「永昌源老酒が最近見かけないけど、もしかして終売?」——そんな疑問を持った人も多いのではないでしょうか。この記事では、永昌源老酒が本当に販売終了しているのか、その理由、そして今も手に入る方法を徹底的に調べました。
永昌源老酒とはどんなお酒?
永昌源(えいしょうげん)は、日本で中国酒を広めた老舗ブランドです。杏露酒(あんずのお酒)で有名ですが、実は「老酒」も根強い人気を持つ一本。
「老酒(ラオチュウ)」は中国の黄酒(こうしゅ)に分類され、紹興酒のように熟成による深みとコクを楽しめる伝統的なお酒です。
永昌源老酒は、そんな中国酒の製法をもとに日本の風土や味覚に合わせて造られた国産老酒。やや甘口で香り高く、油を多く使う中華料理との相性が抜群と評判でした。
アルコール度数は約15%で、1800mlのボトルを中心に家庭用・業務用どちらでも重宝されてきました。
永昌源老酒が「終売」と言われる理由
結論から言うと、永昌源老酒の一部商品(特に500mlサイズ)が終売扱いになっていることが複数の販売店で確認されています。
500mlボトルが終売表示に
酒販サイト「かめや」では「永昌源老酒 500ml(品番75181)」のページに「終売」と明記されています。
つまり、小容量ボトルはすでに生産・出荷が終了している可能性が高いということです。
一方で、メーカー公式サイトには1800mlボトルが掲載されており、「老酒」という商品自体が完全に消滅したわけではない模様。容量ごとに整理された結果、小瓶のみ終売になったと考えられます。
終売になった背景を探る
永昌源老酒の終売理由について、メーカーからの公式発表は確認されていません。ただし、酒類業界や中国酒の市場動向から、いくつかの要因が推察できます。
1. 商品ラインナップの整理
永昌源はこれまでにも杏露酒シリーズなどで一部容量や限定品を終了させてきました。
企業としてブランド再構築や製造ラインの効率化を図る中で、回転率の低いボトルサイズを整理した可能性があります。
特に500mlサイズは飲食店には扱いづらく、家庭用でも大瓶との価格差が小さいため、販売量が減少していたと思われます。
2. 中国酒需要の縮小
日本ではワインやハイボールの人気上昇により、中国酒の需要は年々減少しています。
紹興酒以外の中国酒を置く飲食店も少なく、家庭での消費はさらに限定的です。
そのため、メーカーとしても採算が合わず、一定規模以下のアイテムは終売に踏み切った可能性が高いでしょう。
3. 容器・法規制対応の影響
酒類業界では、容量表示や酒税法、成分表示の改定が定期的に行われます。
永昌源老酒のラベルには「100mlあたり純アルコール量12g」と記載されており、こうした新基準対応に伴うラベル変更や製造コストの見直しも、終売の一因だったと考えられます。
4. ブランド刷新と生産コスト
永昌源はキリンホールディングス傘下にあり、全体として製造拠点やラインを統合しています。
杏露酒のように若年層向けにブランド刷新が行われる一方、老酒のような伝統的商品は生産コストに見合わず縮小対象となりやすいのです。
永昌源老酒はもう買えない?今も購入できる場所
「終売」とはいえ、まだ完全に市場から姿を消したわけではありません。以下のようなルートでは、今も購入できる可能性があります。
1. 一部の酒販店・ネットショップ
在庫を抱えている店舗では、終売後もしばらく販売を続けています。
例えば、楽天市場やYahoo!ショッピングなどで「永昌源老酒 1800ml」または「永昌源老酒 一升瓶」と検索すると、現在も販売中の商品が見つかります。
ただし、在庫限りのケースが多く、突然販売終了になることもあるため、見つけたら早めの購入がおすすめです。
2. フリマサイト・オークション
メルカリやヤフオクなどでは、「永昌源老酒 終売品」「希少 中国酒」などのキーワードで出品が確認されています。
古酒コレクションとして扱われているものも多く、「終売でもう売っていない希少なボトル」として出回っています。
ただし中古品のため、以下の点に注意が必要です。
- 未開栓でも長期保存で味や香りが変化している可能性
- 液減りや沈殿物が見られる場合がある
- 保存状態や真贋を確認できないリスク
あくまでコレクション目的、または自己責任での購入が基本です。
3. 代替品を検討する
もし永昌源老酒が入手困難な場合、同系統の中国酒や国産紹興酒を試すのも一案です。
- 古越龍山 紹興酒:本場・中国浙江省の代表ブランド。味わいが近く、料理酒としても人気。
- 会稽山 陳年紹興酒:まろやかで飲みやすく、老酒ファンにも定評あり。
- 国産老酒(宝酒造など):日本で製造された老酒タイプの中国酒。味が穏やかで初心者にもおすすめ。
永昌源老酒の魅力と味わいをもう一度
永昌源老酒の魅力は、なんといっても「日本人に寄り添った味わい」にあります。
一般的な紹興酒に比べると甘さが控えめで、アルコールの角が立たず、香りもやや柔らかい。そのため、料理との相性が抜群です。
特におすすめなのは以下のような楽しみ方。
- ぬる燗(40〜45℃):旨味と香りがふくらみ、料理の味を引き立てる。
- オンザロック:濃厚なコクをそのまま楽しみたい人向け。
- 中華料理の隠し味に:煮込みや炒め物に少量加えると、風味と深みが増す。
「老酒=クセが強い」と敬遠する人もいますが、永昌源老酒はバランスが良く、初めてでも飲みやすい仕上がり。まさに“入門編”の老酒といえるでしょう。
永昌源老酒が再販される可能性は?
現時点で、永昌源公式やキリンホールディングスから再販予定の発表はありません。
しかし、永昌源ブランドは依然として存続しており、杏露酒や桂花陳酒など主力商品は継続販売中です。
そのため、限定復刻やリニューアルとして「新・老酒」が再登場する可能性はゼロではありません。
実際、過去には杏露酒の低アルコール版が一度終売になった後、形を変えて再登場した例もありました。老酒も同様に、需要次第で復活するかもしれません。
まとめ:永昌源老酒の終売は部分的。今も入手のチャンスあり
永昌源老酒は、一部容量(特に500ml)が終売扱いとなっていますが、1800mlなどの大容量品はまだ流通しています。
そのため、「完全な販売終了」とは言い切れません。
とはいえ、徐々に市場在庫が減っており、今後は入手困難になる可能性が高いでしょう。
もし思い出の味をもう一度楽しみたいなら、今のうちに探しておくのが賢明です。
老酒は日本の酒文化の中でも独特の存在感を放つお酒。
永昌源老酒のように“日本流にアレンジされた中国酒”は貴重であり、終売によって失われつつある味わいでもあります。
再販を願いつつ、今は現存するボトルを大切に楽しむ。
それが、長く愛された老酒へのいちばんの敬意かもしれません。

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