「7つの習慣って、いろいろ種類があってどれから読めばいいの？」
そんな疑問を持つ人は少なくありません。自己啓発の名著として知られるスティーブン・R・コヴィーの『7つの習慣』ですが、原著だけでなくまんがでわかる7つの習慣や子ども向け、実践ノートなども存在します。
この記事では、初心者におすすめの読む順番や、実際に日常で活かすための方法をわかりやすく紹介します。
「7つの習慣」はどんな本？
『7つの習慣』は、世界で3,000万部以上売れたといわれる自己啓発書の定番です。著者のスティーブン・R・コヴィー氏は、人生や仕事、人間関係で長期的に成果を上げるためには「原則に基づく生き方」が大切だと説きました。
この本が教えてくれるのは、単なるテクニックではなく「自分の内側から変化を起こす」こと。周囲や環境に左右されず、自分の価値観と行動を一致させる“人格主義”の考え方が軸にあります。
7つの習慣は大きく3つの段階に分かれています。
- 第1〜第3の習慣：自立を育む「私的成功」
- 第4〜第6の習慣：人間関係を磨く「公的成功」
- 第7の習慣：継続的な成長を支える「再新（リニューアル）」
つまり、単発のテクニックではなく、土台から積み上げる構造になっているのです。
初心者におすすめの読む順番
① まずは全体を理解する
『7つの習慣』の原著は内容が濃く、哲学的な表現も多いため、いきなり読むと挫折しやすいです。最初の一歩としては「まんがでわかる7つの習慣」や「要約版」などの入門書がおすすめです。
ストーリー形式で理解できるので、全体像をつかみやすく、「この考え方が生活や仕事にどう関係するのか」が直感的に分かります。
② 原著（または日本語訳版）を読む
基礎ができたら、次は原著（または日本語版）に挑戦しましょう。
読むときは必ず「第1の習慣」から順に進めるのが基本。7つの習慣は相互に関連しており、順番を飛ばすと理解が浅くなりがちです。たとえば第4の「Win-Winを考える」は、第1〜第3の「自立」が身についていなければ実践が難しい構成になっています。
③ 実践ノートや手帳で習慣化
読んだ内容を実際の行動に落とし込むには、フランクリン・プランナーなどの実践ツールを使うのが効果的です。
「最優先事項を優先する」などの考え方を、スケジュール管理や日々のタスクに結びつけることで、知識を行動に変えられます。
各習慣の概要と初心者のポイント
第1の習慣：主体的である
自分の行動や感情を、環境のせいにせず選択する力を身につけること。
「上司が悪いから」「忙しいから」と言い訳するのではなく、「自分はどう反応するか」を意識するのが第一歩です。
小さな選択でも「自分で決めた」と意識するだけで、日常の充実度が変わります。
第2の習慣：終わりを思い描くことから始める
ゴールを明確にすることで、迷わず行動できるようになります。
人生や仕事の“終わり”をイメージして、自分がどうありたいかを言葉にしてみましょう。
目標を立てるときも「5年後にどうなっていたいか」から逆算すると行動が明確になります。
第3の習慣：最優先事項を優先する
忙しい毎日の中で、「重要だが緊急でないこと」に時間を使うのがポイントです。
将来のための学びや健康管理、人間関係の構築などは、今すぐではないけれど人生を左右する要素。
スケジュールに“自分のための時間”を最初に入れることが、実践のコツです。
第4の習慣：Win-Winを考える
相手と競うのではなく、双方に利益がある関係を目指す考え方。
仕事でも家庭でも、「自分が勝つか負けるか」ではなく、「一緒に成功する」視点を持つと信頼関係が深まります。
そのためにはまず、自分が満たされている状態をつくることが前提になります。
第5の習慣：まず理解に徹し、そして理解される
多くの人は“話す力”を磨こうとしますが、信頼を築くには“聞く力”が先。
相手の言葉の裏にある感情や意図を理解することが、真のコミュニケーションにつながります。
「なるほど」「そう感じているんですね」と共感を示すだけでも、関係性が大きく変わります。
第6の習慣：シナジーを創り出す
お互いの違いを尊重し、協力することで新しい価値を生み出す段階です。
個人の強みを掛け合わせると、1人では生み出せない成果が得られます。
意見が対立したときほど、「その違いがシナジーの源かもしれない」と考えるのがポイントです。
第7の習慣：刃を研ぐ
成長を続けるためには、休息・学習・運動・人間関係の4つをバランスよく磨き続けること。
頑張るだけではなく、自分を整える時間を取ることが「成果を維持する秘訣」です。
“刃を研ぐ”時間を意識的にスケジュールに組み込みましょう。
実践を続けるためのコツ
小さく始める
一度に7つすべてを実践しようとすると続きません。
まずは「主体的である」など、自分が今取り組みやすい習慣を一つ選びましょう。
1週間続けるだけでも、自分の変化に気づけるはずです。
記録と振り返りをセットにする
読書ノートや日記アプリを使って、「できたこと・できなかったこと」を書き出すと効果的です。
振り返りの時間を設けることで、自分の考え方や行動が少しずつ変化しているのを実感できます。
継続する仕組みをつくる
「朝に5分読む」「週末に1章ずつ振り返る」など、習慣化の仕組みを生活に組み込むと長続きします。
また、同じ本を読んでいる仲間と意見交換をすると、モチベーションの維持にもつながります。
「どれがいい？」という疑問への答え
結論から言えば、「7つの習慣はどれがいい？」という問いに“唯一の正解”はありません。
なぜなら、7つは互いに関連しており、どれか一つだけを切り取っても本来の効果を発揮しにくいからです。
ただし、初心者が最初に取り組むなら「第1〜第3の習慣」から始めるのがおすすめ。
これらは“自分を整えるための基礎”であり、ここが身につくと後の習慣が自然と実践できるようになります。
まとめ：7つの習慣を自分の人生に取り入れる
『7つの習慣』は、一度読んで終わる本ではありません。
何度も読み返すことで、その時々の悩みや状況に応じて新しい気づきが得られます。
大切なのは「知ること」よりも「使うこと」。
日常の中で一つずつ実践しながら、自分の考え方や行動を少しずつ変えていくことが、本当の意味での“効果的な生き方”につながります。
忙しい現代だからこそ、自分の軸を持ち、心の余裕を育てることが大切です。
7つの習慣を通して、自分の生き方を見つめ直す時間をぜひ持ってみてください。
