最近、「‘FHF24SEN’が売ってない」「どこにも在庫が見つからない」と感じている方が増えています。照明器具の交換時期を迎えて探してみたら、通販サイトや電材店でも在庫切れになっていた──そんな状況ではないでしょうか。この記事では、パナソニックの蛍光灯「‘FHF24SEN’」がなぜ売っていないのか、その終売(生産終了)の理由と、代替蛍光灯やLEDへの置き換え方法について詳しく解説します。
‘FHF24SEN’とは?スペックと特徴をおさらい
まず、「‘FHF24SEN’」とはどんな蛍光灯なのかを整理しておきましょう。
‘FHF24SEN’は、パナソニックが製造していた**‘スリムパルック蛍光灯’(24形)**の一種で、管径が細い「スリムタイプ(16mm)」の高周波点灯専用蛍光灯です。全長は約549mm、口金はG5。色味は昼白色(5000K前後)で、明るく自然な白色光が特徴です。主にスリム型照明器具やオフィス・商業施設などで広く使われてきました。
消費電力は約22.5W、寿命は約9000時間。スリムながら高効率で、蛍光灯の中でも人気の高いシリーズでした。
しかし現在では、家電量販店や通販サイトを見ても「販売終了」「取り扱い終了」と表示されていることが多く、入手が困難な状態となっています。
なぜ‘FHF24SEN’が売ってない?終売の真相
結論から言えば、‘FHF24SEN’はすでにメーカー生産が終了(終売)しています。
パナソニックは2022年3月末をもってこの型番の生産を終了し、後継モデル「‘FHF24SENF3’」へと切り替えました。
このような「売ってない」状況の背景には、照明業界全体の流れがあります。
- 蛍光灯の需要減少
LED照明への移行が急速に進み、蛍光灯の需要は年々減っています。特にスリム管タイプ(16mm径)は対応器具が限られ、生産コストに見合わなくなっているのが現状です。 - 部材供給の難しさ
蛍光灯に使用されるガラス管や電子部品の供給が世界的に縮小しており、メーカーが製造ラインを維持することが難しくなってきました。 - 環境規制・省エネ方針
環境配慮型の照明へ転換する流れもあり、蛍光灯からLEDへ移行する政策的後押しも強まっています。
こうした要因が重なり、‘FHF24SEN’を含む多くの蛍光灯が相次いで終売になっています。そのため、今後も再販される見込みは薄く、在庫限りの状態が続くと考えられます。
‘FHF24SEN’の後継モデル「‘FHF24SENF3’」との違い
‘FHF24SEN’が終売になった今、実質的な代替となるのが後継モデルの**「‘FHF24SENF3’」**です。
この製品は2022年4月に発売され、旧型とほぼ同等の仕様を持っています。
- 管径:16mm(スリムタイプ)
- 長さ:549mm
- 口金:G5
- 消費電力:22.5W
- 色温度:昼白色(5000K)
- 光束:約1950lm(明るさは従来とほぼ同等)
- 定格寿命:約9000時間
つまり、寸法・明るさ・色味などのスペックは旧モデルと変わらず、器具互換性もそのままです。
使用している照明器具が高周波点灯専用タイプであれば、‘FHF24SENF3’をそのまま代わりに使うことができます。
ただし、販売ルートによっては「受注生産品」「在庫限り」と記載されている場合もあり、在庫の確保は早めに行った方が安心です。
互換・代替を選ぶときの注意点
「後継品があるなら問題ない」と思われがちですが、蛍光灯の交換にはいくつか注意点があります。
- 器具が高周波点灯専用か確認する
‘FHF24SEN’は「高周波点灯専用蛍光灯」です。もし器具側がスタータ式(グロー式)やラピッドスタート式であれば、点灯しない、あるいは故障の原因になる可能性があります。 - 管径・口金・長さを必ず確認
スリムタイプ(16mm)と通常タイプ(26mm)は見た目が似ていても互換性がありません。口金も異なるため、無理に装着すると破損の恐れがあります。 - 安定器の寿命に注意
蛍光灯を支える「安定器」にも寿命があります。10年以上使用している器具では、ランプ交換だけでなく器具ごとの交換も検討が必要です。 - 同シリーズ内でも色味が異なる場合がある
「昼白色」「昼光色」「白色」など表記の違いで光の色温度が変わります。交換前と同じ色味を選ぶことで違和感のない照明になります。
LEDへの置き換えも視野に入れよう
‘FHF24SEN’のような蛍光灯が次々に終売になる中で、LED直管タイプへの切り替えも現実的な選択肢です。
LED化にはいくつかのメリットがあります。
- 消費電力を大幅に削減(約40〜60%の省エネ効果)
- 寿命が長く、交換の手間が減る(2〜5倍程度の寿命)
- 発熱量が少なく、環境に優しい
- 紫外線をほとんど出さず、虫が寄りにくい
ただし、注意点もあります。
- 現在の器具が「インバータ式」か「グロー式」かによって対応するLED管が異なる
- 一部のLED管は「安定器バイパス工事(直結工事)」が必要になる
- 工事が必要な場合は電気工事士による施工が必須
LED化を検討する場合は、まず器具の型番や点灯方式を確認し、対応LEDランプを選ぶことが大切です。パナソニックやアイリスオーヤマなど、多くのメーカーから蛍光灯24形相当のLED直管が販売されています。
終売品を探すときのコツと注意点
「どうしても同じ‘FHF24SEN’を使いたい」「後継品が手に入らない」という場合、まだ一部の電材店やネット通販では在庫を扱っていることがあります。
探す際は以下のポイントを押さえましょう。
- 「‘FHF24SEN’ 在庫あり」「‘FHF24SENF3’」など複数の型番で検索する
- 電材専門店(Denzai-do、Lamp-Proなど)を中心にチェック
- 中古・再生品の出品には注意(寿命が短い可能性あり)
- 複数本まとめ買いしておくと、次回交換時にも困らない
ただし、終売品を長期的に使い続けるのは現実的ではありません。
今後を見据えるなら、後継蛍光灯またはLEDへの移行を計画的に進めることが安心です。
‘FHF24SEN’の「売ってない」状況から見える今後の照明トレンド
照明業界では、今やLED化が標準になりつつあります。オフィスや店舗だけでなく、一般家庭でも「蛍光灯の在庫がない」「型番が見つからない」といったケースが増加中です。
特に2020年代以降、主要メーカー(パナソニック、東芝ライテック、NECライティングなど)は相次いで蛍光灯ラインを縮小または撤退しています。これにより、旧型の蛍光灯器具を維持することが年々難しくなっています。
‘FHF24SEN’もその流れの中にあり、今後は後継品やLEDへの切り替えが主流になっていくでしょう。
‘FHF24SEN’が売ってないときの最適解まとめ
ここまでの内容をまとめると、次のようになります。
- ‘FHF24SEN’はすでにメーカー生産終了(終売)
- 後継モデルは「‘FHF24SENF3’」
- 両者の仕様はほぼ同等で、器具互換性もある
- 在庫は減少傾向で、早めの確保がおすすめ
- 今後はLED直管タイプへの移行が現実的な選択肢
照明の世界は技術革新が早く、数年で主流が変わることも珍しくありません。
もし「売ってない」と困っているなら、今回のタイミングで後継蛍光灯またはLED化を検討する絶好の機会です。省エネ・長寿命のメリットを得ながら、これからの照明環境をより快適に整えていきましょう。
以上、『‘FHF24SEN’』が売ってない理由と代替蛍光灯の選び方についての解説でした。
今後も同様の終売情報や照明の最新動向が出てくることが予想されます。
定期的に最新情報をチェックして、無理のない形で安心・安全な照明環境を維持していきましょう。

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