最近スーパーで「しそ海苔納豆を見かけない」と感じた方も多いのではないでしょうか。独特のしその香りと海苔の風味が特徴の人気商品でしたが、SNSでも「好きだったのに消えた」「どこにも売ってない」との声が広がっています。今回は、しそ海苔納豆が店頭から姿を消した理由や、メーカーの動き、そして代わりに試したい納豆商品までを詳しく解説します。
しそ海苔納豆とは?ファンの多かった人気商品
「しそ海苔納豆」は、タカノフーズが展開していた「おかめ納豆」シリーズの一つ。極小粒タイプの納豆に、甘めの“しそ海苔たれ”が付属しているのが特徴でした。
タレには青じそとあおさ海苔の香りが加わり、納豆特有のにおいをやわらげて食べやすく仕上げられていました。そのため、「納豆が苦手でも食べられる」「子どもも喜んで食べる」といった口コミが多く、根強いファンを持つ商品でした。
また、地域によって「しそ海苔納豆(西)」「しそ海苔納豆(九州)」など、風味や塩味を調整したバリエーションも販売されており、長年親しまれてきました。
しそ海苔納豆が売ってない…その理由とは?
メーカー公式で「製造販売終了」と発表
しそ海苔納豆が姿を消した最大の理由は、メーカーによる製造終了です。タカノフーズ公式サイトでは、2023年2月に「しそ海苔納豆(西)」「しそ海苔納豆(九州)」など複数の地域限定モデルが**製造販売終了(終売)**となったことが発表されました。
つまり、現在スーパーなどで見かけないのは、在庫がなくなったためではなく、製造自体が終了しているのです。店頭在庫がなくなり次第、流通が途絶えたことで「どこにも売ってない」という状態に至りました。
地域限定商品ゆえの販売縮小
「しそ海苔納豆」は全国展開ではなく、西日本・九州など一部地域に向けた限定仕様も多く存在しました。地域限定商品は、一定の販売量が確保できないと採算が合わず、物流や在庫のコストがかさみやすいという課題があります。
そのため、メーカーとしては販売地域やラインナップを整理し、主力商品に集中する方針へ切り替えたと考えられます。こうした「地域商品整理」は食品メーカー全体で進む傾向です。
原材料費や物流コストの高騰も影響
納豆業界は、ここ数年で大豆価格・包装資材・輸送費の上昇といったコスト増に直面しています。特にタレ付き納豆は製造工程が複雑で、コスト負担が大きい商品です。
しそ海苔納豆は“変わり種”に分類されるため、生産量が限られ、コスト効率の面でも厳しかったと見られます。メーカーは人気の定番商品(例:おかめ納豆 極小粒ミニ3、旨味)に生産を集中させる方向へ舵を切ったと推測されます。
味の好みが分かれる点も影響か
レビューやSNSの意見を見ると、「しその香りが良い」「海苔の甘さがクセになる」といった好意的な意見がある一方で、「しそ感が弱い」「甘すぎる」といった声もありました。こうした嗜好の分かれやすい味は、リピーターは多くても新規購入者を増やしにくい傾向があります。
つまり、強いファンはいたが市場全体ではニッチだった可能性もあります。メーカーがラインナップを整理する際、こうした“中間層に届きにくい味”の製品は優先的に外されやすいのです。
終売の背景にある納豆市場の変化
納豆市場自体は、実は右肩上がりです。2024年のデータでは市場規模が約2,800億円を超え、前年比6%以上の成長を記録しています。健康志向の高まりやタンパク質需要が追い風となり、需要は堅調です。
しかし、売れているのは「定番系」のシンプルな味が中心。変わり種や限定味は一定の人気を得ても、長期的には販売継続が難しいという現実があります。メーカーとしても、生産ラインや物流を効率化するために、こうした派生商品の縮小に踏み切るのは自然な流れです。
しそ海苔納豆はもう買えない?通販・在庫の状況
2025年現在、楽天市場やAmazonなどの大手通販サイトで「しそ海苔納豆」と検索しても、公式販売ページは表示されません。出品されている場合も、在庫限りや賞味期限切れの可能性が高く、新品を定常的に入手するのは困難な状況です。
一方、まれに業務用卸サイトや地域スーパーで「旧パッケージ在庫」を扱っているケースもあります。どうしても入手したい場合は、タカノフーズのお客様相談室や通販サイトの在庫照会を活用するのが確実です。
「しそ海苔納豆」ファンにおすすめの代替商品
終売となったとはいえ、しそや海苔の風味が楽しめる納豆は他にも存在します。ここでは、味の系統や特徴が近い商品をいくつか紹介します。
- まめの蔵 しそのり納豆
若い世代にも人気の、しそと海苔を合わせた香り高い納豆。納豆臭が少なく、しその爽やかさが際立ちます。 - おかめ納豆 旨味
タカノフーズの定番商品で、昆布だしの旨味が強め。しそ海苔納豆の「まろやかな甘み」に近い風味です。 - 金のつぶ たれたっぷり!たまご醤油たれ
甘めのタレとまろやかさが特徴。しそ海苔納豆の“ご飯との一体感”が好きだった人には合いやすいタイプです。 - ひきわり納豆+自家製しそ海苔だれアレンジ
納豆に刻み青じそと海苔佃煮を混ぜるだけでも、味わいを再現できます。家庭で簡単に“しそ海苔納豆風”を楽しむことができます。
しそ海苔納豆が好きだった人へ:これからの楽しみ方
しそ海苔納豆の終売は惜しまれますが、「風味付き納豆」や「アレンジだれ納豆」は今も多くのメーカーから登場しています。最近では、減塩タイプ・たんぱく強化タイプ・植物性素材だれなど、健康志向に合わせた新商品も増えています。
お気に入りの味が終売になっても、自分好みの味を作る・探す楽しみは続きます。納豆そのものの多様性が広がっている今こそ、新しい“お気に入り”を見つけるチャンスかもしれません。
まとめ:しそ海苔納豆が売ってない理由と今後の展望
しそ海苔納豆が売っていないのは、単なる一時的な欠品ではなく、**メーカーによる製造販売終了(終売)**が理由です。地域限定商品だったこと、コスト上昇や販売効率化、味の好みの分かれなど、複数の要因が重なった結果といえます。
とはいえ、「しそ+海苔」の組み合わせ自体は多くの納豆ファンに愛され続けています。今後、メーカーが新しい形で“風味系納豆”を再展開する可能性も十分あります。
しそ海苔納豆が恋しい方は、代替商品を探したり、自宅で簡単に“しそ海苔風味アレンジ”を試してみたりするのがおすすめです。お気に入りの味を自分なりに再発見して、これからも納豆のある食卓を楽しみましょう。

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