最近、「こだわり酒場のレモンサワー〈キリッと辛口〉」を探しても見つからない、という声をよく聞きます。コンビニやスーパーの棚から消えてしまい、「あれ、販売終了したの?」と感じた方も多いのではないでしょうか。この記事では、この“辛口”モデルがなぜ終売(販売終了)扱いになっているのか、そして今後再販の可能性があるのかを、最新情報をもとに整理していきます。
「こだわり酒場のレモンサワー辛口」とはどんな商品?
まずは、シリーズ全体の概要から見ていきましょう。
「こだわり酒場のレモンサワー」は、サントリーが2019年から展開している缶チューハイブランドです。“居酒屋で飲むようなレモンサワーを、家でも気軽に楽しめる”というコンセプトで登場し、発売当初から大ヒットしました。
その中でも〈キリッと辛口〉はアルコール度数9%のストロングタイプ。しっかりした飲みごたえとレモンの酸味・苦味のバランスが特徴で、飲みごたえ重視の層に人気がありました。
「甘くない」「キレがある」「飲み応えが強い」という評価が多く、居酒屋気分を再現できる1本として支持されていたのです。
終売(販売終了)の噂が広がった理由
2024年後半頃から、「辛口がどこにも売っていない」「スーパーの棚から消えた」とSNSやレビューサイトで話題になり始めました。
実際、複数の通販サイトではすでに「販売終了」「在庫限り」「メーカー製造終了」の表示が確認できます。
たとえばビックカメラ.comでは「販売を終了しました(生産完了)」と明記され、楽天やYahoo!ショッピングでも“終売品”の文字が並んでいます。
一方で、サントリー公式サイトでは明確に「製造終了」と発表された記録はなく、「在庫がなくなり次第販売終了」という扱いにとどまっています。つまり公式に“終売宣言”は出ていないものの、実質的には新たな出荷が止まっており、流通在庫のみが販売されている状態だと考えられます。
終売の背景にある5つの理由
なぜ人気のあった〈キリッと辛口〉が姿を消したのでしょうか。直接的な発表はありませんが、業界や市場動向から見える要因を整理してみます。
1. ストロング系チューハイの市場縮小
アルコール度数8〜9%のいわゆる「ストロング系」は、一時期社会現象になるほどの人気を集めました。しかし近年は“健康志向”や“適正飲酒”の流れが強まり、各社がこのカテゴリを縮小しています。
実際、アサヒやサッポロなど他メーカーも「8%以上の新商品は今後発売しない方針」を発表しており、高アルコール飲料全体のトレンドが見直されつつあります。サントリーもその流れを踏まえて、ブランド全体を再構築したと考えられます。
2. ブランドの方向性転換
サントリーは2023年末に「こだわり酒場のレモンサワー」シリーズを全面リニューアルしました。その際、味わいの異なる複数モデル――〈濃い旨〉(6%)や〈淡麗旨口〉(3%)などを展開し、より幅広い層をターゲットにしたラインアップへと変化しました。
こうした流れの中で、アルコール度数9%の〈キリッと辛口〉は、ブランドの新しい方向性から外れた形になったと考えられます。
3. コスト・原料の見直し
缶チューハイ市場は、近年の原料高騰や物流コスト上昇の影響を強く受けています。高アルコール製品は製造コストも高く、利益率の面で見直しが進められているという見方もあります。採算性や供給体制の合理化の一環として、販売終了が決まった可能性も否定できません。
4. 流通・店舗側の取り扱い縮小
ブログやSNSの報告を見ても、2024年頃から多くのスーパーやコンビニで仕入れが止まっているようです。これはメーカー側の出荷停止だけでなく、小売側が「売れ筋商品の棚割りを優先」した結果、辛口の取り扱いを外したケースも考えられます。つまり需要と供給のバランスの中で、自然にフェードアウトしていったというわけです。
5. 消費者意識の変化
「飲みごたえよりも飲みやすさ」を求める声が増えています。以前のような“ストロング系ブーム”が落ち着き、低アルコールや果汁感を重視する流れにシフトしていることも大きいでしょう。サントリーもその潮流を受けて、より軽やかで食事に合う方向にシリーズを再設計していると考えられます。
現在の入手状況と在庫の見つけ方
では、今からでも〈キリッと辛口〉を手に入れる方法はあるのでしょうか。
現時点(2025年秋)では、一般のスーパーやコンビニでの取り扱いはほぼ終了しています。Amazonや楽天などの通販サイトでは一部の店舗が在庫を持っていますが、「終売品」「在庫限り」「プレミア価格」といった表記が目立ちます。
実際、通常時より価格が高騰しているケースも多く、1ケース(24本)が定価を上回って取引されることもあるようです。もし購入を検討している場合は、早めのチェックが賢明です。
また、地域によってはドラッグストアや業務スーパーなどに在庫が残っている場合もあります。店舗によっては仕入れタイミングの関係で数本だけ残っていることもあるため、地方店舗を中心に探してみる価値はあります。
再販や後継モデルの可能性は?
現時点では、サントリーから「こだわり酒場のレモンサワー〈キリッと辛口〉」再発売に関する公式発表はありません。
ただし、ブランド自体は継続しており、「淡麗旨口」「濃い旨」「追い足しレモン」など新たなシリーズが登場しています。これらは“飲みやすさ”や“旨味”を打ち出した路線で、辛口とは少し方向性が異なります。
再販の可能性がゼロとは言い切れませんが、業界全体がストロング系から距離を置く動きにあることを踏まえると、定番商品として復活する見込みは高くないでしょう。
ただし限定企画や期間限定商品として“復刻版”が出るケースも過去にはあるため、今後の動向を見守る価値はあります。
代わりに楽しめるレモンサワーは?
「辛口派にはもう選択肢がないの?」という声も聞かれますが、実は代替になる商品はいくつか存在します。
・同シリーズの〈濃い旨〉(アルコール6%)は、甘さを抑えたバランス系で食中酒として人気。
・〈追い足しレモン〉(5%)は、酸味が際立ち爽快感が強いタイプ。
・他ブランドでは、キリン「氷結ストロング」やサッポロ「99.99(フォーナイン)」などが同系統の飲みごたえを持っています。
ただし、これらも順次リニューアルや生産調整が入っており、「常に手に入る」とは限りません。強めのチューハイを好む人は、複数ブランドを飲み比べながら自分の好みに合う1本を探すのがおすすめです。
SNSでの反応とファンの声
SNSでは「辛口がなくなってショック」「9%のあのキリッと感が好きだった」という投稿が相次いでいます。
一方で、「濃い旨の方が食事に合う」「辛口はちょっと強すぎた」といった声も見られ、ファンの中でも意見は分かれています。
「在庫を見つけて買いだめした」「最後の1本を大事に飲んだ」という投稿も多く、愛飲者にとっては惜しまれる存在であることは間違いありません。
こだわり酒場のレモンサワー辛口が終売?販売終了の原因と今後の販売予定まとめ
ここまでの内容を整理すると、〈キリッと辛口〉は現在ほぼ終売状態であり、在庫が残る店舗のみで購入可能です。公式の明言はありませんが、実質的には販売終了と見て差し支えない状況です。
背景には、
・ストロング系市場の縮小
・ブランド戦略の転換
・コスト・供給の見直し
・需要の変化
など、複数の要因が重なっています。
もし辛口の味わいを好んでいた方は、同シリーズの〈濃い旨〉や他ブランドの9%系を試してみるのが現実的な代替策です。
また、サントリーはシリーズの新展開を続けているため、今後“期間限定”として辛口テイストが復刻する可能性もゼロではありません。
「こだわり酒場のレモンサワー辛口が終売?」という噂は、事実上その通りですが、ブランド自体はまだ健在です。
これからも“家飲みで居酒屋の味”を楽しめるシリーズとして進化していくはず。辛口ファンとしては、今後の新作にも注目したいところですね。

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