2022年に登場した「iPhone SE（第3世代）」。手のひらサイズのコンパクトボディとホームボタンの安心感で、根強い人気を誇っていたモデルです。
そんなSE3がついに「販売終了」となり、Appleの公式サイトや各キャリアから姿を消しました。
なぜ販売が終わってしまったのか？在庫はまだあるのか？そして、次に選ぶべき後継モデルは？
今回はその理由や今後の選択肢をじっくり掘り下げていきます。
iPhone SE第3世代とは？改めて振り返る
iPhone SE（第3世代）は2022年3月に発売され、当時としては“最安の5G対応iPhone”として話題になりました。
A15 Bionicチップを搭載し、処理性能はiPhone 13シリーズと同等。
一方で、4.7インチの小型液晶ディスプレイやTouch ID搭載のホームボタンなど、懐かしの操作感を残していたのが特徴です。
「最新性能×昔ながらのデザイン」で、買い替え層やサブ機需要を中心に人気を集めましたが、2025年に入り、その役割を終えることとなりました。
iPhone SE3が販売終了になった理由
1. 後継モデル「iPhone 16e」の登場
2025年2月、Appleは新たなミドルレンジモデルとして「iPhone 16e」を発表しました。
このタイミングでSE3が公式ラインナップから外され、実質的に“後継交代”が行われた形です。
iPhone 16eはUSB-C端子を採用し、より大きなディスプレイとFace IDを搭載。
SE3のようなホームボタン式ではありませんが、軽量・低価格のポジションを引き継いでいます。
つまり、Appleとしては「SE」というブランドを刷新し、新しい設計思想に統一したということです。
2. USB-C義務化など規制対応の影響
EUでは2024年から、スマートフォンにUSB-Cポート搭載を義務づける規制が施行されました。
Lightning端子を使い続けるiPhone SE3は、その要件を満たさないモデルに。
Appleとしても、旧仕様のまま販売を続けるメリットが少なくなっていました。
結果として、新モデルではLightningを廃止し、すべてUSB-Cに統一。
この“設計刷新”が、SE3販売終了の大きな要因と見られます。
3. 市場トレンドの変化
スマートフォン全体の流れは、より大型・高性能・高リフレッシュレートディスプレイへと進化しています。
そんな中で、4.7インチという小型画面や物理ボタンを好む層は徐々に減少。
Appleにとっても、古い設計を維持するコストと需要のバランスが取れなくなったと考えられます。
とはいえ「小さいiPhoneが欲しい」という声が根強いのも事実。
そのため、今後は新しい設計でコンパクトな“eシリーズ”がその需要を引き継ぐ可能性があります。
現在の在庫・購入状況
2025年時点で、Apple公式サイトではiPhone SE（第3世代）の販売はすでに終了しています。
家電量販店やキャリアでも、新品の在庫はほぼ枯渇。
中古・整備済み品としての流通が中心になっています。
キャリアによっては「認定中古品」として販売しており、状態の良い個体なら価格も比較的手頃。
一方で、新品を探す場合は在庫限りの争奪戦となっています。
店舗によっては「最後の入荷」として案内されているところもあり、購入を検討しているなら早めの確認が必要です。
iPhone SE3はいま買っても大丈夫？
結論から言えば、「使い方次第でまだ十分アリ」です。
A15 Bionicチップを搭載しているため、2025年時点でも性能的には現役クラス。
最新のiOS 18にも対応しており、少なくともあと3〜4年はアップデート対象である見込みです。
ただし、いくつか注意点もあります。
- Lightning端子が古い規格になる
今後はUSB-C対応アクセサリが主流になるため、充電ケーブルなどの互換性に注意が必要です。 - ディスプレイが小さめ
動画視聴やゲームでは物足りなさを感じる人も。 - ホームボタン式はこれが最後
Touch IDが好きな人には魅力的ですが、今後のiPhoneではFace ID主流となる見込みです。
つまり、「コンパクトで指紋認証が使えるiPhoneが欲しい」という人には最適。
逆に、今後長く使う前提ならUSB-C対応の新モデルを検討したほうが安心です。
後継モデル「iPhone 16e」との違い
ここで、iPhone 16e（仮称）との違いを整理しておきましょう。
- 充電端子：Lightning → USB-Cへ変更
- 画面サイズ：4.7インチ → 約6インチ前後（ベゼルレス）
- 認証方式：Touch ID → Face ID
- デザイン：旧iPhone 8系 → iPhone 14系ベース
- チップ性能：A15 → A17（または16シリーズ相当）
つまり、iPhone SE3は“クラシックiPhoneの最終形”であり、iPhone 16eは“モダンな廉価モデル”という位置づけ。
好みによって選ぶ方向性がはっきり分かれます。
いまSE3を使っている人へのアドバイス
現行ユーザーにとって、今すぐ買い替える必要はありません。
Appleは販売終了後も数年間は修理・アップデート対応を継続します。
バッテリー交換などのサポートもApple正規サービスで受けられます。
ただし、将来的に部品供給が減る可能性はあるため、
長く使うつもりなら早めにバッテリー交換やバックアップ体制を整えておくと安心です。
まとめ：iPhone SE第3世代の販売終了は“時代の転換点”
iPhone SE（第3世代）の販売終了は、単なるライン整理ではなく、
Appleが「LightningからUSB-Cへ」「ホームボタンからFace IDへ」完全移行する節目でもあります。
手のひらサイズのiPhoneを愛したユーザーにとっては寂しいニュースですが、
SE3は今後も“最後のホームボタン付きiPhone”として長く記憶に残るモデルになるでしょう。
もし今も在庫を見つけたなら、それはまさに“ラストチャンス”。
一方で、より新しい設計を求めるなら、iPhone 16eなど後継モデルを検討するのがおすすめです。
「iPhone SE第3世代 販売終了」というニュースは、時代の流れを象徴する出来事。
それでも、コンパクトiPhoneの魅力は消えません。
あなたの使い方に合った1台を、今こそじっくり選んでみてください。
