スーパーでいつも買っていた「ダイショーの塩コショウ(味・塩こしょう)」を探しても見つからない――そんな声が増えています。SNSや知恵袋でも「どこにも売っていない」「製造中止なの?」といった疑問が多く見られます。この記事では、実際の販売状況やメーカーの動き、在庫情報をもとに、「なぜ売っていないのか?」の真相を掘り下げていきます。
ダイショー「味・塩こしょう」とは?
「味・塩こしょう」は、1968年に発売されたダイショーのロングセラー調味料です。塩とこしょう、そしてうまみ調味料を絶妙なバランスでブレンドした万能スパイスで、肉・魚・野菜とジャンルを問わず使えるのが人気の理由。いわば、日本の食卓における“定番の味付け”といっても過言ではありません。
パッケージには「ひと振り3役」と書かれており、これひとつで下味も仕上げの風味づけも完結します。特に炒め物や唐揚げの下味などで愛用している家庭が多く、長年親しまれてきた存在です。
「売っていない」と言われる理由は?
ここ数年、「どこのスーパーにもない」「ネットでも品切れ」といった声が増えています。しかし結論から言うと、**ダイショー**が「味・塩こしょう」自体の生産を終了したという公式発表はありません。ではなぜ“売っていないように見える”のでしょうか。主な理由を整理してみます。
1. 店舗ごとの仕入れ・棚割りの違い
まず最も大きな要因は、店舗ごとの仕入れ差です。食品メーカーの商品は、全国一律で並んでいるわけではなく、各スーパーやドラッグストアの仕入れ方針により在庫状況が異なります。
たとえば、あるチェーンでは業務用サイズ(1kg)だけを扱い、家庭用サイズ(225g)を仕入れていない場合もあります。また、塩こしょう系の競合商品(S&B 味付塩こしょう、味の素など)が多く、棚スペースが限られているため、入れ替えによって一時的に姿を消すこともあります。
2. リニューアル・仕様変更の影響
ダイショーは長い歴史の中で何度か「味・塩こしょう」をリニューアルしています。2008年には化学調味料不使用版が登場し、2023年には「味・塩こしょう〈麹入り〉」という新ラインが発売されました。
このような新商品の投入タイミングでは、旧パッケージや旧仕様の在庫が整理され、流通が一時的に途切れることがあります。消費者から見ると「どこにも売っていない=終売」と誤解しやすい時期です。
3. 在庫切れや出荷調整の可能性
調味料市場全体では、原材料価格の高騰や物流コストの上昇が続いています。そのため、メーカーが一時的に生産ラインを調整したり、出荷量を制限するケースもあります。
また、人気商品の一部サイズや詰替えタイプが集中して売れると、オンラインや小売店で「在庫なし」と表示されることも。Amazonでは一時期「メーカーにより製造中止になりました」という表記が出ていましたが、これは出品者単位の在庫終了を意味しており、メーカーの公式な生産終了とは異なります。
4. 業務用と家庭用の流通経路の違い
ダイショーの「味・塩こしょう」は業務用サイズも人気があり、飲食店や惣菜工場などでも多く使われています。家庭用の225gボトルよりも業務用1kgタイプのほうが流通している地域もあります。そのため、スーパーで見かけなくても、業務用ルートでは継続販売されているケースが多いのです。
メーカー公式情報の確認
2025年現在、ダイショー公式サイトには「味・塩こしょう」シリーズがしっかり掲載されています。225gボトル、1kg業務用、2g小袋タイプなど、複数サイズが紹介されており、製品情報ページも削除されていません。
さらに、同社の事業報告書では「粉体調味料群(味・塩こしょうなど)は堅調に推移」と明記されており、売上面でも安定していることが示されています。つまり、メーカーとしては今も継続販売中であり、終売ではないと見るのが自然です。
ただし、店舗での取り扱いが少ないため、地域によっては“姿を見かけない”状況が続いていると考えられます。
消費者が感じる「販売終了説」の背景
SNSや口コミで「ダイショーの塩コショウがなくなった」と話題になるのは、いくつかの要因が重なった結果と考えられます。
- 店舗在庫の入れ替えで一時的に消えた
- 旧パッケージが終売し、新パッケージが入荷していない
- ネット通販での出品者在庫が切れ、「製造中止」と誤表示された
- 似たデザインの別商品と混同された
こうした情報が拡散されることで、「もう販売していないらしい」という誤解が広まりやすいのです。
代替・類似商品を探すなら?
もし近隣で入手できない場合は、以下の方法を試すのがおすすめです。
- オンライン通販を利用する
Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピングなどでは、225gタイプや業務用サイズが販売されています。在庫切れのときは、詰替用や他の容量をチェックしてみましょう。 - リニューアル版を探す
「味・塩こしょう〈麹入り〉」「味・塩こしょう〈あらびき〉」などの派生シリーズが流通しています。味の方向性は少し異なりますが、調理用途は同じです。 - 他メーカーの塩コショウを代用する
S&B 味付塩こしょうや味の素「クックドゥ調味料シリーズ」なども似た用途で使えます。使い比べて自分の好みを見つけるのも一案です。
「味・塩こしょう」の歴史とブランド力
ダイショーの「味・塩こしょう」は、創業者が「肉屋で塩とこしょうを別々に振るのは非効率」と感じたことから誕生しました。以降、日本の家庭料理を支えてきた定番調味料として半世紀以上の歴史を誇ります。
「ひと振り3役」のキャッチコピー通り、どんな食材にも合う使い勝手の良さが魅力。家庭用のみならず、業務用としても長年支持されている点が、この商品の強みです。
今後の再販・継続販売の見通し
現状では、メーカー公式に「販売終了」の告知はなく、商品ページも継続して公開されています。むしろ、2023年に新しいバリエーションが発売されていることからも、シリーズとしては今後も継続展開される見通しが高いと考えられます。
ただし、パッケージや内容量の変更、地域限定販売などは今後も起こり得るため、購入時にはラベル表記を確認するのが安心です。特に詰替え用や業務用タイプは流通経路が異なるため、オンラインでの在庫確認がおすすめです。
まとめ:ダイショーの塩コショウが売ってないのはなぜ?
「ダイショーの塩コショウが売ってない」という声は確かに増えていますが、その多くは店舗ごとの取扱差や一時的な在庫切れ、リニューアルの影響によるものです。
メーカーが生産を終了したという情報はなく、公式サイトにも引き続き掲載されていることから、現在も販売は続いています。
もし店頭で見つからない場合は、通販サイトや業務用サイズをチェックしてみるのが賢い方法です。長年親しまれてきた味は今も健在であり、これからも日本の食卓を支え続けるでしょう。
以上、「ダイショーの塩コショウが売ってないのはなぜ?販売終了や在庫状況を調査」でした。

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