ウイスキー好きの間で長年愛されてきた「カティサーク オリジナル」。軽やかでスムースな飲み口が魅力のスコッチとして、日本でも根強い人気があります。そんな中で「カティサークが終売になった」「もう買えない」という噂を耳にした人もいるかもしれません。
本当にカティサークは販売終了してしまったのでしょうか？この記事では、終売の真相や背景、そして今後の入手方法までを詳しく解説します。
カティサークとは？英国生まれの歴史あるスコッチウイスキー
カティサーク（Cutty Sark）は、1923年にイギリス・ロンドンの老舗ワイン商「ベリー・ブラザーズ＆ラッド（Berry Bros & Rudd）」によって生み出されたブレンデッド・スコッチ・ウイスキーです。
名前の由来は、19世紀の快速帆船「カティ・サーク号」。そのスピードと美しさから「海の女王」とも呼ばれ、ブランドの象徴としてラベルにもその船が描かれています。
特徴は、何といってもその“軽快さ”。スモーキーさが控えめで、フルーティーでスムースな口当たりが魅力。ウイスキー初心者でも飲みやすく、ハイボールにも相性抜群と評されています。
一方で、熟成感のあるカティサーク 12年やモルト主体の上位モデルなども存在し、幅広い層から支持を得てきました。
「終売」の噂は本当？結論：一部商品が終売、定番は継続中
結論から言うと、「カティサーク全体が終売になった」というわけではありません。
現在でも主力の「カティサーク オリジナル」は、アサヒビールが正規代理店として日本で販売を続けています。実際、アサヒビールの2024年版商品カタログにも掲載されています。
ただし、すべてのラインナップが継続しているわけではありません。過去にはいくつかのシリーズが「生産終了」「終売」となっています。
たとえば以下のような製品です。
- カティサーク 12年：すでに終売とする案内が複数の酒販店サイトで確認されています。
- カティサーク モルト：終売の記載があり、現在は在庫限りの取り扱いのみ。
- カティサーク プロヒビション：一時は「終売」との情報もありましたが、メーカーによると現時点では継続して販売中。
- 旧ボトル仕様・熟成年数入りボトル：輸入元変更や生産ライン整理により旧仕様が終売扱い。
つまり、「ブランド全体の終売」ではなく、「一部製品や旧仕様の終了」というのが正しい現状です。
なぜカティサークは終売になったのか？背景にある3つの理由
ここでは、終売とされた製品がなぜ姿を消していったのか、その背景を探っていきます。
1. 輸入代理店の変更と流通再編
カティサークは、長年サントリーやサッポロビールなどが輸入販売を担ってきましたが、2023年4月からはアサヒビールが新たな販売代理店として国内流通を担当しています。
このタイミングで在庫整理やラインナップ見直しが行われ、一部の旧仕様品や限定ボトルが終売扱いになったと考えられます。
2. ブランド戦略の刷新
近年、カティサークは「軽快で飲みやすいスコッチ」としてのアイデンティティを再構築中です。
そのため、熟成年数入りや重厚な味わいのモデルよりも、ハイボールやカジュアルシーンに合う「オリジナル」系統のシリーズに注力しているようです。
これは、世界的なウイスキー市場のトレンドとも一致しています。手頃な価格帯で飲みやすい銘柄への需要が高まっており、ブランドとしてもその方向性に合わせたと見られます。
3. 原酒事情と世界的な需給バランス
スコッチウイスキー業界全体で、近年は熟成原酒の供給不足が課題になっています。
長期熟成品を安定供給することが難しくなり、カティサーク 12年・18年などの熟成年数入り商品が終売や一時休売となるケースが増えています。
カティサークも例外ではなく、原酒の確保やブレンド調整の難しさから、特定のラインの生産を停止した可能性があります。
現在購入できるカティサークのラインナップ
2025年時点で日本国内で流通している主な現行品は以下の通りです。
- カティサーク オリジナル：アルコール度数40%、軽快な飲み口が特徴。現在も多くのスーパー・量販店・ネット通販で販売中。
- カティサーク プロヒビション：アルコール度数50%、樽感とスパイス感を強調した上位モデル。限定的ながら販売継続。
これらはアサヒビールが公式に取り扱うラインナップとして、国内流通が安定しています。
終売とされているのは旧仕様のボトルや熟成年数入りタイプで、現行モデルについては心配する必要はありません。
終売ボトルを入手するには？3つの方法を紹介
終売品や旧ボトルを探している人も多いでしょう。ここでは、安全かつ確実に入手するための方法を3つ紹介します。
1. 信頼できるウイスキー専門店を探す
まずは、ウイスキー専門の酒販店をチェックしましょう。
「旧ボトル」「終売」「オールドボトル」と明記された商品を扱っているお店では、状態や真贋を確認したうえで販売しています。
希少な終売ボトルはプレミア価格になりがちですが、品質や保管状態を重視するなら専門店が最も安心です。
2. オンラインショップや中古市場を活用
楽天市場やYahoo!オークション、メルカリなどでも、終売品のカティサークが出品されています。
特に「カティサーク 12年」は取引件数が多く、価格帯は3,000～10,000円程度が目安です。
ただし、古酒は保存状態により味わいが大きく変化します。購入前に写真・説明文・液面の高さなどをしっかり確認することが大切です。
3. 再販・復刻のニュースを追う
過去には、終売とされていた「カティサーク ストーム」が一部市場で再登場した事例もあります。
ウイスキー業界では、限定復刻や新ラベルでの再リリースが行われることも多いので、アサヒビール公式サイトやSNS、酒販ニュースをチェックしておくと良いでしょう。
終売ボトルを購入する際の注意点
古酒・限定ボトルを入手する際は、以下の点に注意しましょう。
- 正規輸入品か並行輸入品かを確認する
並行輸入品は価格が安い反面、保管状態や真贋保証が不十分な場合があります。 - 液面低下やオリ（沈殿物）に注意
長期保管されたボトルは劣化が進んでいる可能性があります。購入前に状態説明を確認しましょう。 - 転売価格に惑わされない
終売・限定の希少性を理由に高額で販売されるケースもあります。定価や市場価格を調べ、冷静に判断することが大切です。
今後の展望とまとめ
カティサークは、ブランドとして完全に終売したわけではなく、むしろ「新しい体制のもとで再スタート」を切っています。
アサヒビールが輸入・販売を担うことで、今後は国内での安定供給が期待されます。一方で、旧ボトルや熟成年数入りの製品は確実に希少化が進んでおり、コレクターズアイテムとして価値が上がっています。
「終売の噂」が出るたびに不安になる人も多いですが、現行のカティサーク オリジナルは今後もしばらく入手可能です。
また、ブランドの方向性としても「日常的に楽しめるスコッチ」としての地位を守り続けており、今後もハイボールやカクテル用途を中心に需要が続くと見られます。
カティサーク オリジナル終売の噂を正しく理解し、今後も楽しもう
最後にまとめると、
- カティサーク全体の終売は誤解であり、現行モデルは販売継続中。
- 一部の旧仕様・熟成年数入りボトルはすでに生産終了。
- 希少ボトルは中古市場で高値取引されている。
- 今後もアサヒビールの取り扱いで入手可能。
「カティサークが終売」という噂に惑わされず、現行ボトルの魅力を改めて楽しむのが一番です。
もし過去の熟成モデルに興味があるなら、専門店やオークションで探すのも一興。
変わらぬスムースな味わいを、これからも自分のペースで味わっていきましょう。
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