農協野菜ジュースが終売？販売終了の真相と健康志向派におすすめの代替品

結論から言うと、「農協野菜Days」シリーズのうち、一部の商品が販売終了しています。
雪印メグミルクの公式サイトによると、1000 mlサイズの紙パックタイプは「販売終了しました」と明記されています。また、「野菜1日分腸得Life」という機能性表示食品タイプも、2024年10月6日をもって販売を終了したと公表されました。

一方で、200 mlタイプの一部商品は今も販売中です。つまり、「シリーズが消えた」のではなく、「サイズやラインの整理が行われた」と考えた方が正確です。

終売のニュースを聞くと驚くかもしれませんが、実は飲料メーカーでは定期的にリニューアルやライン見直しを行うのが一般的。消費者の嗜好やコスト状況に合わせて柔軟に変化しているのです。

なぜ販売終了になったのか？4つの背景

では、なぜ「農協野菜Days」は一部終売となったのでしょうか。公式発表では詳細な理由は明かされていませんが、市場や業界の動きから主な背景を読み解くことができます。

1. 原料価格の高騰とコスト圧迫

野菜や果実の原料価格は、近年の不作や物流コスト上昇で高騰しています。特に1000 mlなどの大容量パックは、容器や輸送のコスト負担が大きく、採算が厳しくなりやすい商品です。
メーカー側としても「利益が出にくい規格」から順に整理するのは自然な流れといえます。

2. 野菜飲料市場の競争と縮小

かつてブームとなった野菜ジュース市場ですが、ここ数年はやや落ち着きを見せています。「カゴメ野菜一日これ一本」や「伊藤園 1日分の野菜」などの強力ブランドが定着し、新規性を出すのが難しい状況です。
農協野菜Daysブランドは根強いファンを持ちつつも、他ブランドとの競争で売上を維持しづらくなっていた可能性があります。

3. 消費者の健康志向の変化

以前は「野菜が足りないからジュースで補おう」というニーズが中心でしたが、最近では「生野菜をしっかり食べたい」「無添加・低糖タイプがいい」といった細分化した志向が強まっています。
飲料で“野菜を摂る”ことの価値が見直され、健康志向の多様化が進んだことも終売の一因と考えられます。

4. 商品リニューアル・ブランド戦略の一環

雪印メグミルクは2022年に「農協野菜Days」シリーズをリニューアルしています。賞味期限を延ばし、容器や味を改善するなどの改良を行ったタイミングで、販売効率やブランド整理が進んだとみられます。
つまり、終売は「撤退」ではなく「再構築」。採算性の低いラインを整理し、残すべき主力商品に注力した形です。

終売になったのはどの商品？

現時点で確認されている主な終売品は次の通りです。

農協野菜Days 1000 mlシリーズ（全種）
野菜1日分腸得Life（200 ml）

これらは公式サイトで「販売終了」と明示されています。
ただし、200 mlのスタンダードな野菜ジュースシリーズ（「野菜＆フルーツ100％」など）は引き続き流通しており、スーパーや通販サイトで購入可能です。

終売の裏にある「健康とコストのジレンマ」

一見すると単なる販売終了ですが、その背景には「健康志向」と「現実的コスト」のせめぎ合いがあります。

野菜ジュースは「健康飲料」として人気を保ってきましたが、原料となるトマト・ニンジン・セロリなどの価格は季節や天候によって大きく変動します。さらに、国内生産だけでなく輸入原料の為替影響も受けやすい。

一方、消費者は物価高のなかで節約志向を強めています。「健康のためでも毎日買うのは高い」と感じる人が増え、価格を上げにくい状況。
その結果、メーカーは「価格を維持できない商品」「利益を出しにくい規格」を優先的に整理せざるを得ないのです。

野菜ジュースで健康を保つのは難しい？

もう一つ押さえておきたいのが、「野菜ジュース＝野菜を食べた代わり」ではないという点です。
どのメーカーもパッケージに「野菜汁から生野菜の栄養をすべて摂取できるわけではありません」と注意書きを添えています。
ジュース化することでビタミンや食物繊維の一部が失われるため、あくまで“補助的な食品”という位置づけです。

とはいえ、忙しい朝や外食中心の生活で野菜不足になりがちな人にとって、野菜ジュースは心強い味方。
要は、「飲めばOK」ではなく、「野菜を食べつつ、飲料で足りない分を補う」ことが大切なのです。

健康志向派におすすめの代替品3選

農協野菜Daysの一部が終売しても、健康志向の人にぴったりな代替品はたくさんあります。ここでは、味・成分・続けやすさの観点から代表的な3つを紹介します。

カゴメ野菜一日これ一本

野菜ジュースの代名詞ともいえる定番商品。1本に30品目・350 g分の野菜が使用されています。砂糖・食塩無添加で、飲みごたえと栄養バランスを両立。スーパー・コンビニでも手に入りやすく、価格も安定しています。

伊藤園 1日分の野菜

トマトベースでクセが少なく、子どもでも飲みやすい味わい。機能性表示食品タイプや鉄分入りなどの派生商品もあり、健康志向や栄養補給の目的に合わせて選べます。

農協野菜Days 200 mlシリーズ（継続販売中）

農協野菜Daysブランドにこだわりたい人には、200 mlの小容量タイプがおすすめ。国産野菜中心で、ストロー付き紙パックのため携帯しやすく、冷やして飲むとほどよい甘みが楽しめます。常温保存もでき、職場や学校にも持って行きやすいのが魅力です。

野菜ジュースを選ぶときのポイント

健康目的で野菜ジュースを選ぶなら、次のポイントを意識してみましょう。

野菜使用量・品目数：何種類、どれだけの野菜が使われているかを確認。
砂糖・食塩・添加物の有無：原材料表示をチェック。
果実入りか100％野菜か：飲みやすさと栄養のバランスを比較。
保存性と利便性：常温保存できるか、持ち歩きやすいか。
価格と継続性：毎日続けられる価格帯かどうか。

目的に合わせて選ぶことで、無理なく健康的な生活に役立てることができます。

「終売＝終了」ではなく「進化」かもしれない

商品が終売すると「もう飲めないのか」と残念に感じるものですが、メーカーの多くは終売を“次の展開のための準備”と捉えています。
実際、「農協野菜Days」もリニューアルを重ね、パッケージや味、機能性の改良を続けてきました。今後も新しい形での展開が期待できます。

また、野菜飲料市場全体では、「腸活」「鉄分補給」「免疫ケア」といった機能性訴求が増加傾向。農協野菜Daysブランドもこの流れに合わせて、新たな健康飲料ラインを出す可能性があります。