就職や転職のとき、誰もが一度は悩むのが「履歴書ってどれがいいの?」という問題。書店やコンビニ、ネット上にもいろんなフォーマットがあって、正直どれを選べばいいのか迷いますよね。この記事では、履歴書の書き方やフォーマット、テンプレートの選び方までをやさしく解説します。これを読めば、「自分に合う履歴書」がきっと見えてきます。
履歴書を選ぶ前に知っておきたい基本
履歴書は、あなたの人となりや経験を企業に伝えるための「第一印象の書類」です。どんなに内容が良くても、見づらかったり形式が崩れていたりすると、採用担当者にマイナス印象を与えてしまうことも。まずは基本を押さえておきましょう。
履歴書には「JIS規格 履歴書」「厚生労働省 推奨様式」など、いくつかの種類があります。昔ながらのJIS規格 履歴書は、通勤時間や扶養家族などの項目が多めで、企業によっては古い印象を与える場合もあります。一方で、現在主流なのは厚生労働省 推奨様式が推奨する新様式。性別や通勤時間などの記載が任意になっており、より時代に合った形式です。特にフォーマット指定がない場合は、この厚生労働省 推奨様式を選ぶのが無難です。
履歴書のフォーマットはどう選ぶ?
フォーマットを選ぶときのポイントは「応募先」「自分の経歴」「提出方法」の3つです。
応募先の指定を最優先に
求人票に「手書き必須」「PC入力可」「A4サイズのみ」などの指定がある場合は、必ず従いましょう。指定を無視すると、それだけでマナー違反と見なされることがあります。特に公務員や伝統的な企業では、手書きを好む傾向もまだ残っています。
経歴に合ったフォーマットを選ぶ
職歴が長い人は、学歴・職歴欄が広めのテンプレートを。新卒や第二新卒のように職歴が少ない人は、志望動機や自己PR欄が大きめのタイプを選ぶと効果的です。資格やスキルをアピールしたい場合は、資格欄がしっかり取られているフォーマットもおすすめです。
提出方法で変わる選択
郵送や持参の場合は、紙の見栄えも重要です。手書きなら罫線がはっきりしたB5やA4サイズの市販用紙が安心。オンライン提出なら、WordやPDFで整ったテンプレートを使うと印象が良くなります。フォントや余白のバランスにも気を配りましょう。
書き方の基本ルールとコツ
どんなフォーマットを選んでも、内容の正確さと見やすさが第一です。基本的なマナーを守れば、それだけで「丁寧な人」という印象を与えられます。
- 日付は提出日または記入日を明記する
- 氏名や住所は読みやすい字で丁寧に
- 学歴・職歴は入学・卒業・入社・退社を時系列で統一
- 西暦か和暦かは全体で統一する
- 誤字・脱字チェックは必ず行う
志望動機や自己PR欄は、限られたスペースであなたの意欲を伝える部分です。長文を書こうとせず、「なぜ応募したのか」「自分の経験をどう活かせるのか」を短く、具体的にまとめましょう。
手書きとパソコン、どちらがいい?
「今どきはPC入力の方がいい?」と迷う人も多いですが、これは応募先によって違います。企業がオンライン応募を前提にしているなら、PC作成が基本。WordやExcelで整えた履歴書をPDF化し、見た目を整えるのがおすすめです。
一方、販売職や事務職などで「手書き歓迎」と書かれている求人もあります。この場合は、丁寧な字で書くこと自体が誠意を伝える手段になります。文字に自信がない人でも、ゆっくり書いて余白を整えるだけで印象が変わります。
どちらの場合も共通するのは「読みやすさ」。きれいさよりも、読み手への配慮があるかどうかが大切です。
便利なテンプレートと無料ツール
最近は、Web上で簡単に履歴書を作成できるツールやアプリも増えています。スマホで入力してPDFをコンビニ印刷できるサービスもあるので、プリンターがなくても大丈夫です。
代表的なサービスには、マイナビ転職・リクナビNEXT・doda・エン転職などがあり、それぞれWordやPDFのテンプレートを無料配布しています。厚生労働省 推奨様式をもとにした最新版フォーマットもあるので、迷ったらこれらの公式サイトからダウンロードするのが安心です。
ツールを使う際の注意点としては、登録が必要なものや、印刷プレビューがずれることがあるサービスもあるので、提出前に必ず確認を。スマホアプリの場合は、文字サイズやレイアウトが崩れやすいため、印刷前にPDF表示でチェックしておきましょう。
よくある失敗と避けたいポイント
どんなにいいフォーマットを選んでも、ちょっとしたミスで印象を下げてしまうことがあります。よくある失敗を事前に防ぎましょう。
- 応募先の指定フォーマットを無視
- 学歴・職歴の日付がバラバラ
- 手書き文字がかすれて読めない
- 志望動機が汎用的すぎて伝わらない
- 写真がスナップ風・背景が雑
- 文字を詰め込みすぎて読みづらい
履歴書は見やすさと内容のバランスが命。採用担当者は1枚を数十秒で読むことも多いため、パッと見で理解できる構成を意識しましょう。
自分に合う履歴書を見つけるために
「履歴書はどれがいい?」という答えは、あなたの経歴や応募先によって変わります。でも、迷ったときの基準はシンプルです。
- フォーマット指定がない → 厚生労働省 推奨様式
- 職歴が多い → 職歴欄が広いテンプレート
- 新卒・職歴が少ない → 自己PR欄が大きいタイプ
- Web提出 → Word・PDF形式
- 手書き指定 → 市販のB5またはA4用紙
この5つを基準に選べば、ほとんどのケースで失敗しません。
履歴書はどれがいい?最後にもう一度まとめ
履歴書はただの書類ではなく、「あなた自身を表す名刺のような存在」です。内容の正確さはもちろんですが、選ぶフォーマットや書き方にも個性と誠意が表れます。厚生労働省 推奨様式の新様式をベースに、自分の経歴と応募先の特徴に合ったテンプレートを選ぶことが大切です。
丁寧に作られた履歴書は、それだけで「この人と会ってみたい」と思わせる力があります。焦らず、自分らしい一枚を作り上げてください。
