コンビニ限定チューハイとして話題を呼んだ「イエローショット」。
強炭酸と爽快なレモンの風味でファンを獲得したものの、最近「見かけなくなった」「もう売ってない」という声が増えています。SNS上でも「イエローショット終売?」というワードが検索されるほど注目を集めています。
この記事では、そんなイエローショットがなぜ店頭から消えたのか、そして今後の展開に可能性があるのかを詳しく探っていきます。
イエローショットとは?ストロング系チューハイの代表格
「-196℃〈イエローショット〉」は、サントリーとセブン&アイグループが共同で開発した限定チューハイです。2021年6月に発売され、全国のセブンイレブンやイトーヨーカドーなど、酒類を扱う約2万店舗で販売されていました。
特徴は何といってもアルコール度数9%のストロングタイプであること。
「-196℃製法」で作られたレモン浸漬酒に果汁を加え、炭酸を強めに仕上げた爽快系のレモンサワーです。甘すぎず、スカッとした飲み口が人気を集めました。
発売当時のコンセプトは、「仕事終わりにガツンと爽快な一杯を」というもの。
ストロングゼロシリーズの中でも、より刺激的で明るい味わいが特徴で、夏の限定商品として注目を浴びました。
現在は店頭で見かけない?終売・在庫切れの実態
2024年以降、SNSやレビューサイトでは「イエローショットを探しても売っていない」という声が続出しています。
セブンイレブンの酒類棚からも姿を消しており、公式サイトやオンラインショップにも商品情報が見当たらなくなっています。
サントリーの「製造終了商品一覧」を確認すると、イエローショットが掲載されており、在庫がなくなり次第販売終了の扱いになっているとみられます。
つまり、明確な“終売発表”は出ていないものの、実質的に生産・出荷が止まっている状態です。
一部の在庫が地方の店舗やネット通販に残っている場合もありますが、再生産の動きは確認できません。フリマサイトなどでプレミア価格で出品されるケースもあり、「もう手に入らないレア商品」として扱われつつあります。
イエローショットが終売になったと考えられる理由
では、なぜ人気のあったイエローショットが終売に至ったのでしょうか。
その背景には、市場の変化やメーカーの方針転換など、複数の要因が重なっています。
1. セブン&アイ限定という販売形態の限界
イエローショットはセブンプレミアム商品として発売されたため、販路が限定されていました。
セブン&アイグループ以外のスーパーや酒販店では取り扱われておらず、そもそも全国流通量が少なかったのです。
こうした「限定販売」は話題性が高い一方で、売上が一巡すると継続的な生産が難しくなる傾向があります。期間限定・数量限定のような性質を持っていたことが、終売の一因となった可能性があります。
2. ストロング系チューハイ市場の縮小傾向
2020年代後半に入り、アルコール度数8%以上の“ストロング系チューハイ”市場に変化が起きています。
かつては「安くて手軽に酔える」と人気を博しましたが、現在は健康志向・ライト志向が主流。大手メーカーの多くが高アルコール商品の新規投入を控える方針を発表しています。
サントリーを含め、アサヒ・サッポロなど主要各社が「9%以上の新商品は発売しない方針」を打ち出しており、強めのアルコール商品は徐々に姿を消しつつあります。
イエローショットもこの流れの中で、再生産や継続販売の優先度が下がったと考えられます。
3. 消費者の嗜好変化と社会的要請
アルコールの適量意識が広まり、「飲みすぎを控える」「軽く楽しむ」というスタイルが一般的になりました。
その結果、5〜7%前後のチューハイや微アルコール商品が注目を集めています。
また、ストロング系飲料をめぐっては社会的な議論もあり、若年層や軽飲者への影響を考慮して、メーカーが自主的に商品展開を見直すケースが増えています。
イエローショットの9%という設定は、時代の流れに合わなくなってしまったとも言えるでしょう。
4. 後継・類似商品の登場
「-196℃」シリーズでは、イエローショット以降もレモン系やビター系の派生商品が次々と登場しています。
たとえば-196℃ ストロングゼロ〈ビターレモン〉や〈無糖レモン〉など、よりドライで控えめな味わいの新商品が発売され、健康志向の層に支持を得ています。
イエローショットが持っていた“強炭酸×レモンの爽快さ”という要素は、こうした後継商品に受け継がれた形です。
つまり「味の系譜」は残りつつも、商品名としてのイエローショットが役割を終えたというのが実情でしょう。
ファンからの惜しむ声と再販への期待
ネット上では「イエローショットが一番好きだった」「また飲みたい」という声が今も多く見られます。
夏季限定だったため、季節ごとの再登場を期待する声もあり、SNSでは再販を求める投稿が続いています。
過去にも「限定販売」から復刻された缶チューハイは存在します。
そのため、需要が再び高まれば、期間限定復刻やアレンジ版の再発売が行われる可能性もあります。
特に“懐かしの味”をテーマにした再販キャンペーンは注目を集めやすく、マーケティング的にも再利用しやすいブランドです。
一方で、現時点では公式な再販発表はなく、サントリーの商品一覧にも掲載されていません。
購入を希望する場合は、在庫を残している店舗やオンライン通販、もしくはオークション・フリマサイトを探すしかない状況です。
イエローショットの代わりにおすすめできる商品
もしイエローショットの味や刺激感が好きだった方には、以下のようなチューハイが代替としておすすめです。
- サントリー「-196℃ ストロングゼロ〈ビターレモン〉」
→ 甘さ控えめで、後味がすっきり。イエローショットに近い爽快さがあります。 - キリン「氷結ストロング シチリア産レモン」
→ 果汁感が強く、炭酸のキレも良いタイプ。飲みごたえ重視の人におすすめ。 - サッポロ「チューハイ99.99 クリアレモン」
→ 透明感ある味わいと高アルコールを両立。ドライ派の定番です。
味の方向性や飲みごたえを重視すれば、これらの製品で“イエローショットロス”を補えるかもしれません。
イエローショット終売の背景から見るチューハイ市場の今後
イエローショットの終売は、単なる商品の入れ替えではなく、チューハイ市場全体の変化を象徴しています。
「強いお酒」よりも「軽くて飲みやすいお酒」が求められる時代へ。メーカー各社は、度数を抑えつつも味の満足度を高める方向へ舵を切っています。
その一方で、“ストロングゼロ文化”で育った層からは「刺激的な味を求める声」も根強く残っています。
イエローショットが再び登場する可能性はゼロではありません。社会のムードや消費動向が変われば、再びスポットライトが当たる日が来るかもしれません。
まとめ|イエローショット終売の真相と今後の展望
結論として、「イエローショット」は公式に明確な終売発表はないものの、実質的に販売終了状態です。
その背景には、
- 限定販売による供給期間の短さ
- ストロング系チューハイの市場縮小
- 消費者嗜好の変化
といった要素が重なっています。
今後は、低アルコールや無糖系チューハイが主流となる中で、イエローショットのような“強く爽快な一杯”は貴重な存在になるでしょう。
もし再販の声が高まれば、再び夏限定や特別版として復活する可能性もあります。
イエローショットが店頭から消えてしまった今でも、その記憶と味わいは多くのファンの中で生き続けています。
そしてそれこそが、終売となった商品が「伝説化」する理由なのかもしれません。

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