDIAが4070シリーズの生産をすでに完了しており、1月中に出荷が終了する見込みと伝えています。実際、中国の大手掲示板「博板堂」などでも「4070の生産はすでに停止済み」との投稿があり、日本国内でも在庫が尽きた店舗が増加しています。
一方で、NVIDIA公式から「4070を完全に終売する」と明言したリリースは現時点で確認されていません。しかし、販売店やパートナーメーカーの在庫動向からみても、“実質的な終売”といえる状態に近づいているのは確かです。
4070が終売に至った理由
4070の販売終了には、いくつかの要因が重なっています。ここでは代表的な理由を3つに整理してみましょう。
1. 次世代RTX 50シリーズへの世代交代
NVIDIAは2025年に「GeForce RTX 50シリーズ(Blackwell世代)」の投入を予定しており、既存の4000シリーズを段階的に整理していると見られます。
特に4070はミドルハイレンジに位置するモデルで、次期「RTX 5070」登場前の在庫調整が進んでいる可能性が高いです。
2. 4070 SUPERの登場による整理
2024年に発売された「4070 SUPER」は、従来の4070より性能が約15〜20%向上しながら価格差が小さいモデルでした。
このため、4070と4070 SUPERを併売するよりも、後者に一本化した方が販売戦略として合理的だと判断されたと考えられます。
一部報道では「4070はSUPERと併売される」との情報もありましたが、実際にはSUPER版の登場以降、通常モデルの出荷量は急激に減少しました。
3. 市場での販売不振・価格競争
発売当初、4070は価格がやや高めに設定されており(日本では10万円前後)、一部では「コスパが悪い」との評価もありました。
結果として、販売初期から在庫がだぶつき、その後は値下げを経て徐々に在庫が消化される形に。
販売の勢いが弱かったことが、生産打ち切りの決断を早めたともいわれています。
店頭・通販での在庫状況
2025年に入ってから、4070の新品在庫を見かける機会は急減しています。
大手家電量販店のオンラインストアやAmazonでも「在庫なし」「取り扱い終了」「再入荷未定」と表示されているケースが目立ちます。
一方で、一部の地方ショップや中古市場では、まだ少量の在庫が見つかることもあります。
特に注意すべきは、今後再入荷の見込みが非常に薄いという点。
製造そのものが終了している可能性が高いため、現在販売中の在庫を逃すと、次に新品で入手するのは難しくなりそうです。
価格もじわじわと上昇しており、以前より1〜2万円ほど値上がりしているモデルも見受けられます。
再販や復活の可能性はある?
結論からいえば、新品としての再販はほぼ期待できません。
NVIDIAは新世代GPUの投入を控えており、旧世代の再生産を行うメリットが少ないためです。
過去にも、RTX 3000シリーズや2000シリーズが同様に生産終了後は再販されず、在庫限りで市場から姿を消しました。
ただし、リファービッシュ(整備済み品)や中古市場では一定数の流通が続く可能性があります。
また、代理店や販売店が抱える未出荷在庫が一時的に放出されるケースもあるため、短期間の“在庫復活”が起きることはあります。
それでもあくまで一時的なもので、大規模な再販は考えにくい状況です。
代替モデル・後継候補を検討するなら?
4070の終売を受けて、次にどのGPUを選ぶか迷う人も多いはずです。
ここでは、性能やコスパの観点から代替候補を紹介します。
● GeForce RTX 4070 SUPER
最も近い後継としておすすめ。性能は向上しながら、価格差が小さいのが魅力です。
DLSS 3や最新のAV1エンコード対応など、実用面でも優秀な1枚です。
ただしこちらも供給量が少なく、人気モデルのため入荷待ちになることが多い点には注意。
● GeForce RTX 4070 Ti / Ti SUPER
さらに高性能な選択肢。4Kゲーミングやクリエイティブ作業を快適にこなせる性能があります。
ただし消費電力が増え、価格帯も大きく上がるため、コスパ重視派にはややオーバースペック気味かもしれません。
● 次世代 RTX 5070シリーズ(発売待ち)
2025年中にも登場が噂される次世代モデル。
もし急ぎでないなら、“待ち”という選択肢も有力です。4070の性能を上回りながら、消費電力や発熱の改善が期待されています。
中古市場で4070を狙う場合の注意点
新品入手が難しい今、中古での購入を検討する人も増えています。
ただし、中古GPUには以下のようなリスクがあるため注意が必要です。
- マイニング用途で酷使された個体が混じる可能性
- 保証期間が切れている、または販売店独自保証のみ
- ファンやメモリに劣化が見られるケース
- 分解・改造歴がある場合も
購入時は、動作保証・返品対応がある販売店を選ぶことが重要です。
個人間取引よりも、信頼できる専門ショップ(じゃんぱら、ソフマップなど)の中古品を選ぶ方が安心でしょう。
今後の市場動向とユーザーへの影響
4070が終売となることで、ミドルハイレンジ帯の価格バランスが変化しています。
4070 SUPERが主力となる一方、4060 Tiとの価格差が縮まり、**ユーザーが“どの価格帯で妥協するか”**という選択を迫られています。
また、4070を搭載したゲーミングPCも販売終了が相次いでおり、BTOメーカー各社では“後継機構成”への切り替えが進んでいます。
特に「コスパ重視で1440pゲーミングを楽しみたい」という層にとって、選択肢がやや減ることになります。
とはいえ、4070自体の性能は今なお現役クラス。中古や残り在庫を確保できれば、しばらくは十分活躍できるGPUといえるでしょう。
4070終売のまとめと今後の選び方
改めてまとめると、4070は以下のような状況にあります。
- 2024年末〜2025年初頭にかけて生産・出荷が終了
- 現在は在庫限り、再入荷見込みは薄い
- 後継として4070 SUPERや次世代モデルへの移行が進行中
- 中古市場での流通は今後も続く可能性あり
「4070がついに終売?」という問いに対しては、**実質的には“はい”**と答えるのが現状に近いでしょう。
新品を狙うなら今がラストチャンス。
再販を待つより、後継モデルや中古を視野に入れて、早めの判断をおすすめします。

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