北海道の老舗菓子メーカー・六花亭。その中でも一部のファンから根強く愛されてきた焼き菓子「おふたりで」が、どうやら販売終了したらしい――。
SNSでも「終売なんて信じられない」「また食べたい」といった声が相次いでいます。この記事では、「おふたりで」の魅力と終売の背景、そして今後の再販可能性や、似た味わいを楽しめるお菓子を紹介していきます。
「おふたりで」とは?六花亭らしい優しさが詰まった焼き菓子
「おふたりで」は、六花亭が展開していた焼き菓子シリーズのひとつ。
アーモンド粉末と卵白を使って焼き上げたふわふわのダックワーズ生地に、香り豊かなバタークリームをサンドした上品な一品です。種類は抹茶味とモカ味の2種類があり、いずれもファンの間では人気を博していました。
抹茶味は、ほんのりとした苦味のある抹茶クリームに、北海道産の大納言小豆を合わせた和洋折衷の味わい。モカ味は、コーヒーの香ばしさとアーモンドの風味が絶妙に溶け合う、少し大人の甘さが特徴でした。
また、パッケージには「二輪草(にりんそう)」が描かれています。
ひとつの茎から二輪の花を咲かせる二輪草は、“ふたりで寄り添うように”という意味が込められており、「おふたりで」という名前の由来にもなっています。六花亭らしい詩的で温かいネーミングに、多くの人が惹かれた理由も納得です。
終売の知らせに驚きの声 いつ販売終了したのか?
「おふたりで」が終売になったのは、2024年の春ごろと見られます。
六花亭の公式サイトでは明確な発表がされていませんが、4月下旬~5月上旬にかけてSNSや六花亭ファンのブログで「販売終了のお知らせ」が相次ぎました。
たとえば、「オンラインショップでは5月3日18時まで注文可能」「店頭では5月6日ごろで販売終了」といった情報が投稿されています。
実際に購入を試みた人からも「売り切れでした」「店員さんに聞いたらもう終売とのこと」との声が多く見られ、2024年5月上旬をもって一旦姿を消したのは間違いなさそうです。
ただし、その後「5月から復活中」「オンラインでは6月26日まで購入できた」といった報告もありました。
このことから、完全な終売ではなく“期間限定の再販”や“イベント販売”として一時的に復活した可能性があります。六花亭では毎年、季節限定で過去商品を復刻することもあるため、「おふたりで」も例外ではなかったようです。
なぜ「おふたりで」は販売終了したのか?考えられる背景
公式の説明はないものの、いくつかの要因が重なっていると考えられます。
1. 商品ラインナップの整理
六花亭では年間を通して数多くの焼き菓子や生菓子を展開しています。
人気商品が多い一方で、製造ラインや店舗スペースの都合上、定期的に販売商品の見直しが行われることがあります。
「おふたりで」も長く愛されてきた商品でしたが、モカ味が先に姿を消し、最後に残った抹茶味も販売終了となったことから、ライン整理の一環と見るのが自然です。
2. 原材料コストの高騰
「おふたりで」は、アーモンド粉末・卵白・バター・小豆など、素材にこだわった焼き菓子です。
特にバターやアーモンドは価格変動が大きく、近年は製菓業界全体で原材料費の上昇が続いています。
そのため、製造コストの見直しや販売価格とのバランスを取るために、採算ラインを超えた商品が整理対象になった可能性もあります。
3. 季節限定化・イベント販売への転換
六花亭は、限定イベントやフェアに合わせて特別商品を販売することが多いブランドです。
SNSでは「5月の抹茶祭りに合わせて復活販売された」との報告もあり、通常販売から“限定復刻スタイル”へのシフトだった可能性も。
一時的に販売を終了し、シーズンごとの特別商品として再登場させる戦略は、六花亭では珍しくありません。
ファンから惜しまれる声が続出
終売の報が広まると、SNSでは「おふたりで終売ショック」という投稿が相次ぎました。
「六花亭のお菓子の中でも特にお気に入りだったのに」「毎回まとめ買いしていた」「二輪草のパッケージが好きだった」といったコメントも多く、ファンの熱量が伝わってきます。
中には、「六花亭の焼き菓子で一番上品な甘さだった」「抹茶クリームと大納言のバランスが完璧」と、味へのこだわりを振り返る声も見られました。
日常の小さなご褒美や、贈り物として選ばれてきた存在だけに、終売は少し寂しいニュースとして広がったようです。
「おふたりで」に似ているお菓子を探すなら?
ここからは、「おふたりで」の味や食感に近いお菓子を探したいという方のために、いくつかの代替候補を紹介します。
1. 六花亭の「マルセイバターサンド」
六花亭といえばやはりこの定番。
レーズンとバタークリームをサンドした「マルセイバターサンド」は、「おふたりで」と同じくバタークリーム系の味わいを楽しめます。
生地はダックワーズではなくビスケットタイプですが、濃厚でコクのあるバター風味は通ずるものがあります。
2. 「六花の森」や「霜だたみ」などの焼き菓子シリーズ
「六花の森」や「霜だたみ」もサクサクとした食感とクリームの組み合わせが特徴的な人気商品。
特に「霜だたみ」はココアパイにモカクリームをサンドしており、モカ味の「おふたりで」が好きだった方には相性が良いでしょう。
3. 他ブランドの「ダックワーズ」系スイーツ
「おふたりで」の一番の特徴は、ふわっと軽いアーモンド生地とバタークリーム。
その点では、全国各地の洋菓子店が出している“ダックワーズ”系のお菓子が似た食感を持っています。
たとえば、東京・銀座の「アンリ・シャルパンティエ」や「ルタオ」のダックワーズは、アーモンドの香りと軽やかな口溶けが魅力です。
地域や好みに合わせて探してみるのもおすすめです。
再販や復刻の可能性はある?
六花亭では過去にも、販売を終了したお菓子が季節限定で復活したケースがいくつもあります。
たとえば、人気の「いつか来た道」や「ハスカップラングドシャ」なども、イベント限定やオンライン販売限定で再登場したことがあります。
このため、「おふたりで」も今後“期間限定の復活”という形で再び店頭に並ぶ可能性はゼロではありません。
実際、2024年には「抹茶祭り」に合わせて一時的に販売されたという報告があることから、六花亭としても完全に終了させるつもりはなく、今後のイベントに合わせて再登場することが考えられます。
ファンとしては、公式サイトや季節フェアの情報をこまめにチェックしておくとよいでしょう。
「おふたりで」が教えてくれた“二人で味わう幸せ”
「おふたりで」は、ただの焼き菓子ではありません。
その名の通り、ふたりで分け合って食べることをイメージして作られた商品でした。
ひとりで味わってももちろん美味しいけれど、誰かと一緒に食べることでより幸せを感じられる――そんなコンセプトが形になったお菓子です。
終売になってしまった今でも、多くの人の記憶に残っているのは、味だけでなく「誰かと分け合う時間」を思い出させてくれる存在だったからでしょう。
六花亭の哲学にはいつも「おいしさを通じて人と人をつなぐ」という思いがあります。その象徴のひとつが、この「おふたりで」だったのかもしれません。
六花亭「おふたりで」終売まとめ
・終売時期は2024年5月ごろとみられる
・モカ味に続き抹茶味も販売終了
・公式発表はなく、SNSでの報告中心
・一部期間限定で復活した可能性あり
・今後、季節イベントでの再登場に期待が持てる
六花亭の「おふたりで」は、華やかさや派手さではなく、素朴で丁寧な味わいを大切にした焼き菓子でした。
終売というニュースに寂しさを覚える人も多いと思いますが、六花亭のラインナップにはまだまだ魅力的な商品がたくさんあります。
そして、いつの日かまた「おふたりで」が店頭に戻ってくる日を、静かに楽しみに待ちたいものですね。

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